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百二十一話

翌日、シュバルツ達は許可を得て厩舎に集合していた。

これから長距離を移動することも増えそうな為、馬術を習うためだ。

厩舎の管理者が初心者向けだという馬を選んでくれた。

それぞれ馬に乗りフランにレクチャーを受ける。

まずは軽く歩かせてみる。

全員、冒険者として活動しているだけあって運動神経はいい。

問題があるとしたら鞍をつけているとはいえお尻が痛いことだろうか。

これは慣れるしかないとのことなので頑張るしかないだろう。

3人の中で一番飲みこみの早かったのはミミだった。

続いてシュバルツ。

シズノは少々手こずっていたが午前中、乗り続けある程度のレベルにまではなった。




午後からはそれぞれ別れ、思い思いに過ごす。

シュバルツは錬金術工房にこもり色々な薬品を作っていた。

素材は異空間からの持ち込みもあるが異空間では手に入らない貴重な品もある。

今、作っているのは栄養ドリンクだ。

この世界でも疲労に悩まされている人は多い。

そんなわけで、前世の知識も生かしつつ栄養ドリンクを作ってみる。

効能を高めると味がどうしても悪くなる。

果物を使ったりして味を調整する。

悪戦苦闘の末に栄養ドリンクが完成した。

後は実際に使ってみるわけだがどうするか。

祖父であるオグワールに許可を得て、騎士達に協力してもらうことにした。

シュバルツは修練場で騎士達を集める。

「お疲れ様です。ちょっと、実験に付き合ってもらってもいいですか?」

「実験ですか?」

「疲れを取る薬を作ったんですけど、統計を取りたくて」

「疲れが取れるって本当ですか?自分、試してみたいっす」

そう言って名乗り出たのは若い騎士だった。

「これです」

シュバルツは若い騎士に薬を渡す。

若い騎士は迷わず中の液体を飲み干した。

「結構、いけるっすね」

味の方は問題ないようだ。

「効果の方はどうですか?」

「なんだかポカポカしてきて疲労げすぅーっと抜けたような気がするっす」

そう言って若い騎士は体を動かす。

若い騎士は先ほどまでの疲れきった状態からは考えられないぐらい元気になっていた。

それを見ていた他の騎士達もシュバルツを見てくる。

「シュバルツ様。よろしければ我々にも」

「えぇ。数は十分ありますから」

騎士達は迷わずに飲んでいく。

「おっ。マジで疲労が取れた感じがする」

「シュバルツ様。量産とかはできますか?」

そう言って黒い笑みを浮かべているのはテンペストだった。

「ほどほどにしてあげてくださいね」

シュバルツはそういうにとどめたのだった。

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