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五十五話

シュバルツはいつ寝たのかわからないが体が重いことに気づいて目を覚ました。

両隣にはミミとシズノが気持ちよさそうに寝ている。

広い部屋が落ち着かないと強引に潜り込んできたことを思い出した。

「シュバルツ様。失礼いたします」

使用人のメイドが入ってくる。

「おはよう」

「おはようございます」

挨拶をしたのはいいもののどうしたものか・・・。

しっかり抱きつかれていて動くことが出来ない。

メイドさんも困り顔だ。

「どういたしましょう?起こしますか?」

ぎりぎりの生活をしていたことを考えると安心して寝ることも出来なかったのかもしれない。

「もう少し待ってみようか」

「わかりました」




10分後2人が起きた。

「おはよー」

「おはようございます」

「えへへ・・・。シュバルツ様だぁ」

「ほらほら。2人共、起きて」

「うぅ~。もう少し・・・」

2人はそんなこと言っているがシュバルツは強引に引き離し朝の準備をする。

シュバルツはメイドの用意してくれた水で顔を洗う。

「2人共、朝ご飯が待ってるよ。身支度してきて」

「は~い」

どうやら助けたことで好かれてしまったようだ。

苦笑いしながら部屋から出ていく様を眺め服を着替えた。

食堂に向かうと母であるマリアンヌがお茶を飲んでいた。

「おはよう。シュバルツ」

「おはようございます。お母様」

「聞いたわよ?2人と寝たんですって?」

「ずいぶんなつかれてしまったようで・・・」

「ふふ。嫌われるよりはいいんじゃないかしら」

城に連れてきて貴族だったことでびっくりはしたようだが普通に接してくれている。

それを考えれば2人は根が素直なのだろう。

「お待たせしました」

2人もやってきて食事が運ばれてくる。

美味しそうに食べる2人を見て安心する。

昨日はやはり遠慮というか緊張があったのだろう。




食事も終え、食後のお茶を飲んでいるとフランが顔を出した。

「シュバルツ様。本日はどうしますか?」

狩りに行きたいところではあるが今日はすることがある。

「今日は狩りは休むよ。することがあるからね」

「することですか・・・。2人の戦闘能力を確かめるのですね」

祖父であるオグワールにパーティーメンバーとして紹介したがこのまま一緒に冒険というわけにはいかない。

本当に組むなら相手の実力がどれぐらいあるのか把握する必要がある。

「むぅ。昨日はかっこ悪いところを見せちゃったけどお姉さんのいいところを見せてあげるからね」

2人は自信満々にそう言うのであった。

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