表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
84/169

八十四話

修行部屋にてシュバルツ達はドロップアイテムの整理をしていた。

コボルトは毛皮を落としたのだが女性陣が加工したいとのことでコボルトの毛皮を渡した。

何やら採寸やらされたがこれには何か意味があるのだろうか。

迷宮都市に来たのはまだ暑い夏だったが今は秋だ。

じきに冬になり寒い季節となるだろう。

コボルトの毛皮は最高級品には劣るがそれでももふもふした手触りは心地よい。

全員で工房区画に移動してここからは別行動だ。

シュバルツは無名の鍛冶の下で剣を打ち続ける。

失敗作となった剣だが、無名の鍛冶がインゴットに加工しなおしていた。

相変わらず、無名の鍛冶は無言で剣を打つ姿から技術を盗むしかないがカンカンと剣を打つのも結構楽しかったりする。

失敗もするがだんだん実戦でも使えそうな剣を打つことができるようになりその数が10本となった。

無名の鍛冶はその間に100本ほど完成させており実力の差を伺わせる。

ちなみに無名の鍛冶の作った剣は鍛冶の神に奉納されるとのことだ。

使われた材料は授業料といったところなのだろう。

シュバルツは一度休憩を取ることにして鍛冶場を後にする。

女性陣の様子が気になったので様子を見に行ったが夢中で何やら作業をしていたので1人、森へ探索に出ることにした。

異空間の森では危険な魔物や動物はいないので気軽に散歩できるのがいい。

薬草やら果物をついつい集めてしまうのは人間の狩猟本能なのかもしれない。

採ったばかりの果物で水分補給をしつつ気ままに採取を続けた。

アイテムボックスがいっぱいになるまで果物や薬草を採取し倉庫区画に保存して工房区画に戻る。

工房区画に戻ったシュバルツは女性陣に捕まった。

「シュバルツ様。どこに行ってたんですか?」

「ちょっと、森にね」

「声をかけてくださればご一緒しましたのに」

「ごめんごめん」

何も告げなかったのは失敗だったかもしれない。

「シュバルツ様。これを作ったので着てみてください」

手作りであろうコボルトの毛皮製のコートやら手袋を試着させられた。

異空間は過ごしやすい温度で安定しているが通常空間ではそうはいかない。

これからの季節、お世話になることだろう。

「ありがとう」

「シュバルツ様はこれからまた鍛冶ですか?」

「その予定だよ」

「私達もまだ、作業があるので戻りますね」

「うん」

女性陣はそういって戻っていった。

鍛冶場に戻ったシュバルツは気合を入れて剣を打ち続けた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ