表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/169

四十四話

シュバルツは迷宮都市アリスの近くにある森に来ていた。

護衛の騎士であるフランも一緒だ。

「シュバルツ様。ここからは難易度がまた上がります。お気を付けください」

「はい」

シュバルツは異空間で魔物のいない森に入ったことはある。

そこには熊や鹿など魔物でない危険な生物もいたが積極的に襲ってくるわけではなかった。

だが、この森にはゴブリンなど人を見れば襲ってくる魔物が存在している。

普通であれば視界の悪い森では戸惑うがシュバルツには精霊の目という力強い目があった。

気配を感じ取りつつ獲物を視認する。

「こちらです」

シュバルツは迷いなく森の中に入っていく。

フランは警戒しつつもそれに続いた。

隠れているつもりのゴブリンの集団を見つけたシュバルツは迷いなく無属性魔法のマジックミサイルを放つ。

ゴブリンの集団は抵抗することも許されず倒された。

「シュバルツ様には驚かされてばかりです」

「はは・・・。そこは慣れてもらうしかないですね」

シュバルツは誤魔化しつつゴブリンの解体に向かった。

フランに手伝ってもらいつつ魔石を取り出す。

ゴブリンは残念ながら素材になるような部位はない。

討伐証明として左耳だけを回収して放置する。

ゴブリンの死体は肉食の動物や魔物に喰われてそのうちなくなるだろう。

その後もシュバルツは次々に魔物を見つけては倒していく。

フランはほとんどすることがない。




いつの間にか太陽が真上に浮かんでいる。

少し開けた場所を見つけて昼ご飯を食べる。

昼ご飯は城の料理人が作ってくれたサンドイッチだ。

素早く食べられるようにとの配慮だろう。

シュバルツとフランは交代で見張りをして素早く食事を済ませる。

その後は再び、森の中を歩き魔物を求めて倒していく。

シュバルツは安定した動きを見せ続けている。

それは厳しい訓練を潜り抜けてきたフランも同様だ。

これならばもっと難易度の高い狩場でも通用するだろう。

だが、今は実戦経験を増やすべきだとシュバルツは考えていた。

冒険者組合のルールの問題もある。

焦っても仕方のないことだ。

実績を積み上げ力をつける。

ただそれだけを考える。

気が付けば夕日が傾きかけている。

パーティーによっては泊りがけで狩ったりするそうだが野営の許可は得ていない。

今日の狩りはここまでだ。

成果としてはまずまずだ。

はじめての狩場でこれだけ狩れれば十分だろう。

シュバルツとフランは街に戻る為に森の外へ歩いて行った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ