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七十八話

夕食を終え、全員がシュバルツの部屋に集まる。

修行部屋に移動したのだが3人が固まっている。

「クロ・・・?」

「悪いにゃね。3人の時間を一時的に止めさせてもらったにゃ」

「そういうこともできたんだね・・・」

「必要がにゃければしにゃいのにゃ。そんなことよりお客さんにゃ」

クロが首を振っているのでそちらを見ればお爺さんがいた。

気配を感じなかったのでびっくりする。

「すまんのぅ。驚かせて」

「いえ・・・」

「儂は鍛冶の神じゃ。お主が儂の眷属の剣を手に入れたのでな」

「眷属ですか?」

「うむ。今は天界に戻ってきておるがお主達の世界にいた時に作った欠陥品じゃよ」

「欠陥品ですか?」

「お主が手に入れたのは剣食らいの聖剣じゃ」

「剣食らい?」

「主と認めたものが作った剣を食らうのじゃよ。そして自身の力を強めていく」

「確かに変わった剣ですね」

「それだけならよかったのじゃがな。一定期間剣を与えないでいると主を呪うのじゃ」

「えっと・・・。聖剣といいつつ魔剣のような剣ですね」

「じゃから欠陥品なのじゃ。剣を振るうのは戦う者じゃ。基本的に剣など作らん。じゃからその剣は主を次々変えて呪いの剣のような扱いを受けておった」

「う~ん・・・。どうしたら?」

「お主なら本来の性能を発揮できるかもしれん。鉱山を開放すれば儂の眷属を派遣して武器の作り方を教えよう」

「なるほど・・・」

自分で武器を作るというのも面白いかもしれない。

だが、鉱山を開放するには恩恵ポイントが足りていなかった。

「一時的にその剣は預かろう。鉱山を取得したら返すでの」

「わかりました」

シュバルツはアイテムボックスから剣食らいの聖剣を取り出し鍛冶の神に渡した。

「では、儂はいく。頑張るのじゃぞ」

いつの間にか鍛冶の神はいなくなっていた。

それと同時に3人が動き出す。

「シュバルツ様。今日はどうしますか?」

「ちょっと恩恵ポイントを稼ぎたいからオーク村でいいかな?」

「はい。女の敵を殲滅ですね」

少し前まではワームの森にこだわっていたが最近では十分な量のシルク製品を確保できたのか他の狩場にも積極的に行っている。

今日はオーク村を周回する予定だ。

オークを狩る時の3人のテンションは怖いが現状、一番恩恵ポイントを稼げる場所なので仕方ない。

ごめんよ。

オーク。

同じ雄として同情するが来世ではオーク以外に生まれてくるんだよ。

シュバルツは心の中でそんなことを考えつつオーク村に移動した。

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