表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
157/169

百五十七話

シュバルツは修行部屋にて新たな試みをしていた。

それは、魔道具作りである。

恩恵ポイントを消費して魔道具作りの入門書を入手した。

今は初歩的な水を生成できる魔道具を試作している。

使っている素材は魔鉄だ。

無名の鍛冶に作り方を教えてもらい、自分で用意した。

いくつか魔鉄の作り方はあるそうだが、今使っている魔鉄は銅に魔石を専用の道具で砕いて製鉄している。

銅はいくらでも手に入るし、魔石は大量に余っている。

練習に使う魔鉄としてはこれで十分だ。

魔鉄に慎重に魔法陣を刻んでいく。

だが、これが中々に難しい。

少しでも歪んだりずれるだけで、魔道具としての質が著しく低下する。

何度も失敗しながら、何とか1つ完成させた。

作った魔道具に魔石をセットして使ってみる。

すると魔道具からはちょろちょろと水が出る。

成功は成功だが、これなら魔法を使った方がよほど早い。

その後もシュバルツは、諦めることなく、魔道具作りを続けた。

その成果は少しずつ現れて、水の量は少しずつ増えていた。




フラン、ミミ、シズノ、マリル、レベッカの5人はワームの森の2層にやってきていた。

1層のワームは白のシルクしか落とさなかった。

だが、2層のワームは赤、青、黄、緑など、色のついたシルクを落とす。

シュバルツは何やら作業をしているので、この時間に出来る限りのシルクを集めようと女性陣はやる気に満ちていた。

連係してワームを次々に狩っていく。

1層のワームよりは2層のワームは強くなっているのだが、この程度では女性陣はとまらない。

休憩を挟みつつ、大量のシルクを手に入れることに成功した。

そのままの流れで工房区画に向かう。

それぞれ思うままに好きな物を作る。

城の使用人達の分も作るのは忘れない。

基本的に異空間で手に入れた物を外に出すのはダメということになっているが、市場を混乱させなければいいとシュバルツにも許可を取っている。

普段お世話になっているのだ。

これぐらいはしてもいいだろう。




シュバルツは魔道具作りに一区切りつけ、女性陣の様子を確認する。

全員、目が真剣だ。

これは邪魔しないほうがいいだろうとその場を後にする。

時間の出来たシュバルツは軽く運動しようとオーク村へ向かった。

ある程度、オークを狩ったところでクロから念話が届く。

どうやら女性陣の作業が終わったようだ。

シュバルツは女性陣と合流して通常空間に戻った。

全員から刺繍のされたシルク製品を受け取り、お礼を言うのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ