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六十六話

シュバルツ達は他の冒険者がいないのを確認してから安全地帯から修行部屋にやってきた。

休憩を取るならいつ、誰かが来る場所よりこちらの方が休めるからだ。

それに、シュバルツにはある目的があった。

農場区画を開放する恩恵ポイントは集まっている。

農場区画を開放して、皆で農作業をしたかったのだ。

十分な時間を休んでから皆を誘う。

「新しい区画を開放したのでいってみませんか?」

「どういう場所なの?」

「農場ですよ。皆で農作業をするのも楽しそうだと思って」

「えぇ・・・。農作業かぁ」

3人の反応は今一だ。

「嫌なんですか・・・?」

「ん~。農作業って結構体に来るのよ」

「そうそう」

ミミとシズノの言にフランも頷いている。

「まぁ、せっかく誘ってくれたんだし行ってみましょうか」




農場区画に移動すると猫耳少女が迎え入れてくれた。

「私がお手伝いをさせていただきます」

「ありがとう」

シュバルツは恩恵ポイントで野菜の種や苗を購入する。

ちょっとお高いが一度植えてしまえば種が取れてまわしていくことができるだろう。

3人は手慣れたように種を植えていく。

シュバルツは経験がなかったため、猫耳少女に教えてもらいながらの作業だ。

結構な数を植え、後は水を撒くだけだ。

シュバルツが魔法で雨を降らせる。

異変はすぐに起きた。

種が発芽しみるみるうちに成長していく。

食べごろと思われる地点で成長が止まる。

「えっ・・・?」

「ちょっとなにこれ・・・」

「この畑は豊穣神様の加護が詰め込まれております」

猫耳少女はそう言ってくる。

そういえばクロから豊穣神が気合を入れまくっていると言っていた。

その意味はこういうことだったのか・・・。

「食べてみますか?」

猫耳少女は笑顔でそう言ってくる。

「せっかくだし食べてみようかな」

急成長したのを見た時は驚いたが新鮮な野菜というのにも興味がある。

トマトやキュウリを収穫し軽く拭いてから食べてみる。

「あっ。凄く美味しい」

「本当?」

「うん。皆も食べてみなよ」

3人も恐る恐るという感じで食べ始める。

「うそ。こんなにおいしいなんて・・・」

「これを食べたら他のお野菜を食べられなくなりそう」

「恐るべし神の御業ですね」

「他に育てたい物があれば種や苗をご用意ください。植えておきますので」

シュバルツはいくつか追加で種や苗を購入し猫耳少女に託した。

収穫した物については倉庫区画に運び込んでくれるそうだ。

猫耳少女にお礼を言ってシュバルツ達は修行部屋に引き上げた。

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