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百三十六話

8層に待ち構えていたのは腐敗臭を放つ巨大なスライムだった。

シュバルツは精霊の目で鑑定してみる。

種族名はキングヘドロスライム。

うん。

正直近づきたくない。

それは女性陣も同じようでシュバルツより前に出ようとしない。

仕方ないのでシュバルツは中級魔法であるファイアストームを放ってみる。

風がこちらに来ないように調節しているというのに腐敗臭がシュバルツ達を襲う。

女性陣を見ると非難するような目で見てくるが諦めてもらいたい。

倒せなければあの汚物がこちらにやってきてしまう。

シュバルツはファイアストームを維持しつつ汚物であるキングヘドロスライムがこちらに来ないようにアースバインドで捕縛する。

だが、あろうことか掴んだ土がどんどん溶けていく。

どうやらこの汚物であるキングスライムは強力な腐食性もあるらしい。

それを見て女性陣はどんどん後ろに下がっていく。

一応、それぞれ使える魔法で攻撃はしてくれているが早く倒さなければ悲惨な目にあうだろう。

ファイアストームで少しずつ小さくなっているのでこのまま続ければ倒せるだろう。




後、数センチということろで何とか汚物は消毒された。

残されたのは巨大な魔石である。

シュバルツは生活魔法であるクリアを使ってから魔石を回収した。

部屋の真ん中にはいつの間にか宝箱があった。

罠がないことを確認して宝箱をあける。

中に入っていたのは1冊の本だった。

中身をさっと読むと死霊魔術だった。

使えなくもなさそうであるが禁術に近い。

これは死蔵するしかないだろう。

奥に帰還用の魔法陣が現れている。

どうやらこの迷宮は8層までだったようだ。

全員で魔法陣に乗り迷宮を脱出した。

今回の迷宮攻略は結局、2か月ほどかかったことになる。

疲れは感じていたがシュバルツ達は旧マールタル王国の王都へと帰還した。

帰還したシュバルツ達を迎え入れたサイファーの第一声は「お前達、臭いぞ」だった。

どうやらあの汚物であるキングヘドロスライムの匂いは生活魔法のクリアでも消せなかったらしい。

シュバルツ達はサイファーにお湯を用意してもらい体を何度も洗う。

服は焼却処分して真新しい服に着替えた。

装備も丁寧に洗う。

それでも、装備の匂いが取れないので恩恵ポイントを消費して日本製の優秀な除菌、消臭スプレーを取り寄せた。

もう二度とキングヘドロスライムとは戦いたくない。

そう思うシュバルツであった。

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