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エデン・ヒストリア 〜言語習得から始まるゲーム攻略〜  作者: ラー油
異端者は舞い降り、世界を駆ける
30/79

大会前日

ブックマーク100件達成しました。皆さま、本当にありがとうございます。

「それで、準備の方はどうだい?」


 大会前日。大学で秀我たちと4人で話しているわけだが……


「そうだな……。まあ、大体終わったかなぁ……」


「私もほとんど終わってるわ」


「燈夜は何か不安要素でもあるのかい?」


 大会に出るのは俺と冥の2人で秀我と美夜は観戦だ。なぜ俺の返事が曖昧なのか。その理由は――――――


「最近した対人戦って冥とやったあれぐらいだから、感覚が鈍ってるんじゃないかと」


「確かにね。受験期はゲームに触ってないし、受験が終わってエデン・ヒストリアを始めてからもほとんど対人戦はしてないね」


「そうなんだよ……。そこが不安といえば不安かなぁ」


「なら、私の家に寄って行きなさい。瀬馬も会いたがっていたわよ」


「ええ……」


 瀬馬さんとは糸導家に仕える執事のことだ。瀬馬さんともゲームを通じてそれなりに交流があるのだが……、やたらと気に入られてしまったのだ。事あるごとに呼び出されては稽古をつけられる。とはいえ、対人戦の感覚を戻すのには最適な相手であるわけで……。


「了解。お邪魔させてもらうわ」


「秀我くんと美夜もよかったら寄って行く?」


「ぜひ」


「じゃあ私も」


 そんなこんなで糸導家によることが決まったわけだ。






 さて、糸導家にやって来たわけだが、相変わらずデカい家だ。まあ、糸導家の話は今は重要じゃない。どうにかして瀬馬さんの稽古を乗り切ることの方が大事だ。


「お久しぶりです、燈夜くん」


「ええ、お久しぶりです。瀬馬さん」


 執事服のよく似合うこのダンディなご老人。彼が瀬馬さんである。ちなみに高校からの付き合いの俺だからこそわかるが多分機嫌がいい。そんなに俺と会いたかったのだろうか?


 なんて考えてはいけない。この人は俺と手合わせがしたいだけだ、間違いない。冥がバトルジャンキーな気質を持っている原因の一つは間違いなくこの人だ。


「それでは早速やりましょうか。先に待っていますので、準備が終わり次第道場へお越しください」


「あ、はい……」


 さーて、逃げられないぞ。仕方ない、気合いで乗り切ろう。





「はぁ……はぁ……。ありがとう、ござい、ました」


「ありがとうございました」


 いやー、死ぬ!こんなガッツリ体動かしたのは久しぶりだ。とはいえ、対人戦の感覚はかなり戻った気がする。これでもう心配する要素はない。全力でやり切るだけだ。


「決闘の大会に出るとお嬢様からお聞きしました。頑張ってくださいね」


「ええ、もちろん」






「さて、準備はできてるぜ」


 場所は移り変わり、ここはウォーグの工房。あの後帰宅した俺は、完成しているであろう装備の受け取るため、ログインしていた。


「まず、ロックァード・クロウの素材から作られた武器、『鐘鴉双刃(しょうあそうじん)』だ」


 ウォーグの手に握られた漆黒の刀身を持つ双剣。そして――――――


「これが俺なりの改造の成果、『BT-01 WCカスタム』だ」


「おお、いいね。性能は…………ふーむ、便利だな」


「どうだ?そいつは攻撃力はねぇからよ、そんな感じにしてみたんだが」


「いいと思うよ。使い道は多そうだ」


「そうか、そいつはよかった。頼まれてたアクセサリーも完成してるぜ」


「お、ありがとう。どれどれ……ん?何これ」


「ああ、そいつか。そいつは知り合いに頼んだ特注品だよ。俺が作るのより性能はいいはずだぜ」


 頼んでいたアクセサリーとは違う、なんというか性能がより良さそうなのがあったが、そういうことなのか。


「ありがとう。これで準備は万端だ」


「おう、勝てよ」


「もちろん」


 レベル上げは済ませた。スキルも限界まで育てた。装備も整えた。これで準備は万端、あとは勝つだけだ。




 大会前日。それぞれが準備を済ませ、開戦の時を今か今かと待ちわびる。

アークナイツ4周年イベントの会場へ向かいながら書いております。

レベル上げ後のステータスは次の話、鐘鴉双刃とBT-01 WCカスタムの性能については登場まで少々お待ちください。

ただこれからちょっと忙しくなりそうで更新頻度落ちるかもしれません。申し訳ありません。

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― 新着の感想 ―
[一言] 追いつきました! 30話でも結構読み応えがあって好きです!
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