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百五十四話

襲撃から2週間経った。

あれから、相手の動きはない。

いつまでも警戒していても意味はないと判断され、シュバルツ達は牛蛙の出る迷宮に潜っていた。

2週間も迷宮に潜っていなかったので、奥地では牛蛙が大量発生していた。

シュバルツ達は手慣れた手つきで牛蛙を討伐していく。

アイテムボックスがいっぱいになった為、ボス部屋に向かう。

だが、そこに牛蛙の姿はなかった。

かわりにいたのは、カラスの面をつけた怪しげな集団だった。

カラスの面をつけた集団はシュバルツ達を見ると、迷うことなく襲いかかってくる。

「くっ・・・。お前達はカラスか」

フランがそう言うが、誰1人それに応えることはない。

カラスの面をつけた集団はかなり強く、手加減する余裕がない。

騎士団との戦闘で対人戦に慣れていてよかった。

それぞれ苦戦はするものの、隙を見て攻撃する。

シュバルツは変則的な動きに翻弄されかけたが、冷静に対処して、剣を繰り出す。

情報を得る為に、1人だけ生かしておいたのだが、自害されてしまった。

シュバルツは周囲を見て、怪我をしたミミとシズノを回復魔法で治す。

「はぁ・・・。シュバルツ様。どうしますか?」

「そうだね・・・。まさか、迷宮で待ち伏せされるとはね」

ボス部屋の牛蛙を回収する為に、マジックバックには余裕がある。

シュバルツは牛蛙をアイテムボックスからマジックバックに移し、遺体をアイテムボックスに保管した。

「気持ちを切り替えていきましょう」

「ここで悩んでいても仕方ないですもんね」




シュバルツ達は冒険者組合で牛蛙を換金し、そのまま城に戻った。

シュバルツは騎士団長であるテンペストの元に向かった。

「テンペストさん。少しいいですか?」

「何かありましたか?」

「迷宮で、襲撃を受けまして・・・。襲撃者の遺体を持ち帰ったので一緒に調べて貰えませんか?」

「わかりました」

テンペストと一緒に、遺体を調べたが、特に情報を得ることはできなかった。

「唯一の手掛かりはカラスの面ぐらいですね。暗殺集団カラスであることは間違いなさそうですが・・・」

「お館様には、報告します。いいですね?」

「えぇ・・・。お願いします」

久しぶりに迷宮に行ったというのに待ち伏せされていた。

それを考えると、城で大人しくしているしかなさそうだ。

報告を受けた、祖父であるオグワールからは再び外出禁止を言い渡された。

母であるマリアンヌや妹であるリリアーヌが危険にさらされていない。

それだけが救いだった。

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