第三話
どうやら無事に元の世界に戻ってきたようだ。
「シュバルツ様。もう結構ですよ」
司祭がそう声をかけてくる。
シュバルツは立ち上がると空中に1枚のカードが浮いているのに気が付いた。
そのカードを手に持つ。
どうやらステータスカードのようだ。
ステータスカードには次のように記載されていた。
シュバルツ・クロイツェン。
クロイツェン公爵家10男。
STR5
AGI3
VIT1
INT10
DEX2
LUK7
カウンター(歩数)
「どれどれ、シュバルツはどんな恩恵を貰ったんだ」
そう言って父であるシュタイナーが前に出てくる。
シュバルツは父であるシュタイナーにステータスカードを渡す。
「カウンター?なんだこれは・・・。司祭よ。これはどんな恩恵なんだ」
「私共も把握しておりません」
「はぁ・・・。シュバルツよ。お前の母は平民だ。優秀な恩恵を与えられれば待遇の改善もできたがこれでは周囲はお前に冷たく当たるだろう」
カウンターは凄いスキルなのだが未知の恩恵ということで評価してもらえないようだ。
「僕なら大丈夫です」
「家に帰ったら文献を漁ってみるとしよう」
父であるシュタイナーはそういうに留めた。
帰路につき馬車は城へと真っ直ぐ向かっている。
母であるマリアンヌはシュタイナーに終始謝っていた。
シュバルツは真っ直ぐ部屋に向かい、着替えを済ませたら運動場に向かいひたすらに歩く。
正直1000歩などすぐいくと思っていた自分を殴ってやりたい。
子供の体力ではすぐにへばってしまう。
休んでは歩き休んでは歩きを続ける。
ピロリンと音がなる。
カウンターと念じるとパネルが表示される。
0/1000 (歩数)
ポイント1
リスト
ステータス。
スキル。
称号。
カウンター (増設)
試しにカウンターを押してみる。
素振り 10000
魔物討伐 10000
などなど。
新しいカウンターを増やすためには1万ポイントが必要なようだ。
魔物の討伐はまだまだ先だが7歳から剣術を習う予定である。
それまでには素振りを取得したいところである。
他の項目も試しに押してみる。
スキルに関しては基礎的なものは100ポイント。
高い物では万を超えるものまであるようだ。
称号は一番低くて1000ポイントだ。
こちらも高いと万以上のポイントが必要だ。
ではステータスはどうだろうか?
必要なポイントは1であるがステータスに使うのはもったいないような気がする。
とりあえず初期の目標である増設の素振りをとるために1万ポイント貯めることに決めたのだった。