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五十三話

シュバルツは1度、自室に戻ってきた。

この世界のお風呂はせいぜい温かい湯で体を拭くぐらいで湯舟などはない。

一般の人々は冷たい井戸水で済ませることが多い。

中にはずっと水浴びをしない人までいる。

シュバルツは基本的にクリアの魔法ですませる。

今回もクリアの魔法で済ませ、そうそうに修行部屋へと移動した。




「おつかれにゃん」

「ねぇ。クロ。この空間に人を呼ぶことは難しいのかな?」

「ここはシュバルツの為に作った空間にゃ。基本的に他の人を呼ぶのは難しいにゃ」

「そうだよね・・・。でも、可能性はあるんだ?」

「心から信頼を寄せてくれる相手なら可能にゃ。まぁ、恩恵ポイントが100万ぐらい必要だけどにゃ」

「100万かぁ・・・。途方もない数値だね」

「恩恵ポイントより、心から信頼される方が難しいにゃ」

確かに相手の信頼を得るのは難しいだろう。

フランとは仲良くやっているが仕事という面もある。

ミミとシズノも知り合ったばかりだ。

心から信頼されるにはまだまだ時間が足りていない。

「ちょっと体を動かしてくるね」

シュバルツはそう言ってオーク村に移動した。




オーク達がわらわらと集まってくる。

数は多いが脅威は感じない。

魔法で数を減らし、接近戦を挑む。

武神の動きを思い出し必要最低限の動きでオークを狩っていく。

周囲のオークを殲滅してオークの家の中を物色する。

どの家も似たような物しか置いていないが恩恵ポイントへの交換率を考えれば悪くないだろう。

アイテムボックスがいっぱいになるまでオーク村を探索して修行部屋へと戻った。




「ふぅ・・・」

シュバルツは溜息をつく。

「どうしたにゃ?」

「いや、僕は強くなっているのかなって?」

オークを楽々倒せているが強くなっているという実感が薄かった。

クロはシュバルツを諭してくる。

「焦りは怪我の元にゃ。この空間でピンチになっても助けてくれる者はいにゃいのにゃ」

「それはそうなんだけどね」

この空間にはクロがいるがあくまで相談に乗ってくれるだけなのだ。

今後、新しい空間を開放したとしてピンチになっても誰も助けてくれない。

それを考えたらやはり他人をこの空間に入れるようにした方がいい。

恩恵ポイントの消費は激しいがそれはシュバルツが頑張って貯めればいい。

信頼を得られるようにするにはどうしたらいいのか。

時間はまだまだある。

シュバルツは頭を悩ませるのだった。

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