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五十七話

ミミとシズノが城にやってきて数日が経った。

シュバルツは修行空間で恩恵ポイントをコツコツ貯めつつも4人での修練にも力を入れていた。

いつものように練兵場で修練していると使用人から声をかけられた

「シュバルツ様。お館様がお呼びです」

「お爺様が?」

「他の方々も呼ばれております」

「わかりました」

使用人の言葉は3人にも届いていたのかすぐによってくる。

「何のようなんでしょう?」

「さぁ・・・?でも行ってみればわかるよ」

4人はオグワールの執務室を目指す。

扉をノックして入室する。

そこには見慣れない人物が2名いた。

1人は太った体の男性。

「げっ。ゴルゴン」

ミミとシズノが驚いたように反応する。

その言葉に反応したのかゴルゴンが怒りを露わにする。

「お前達。こんなところに身を隠していたのか」

「ひぃぃ・・・」

ミミとシズノは怯えたようにシュバルツの後ろに隠れる。

「これ。ゴルゴン。場をわきまえなさい」

そう言って止めに入ったのは仮面をした人物だった。

「さて。4人共座りなさい」

オグワールに言われて椅子に座る。

それを確認してオグワールが話しはじめる。

「仮面の貴婦人よ。用件はわかっているな?」

「ふむ。何が何やら・・・」

「そう惚けるな。儂はお主のことをこれでも買っておるのだ」

仮面の貴婦人がいなければ暗黒街はもっと荒れていただろう。

人にはどうしたって暗黒面がある。

暗黒街はどこの街でも大小の違いはあれ必ず生まれる。

「そこの2人はゴルゴンから金を借りているようですね」

ミミとシズノは頷いて答える。

「そうです・・・」

「違法な額の利子を取り多くの人を不幸に引きずり込んでおる。儂は統治者として見逃すわけにはいかぬ」

「ならば、力で解決しますか?」

「そうはせぬ。見逃すかわりに2人を諦めてはくれんかの?」

「なるほど。悪い取引ではありませんね」

だが、納得のいかない人物もいた。

それはゴルゴンだ。

「そんな・・・。せっかく追い込んだ商品を手放せと?」

2人を物として扱うゴルゴンにシュバルツはカチンときた。

「2人を諦めないなら無礼討ちにしますよ?」

そう言って剣を抜きゴルゴンに突きつける。

「なっ・・・。この餓鬼・・・」

「これこれシュバルツ落ち着きなさい」

「すみません。お爺様」

シュバルツは素直に剣を収めた。

「非礼を働きました。お許しを」

だが、脅しが効いたのかゴルゴンは肩身を狭そうにしていた。

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