十七話
シュバルツは早速、一覧から買い物を選んでみる。
リストには次のように表示される。
武器。防具。道具。回復アイテム。食べ物。リクエスト。
とりあえず武器や防具は現状では使えないので食べ物を選んでみる。
するとさらに選択肢が表示される。
主食。おかず。汁物。お菓子。飲み物。リクエスト。
お菓子を選択すると様々なお菓子が表示される。
その中からポテチを選択。
ポテチの必要恩恵ポイントは50ポイントだった。
さらに飲み物を選んでみる。
こちらも色々な飲み物が揃っていた。
その中からコーラを選択。
こちらも必要恩恵ポイントは50ポイントだ。
最後に買うを選択すると次の瞬間にはポテチとコーラが出現していた。
日本の物を想像していたのだが現れたのはどっちも海外の大容量のものだった。
量が多いのはいいことだけどこれは流石に食べきれないし飲みきれない。
「残ったらアイテムボックスに入れとけばいいにゃ」
クロがそうアドバイスをしてくれた。
「でもそろそろ溢れそうなんだよね」
「なら倉庫空間を取るといいにゃ。50万ポイントで保存の魔法がかかる場所だからにゃ。長期保存にもお勧めにゃ。広さ的には東京ドーム1個分ぐらいかにゃ」
クロのアドバイスに従い倉庫を取得した。
シュバルツはとりあえず倉庫空間に移動する。
すると1人の人物が待ち構えていた。
よく見れば白い猫耳を生やしている。
「君は・・・?」
「クロ様の眷属です。保存から必要なアイテムの取り出しまでサポートさせていただきます」
東京ドーム1つ分と聞いた時はアイテムの管理が大変そうだなと思ったらその辺もしっかり考えていてくれたようだ。
「それじゃぁ。これを頼むね」
そう言ってシュバルツはアイテムボックスから魔石を全て取り出す。
「はい。お預かりいたします」
それを見届けてシュバルツは修行部屋へと戻った。
「どうだったにゃ?」
「配慮してくれてありがとうね」
「いいのにゃ」
シュバルツは久々に食べるポテチとコーラを堪能する。
多すぎてほとんど残した状態でアイテムボックスに放り込むことになってしまったが・・・。
「ちょっと運動してくるね」
そう言ってシュバルツは再び初心者の草原でスライム狩りに勤しんだ。