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エデン・ヒストリア 〜言語習得から始まるゲーム攻略〜  作者: ラー油
異端者は舞い降り、世界を駆ける
31/79

初戦でつまづくことなかれ

 大会当日。イルスには多くのプレイヤーが集まっていた。目的は皆同じ。大会に参加、あるいは観戦をするためだ。


「さて、俺はシードみたいだし、しばらくは観戦かなぁ」


 大会の本選には20人のプレイヤーが参加する。そのうち4人はシードであり、予選をせずに本選へ参加することができる。そして俺はその4人になぜか選ばれていたわけだ。運営から選定基準は詳しく説明されていないがたった一つ運営が出した基準は「ユニークモンスターの単独撃破の成功」。予選をパスできるのはありがたいんだが……。


「ユニーク持ちなのはバレてるってことなんだよなぁ……」


 流石にどんなものかまでは発表されていないが、対戦相手は皆俺がユニークモンスターの力を持っている前提で挑んでくるわけだ。とはいえ、こっちの手札は別にユニークの力だけでない。できれば決勝まであまり手持ちの武器を出したくはない。まあ、臨機応変に行こう。




 その後、各予選は順調に進み、ついに本選が始まる。




 予選は思ったよりも早く終わった。予選は闘技場よりも広い空間で行われるバトルロワイヤルで、その中で生き残った16人の猛者が本選に出てくるわけだ。初戦は今行われている最中だ。今戦っている二人のうち、勝った方が俺と対戦するわけだが……


「うーん、余裕そうだなぁ……」


 唯一戦ったプレイヤーがメイだけっていうのが悪いんだろうが……。メイと比べれば余裕そう、というのが素直な感想だ。さて、準備はもう終わってるし、控室だっけ?そこに行って出番まで待ってるかな。






 あれから少し経って早速出番がやってきた。勝ったのは魔法使いの青年だ。魔法に関してはからっきしだが、ラスティ・ホワイトで吸収できないっていうのは確認してある。攻略サイトの情報だから詳しいことはよくわからないがどうも、魔法の発動には魔力が必要だが、魔法によって発生する現象には魔力が関与していないらしい。とにかくラスティ・ホワイトは魔法特攻武器ではないってことだ。まあとりあえずどうやって攻めるかはある程度は固まっている。さて、試合開始はもうすぐだ。






 ふむ、想像していた以上のプレイヤーの数だ。さっきから歓声が鳴りやまない。これ、中級なんだよね?それでこの人数なら上級はもっとヤバイのでは?まあ観客は気にしないでいこう。今は目の前の相手に集中だ。彼の手札はある程度把握している。火やら土やらを発生させて操る魔法を使っているのを確認している。火や地形操作によって機動力を奪われると厄介だ。であればどうするか、その答えを今お見せしよう。


「うし、やるか」


 試合開始のカウントダウンが始まる。武器は純白の剣(レフコース)だ。侍が死に職業になっているが、とりあえずは始まりの街から一緒に歩んできたこいつで行こうと決めていた。全身の力を抜いてリラックス、カウントダウンの音に耳を澄ます。


 3


 2


 1




 試合開始




 試合開始と同時に相手に全速力で接近。相手も既に詠唱を開始している。俺から距離を取るように動きながら詠唱し、攻撃のタイミングを見計らっているようだが―――


「それじゃ遅い」


 ある程度接近できた時点でもうこっちのものだ。相手が魔法の詠唱を終え、火球を俺目掛けてはなってきたタイミングで、機動系スキルをフル稼働しさらに加速。火球が放たれた場所にもう俺の姿はなく、既に俺は相手の目の前だ。ここで攻撃をしてもいいだろうが、どうせなら一発かましてやろう。目の前で軽く体を左右に揺らし、相手を揺さぶる。はい、ここで一気に背後に回り込んで軽くジャンプ。


「首ががら空きだぜ」


 純白の剣(レフコース)を一閃。スキルの補正を乗せた刃はあっけなく相手の首を切り飛ばす。




 勝者:夜火




 今回の相手、詠唱破棄的なことができない相手だっていうのはわかっていた。前の試合では土の要塞を構築してから魔法で攻撃って感じで攻めていた。かなりスムーズだったから多分得意戦法だったんだろう。だから、接近してそれをさせないように立ち回ったわけだ。一撃で試合を決めるんだったら、首を刎ねるのが一番手っ取り早い。


「さて、この調子で決勝まで行こうか」




 準々決勝


 相手は斧使い。大振りの武器の割に素早い攻撃は厄介だ。打ち合ったら間違いなく押し切られるので、スピードで翻弄する戦法で攻める。いくつかある加速系スキルを順々に使用しつつ、あえてスピードを落とすことで緩急をつけてトップスピードを誤魔化す。攻撃を回避しながらチャンスを待ち、再び首を切って勝利。




 準決勝


 今度は俺と同じ剣士。スキルはある程度披露してしまった。武器に関してはいくつか隠し玉があるが……、まだ使うタイミングじゃないだろう。とりあえず先手必勝ってことで攻め立てるが、まあ防がれる。純白の剣(レフコース)一本で戦うのは流石に限界なので、早速新入りを投入。


 今回の大会に向けて用意した武器は、鐘鴉双刃とBT-01だけじゃない。初めはこの2つで終わりだったんだが、まあ準備を進めるうちに刀がもう一本欲しくなった。せっかく侍に就いたのだ、朧しか対応武器がないのはもったいない、ということで急遽作ってもらったのがこいつ、狼牙「疾風」だ。




 刀に武器を変えたのは正解だったな。ダメージ効率が段違いだ。与えられるダメージが増大したことで、相手に致命的な一撃を与えられずとも少しずつ、確実にダメージを与えられている。




 最後は、疲労したところに高速接近。「スタンインパクト」の補正を乗せた拳でスタンさせてから、抜刀でフィニッシュ。






 なんとか手札を温存しながら決勝まで進むことができたわけだが、まあ決勝はそうもいかないだろう。なんせ――――――




 決勝の相手はメイを倒すほどの実力者だからな。




「まさか負けるとはな」


「多少不利なフィールドとはいえ、負けるつもりはなかったわよ。彼、なかなか強かったわ」


 だよなぁ……。あの影分身を槍一つで凌ぎきってたし間違いなく一筋縄で勝てる相手ではない。まあ、負けるつもりはない。こっちの新入りはまだ残してあるし、朧だってある。状況に合わせて新武器を投入していき、初見殺しで押し切るのが今回の作戦だ。


「さて、じゃあ行ってくるわ」


「ええ、勝ちなさいよ」


「当然」


 そう言って、歓声止まぬ闘技場へと足を踏み入れる。さて、決勝だ。

PN:夜火

Lv:50

職業【メイン】:傭兵

職業【サブ】:侍

加護:なし

HP:100

MP:50

STM:75

STR:55

VIT:10

AGI:70

INT:10

DEX:85

LUK:25


スキル

・縦横無尽脚

・ダイナマイト・エンジン

・阿修羅乱舞

・ブレイジング・ニトロ

・技巧剣舞

・風魔朧脚

・幽楽走波

・ラビット・フット

・斬首忍刀

・スタンインパクト

・抜刀術

・近接の心得


装備

右手:狼牙「疾風」(ATK:80)

左手:なし

頭:なし

胴:ゲイルアーマー(DEF:40)

手:鐘岩鴉拳(DEF:45)

腰:クリアホワイトコイル(DEF:25)

足:ストームロックグリーヴ(DEF:30)

アクセサリー:朧隠れの龍鱗(DEX+15)

アクセサリー:マナストック(MP+30)

アクセサリー:マナストック(MP+30)

アクセサリー:魔導炉心(MP+15)

アクセサリー:なし



魔導炉心:MPを自動回復する効果あり。


ブックマーク200件いっていました。みなさま、ありがとうございます。

期末関連のあれこれがまだあるので投稿頻度は変わらずですが、今後ともよろしくお願いします。

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