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九十二話

シュバルツ達は迷宮で冒険者組合の実績を積み重ねつつ異空間での修業を得て実力を伸ばしていた。

3人には内緒だが、シュバルツは異空間に1人残り恩恵ポイントを貯めていた。

その恩恵ポイントを使って倉庫区画のランクをG-(Gマイナス)からGに引き上げていた。

街では秋の収穫を祝い、収穫祭が企画されている。

シュバルツは祖父であるオグワールの元を訪ねていた。

「お爺様。お願いがあるのですが」

「お前が頼み事とは珍しいな」

「収穫祭に合わせて炊き出しをしたいと考えているのですが」

「ふむ・・・。貴族が祭りには参加しないというのは知っているな?」

祭りは基本的に民の物。

そこに貴族が参加すれば民は純粋に祭りを楽しめくなってしまう。

「えぇ。知っています。なので、貴族のシュバルツとしてではなく冒険者のシュバルツとして参加する予定です」

「冒険者のシュバルツな・・・。まぁ、いいだろう」

「ありがとうございます」

シュバルツはオグワールの執務室を離れてパーティーメンバーの3人に声をかけた。

「皆さんに協力してほしいことがあって」

「なんでしょうか?」

「収穫祭で炊き出しをしようと思ってね。手伝ってくれる?」

「構いませんが食材はどうするのですか?」

「異空間で余っている野菜や肉を消費しようと思ってね」

「あぁ・・・。なるほど」

シュバルツの異空間である倉庫区画には消費しきれない量の食料が備蓄されている。

無限に増えていくため倉庫区画のかなりのスペースを圧迫していた。

シュバルツがこっそり倉庫区画のランクを上げたのもこれに起因する。

「ミミとシズノは配膳。フランは火加減を見てくれるかな?僕は材料を揃えるから」

「わかりました」

3人の承諾も得られたので何を作ろうか考える。

やはり大人数に配るなら鍋だろうか。

調味料も工房区画で作れるようになっているので問題はない。

どうせ作るなら野菜と肉をたっぷり使いたい。

その為に材料をリストアップしていく。

そこで問題に気が付いた。

民全員に振舞うには今持っている鍋では間に合わない。

「フラン。ちょっと出かけるから付き合って」

「かしこまりました」

フランとシュバルツは金物を扱うお店に向かった。

「いらっしゃいませ」

シュバルツは鍋の前でうなっていた。

「う~ん。もっと大きい鍋はないかな?」

「これ以上大きいものですと特注となりますね」

「お金は払いますので10個ほどお願いします」

「かしこまりました」

シュバルツは前払いで料金を支払い後日受け取りに来るといって店を出た。

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