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百十話

久しぶりの迷宮である。

冒険者ランクが上がったがいきなり難易度の高い迷宮に挑むのも危険とのことで牛蛙の出る迷宮にやってきた。

肝を使った薬はまだまだ需要が高いらしく安定した稼ぎも期待できる。

いつものように迷宮の奥へと向かう。

盗賊退治に出向く前にかなり減らしたはずだが大量の牛蛙が待ち構えていた。

立ち位置に気を付けて確実に数を減らしていく。

休憩を挟みつつも順調に牛蛙が溜まっている部屋をまわり最後にボス部屋へと突入した。

何やらやたらでかい蛙がいる。

もはや、牛というよりは山のようである。

「珍しいですね。変異種です」

「これが変異種ですか。とはいえ、このままでは持ち帰れませんね」

「シュバルツ様。高く売れますよ?」

「う~ん・・・。アイテムボックスのランクをあげようにも恩恵ポイントは足らないんですよね」

必死に、恩恵ポイントは貯めているがそれでも足りない。

「シュバルツ様。倉庫区画に今ある分を仮置きすればいいのでは?」

「それしかないか・・・」

シュバルツはこの場で修行部屋に移動し今ある牛蛙を全て倉庫区画に預けて通常空間に移動する。

「まずは、周りの雑魚からですね」

「シュバルツ様は念のためあの化け蛙の相手をお願いします」

このメンバーで一番強いのはフランであるが魔法を使えるシュバルツの方が何かと器用なのである。

遠距離からも援護できるし手早く周囲の牛蛙を倒そうと思えばこれが一番効率がいい。

「それでは行きます」

シュバルツは山のような牛蛙の前に飛び出した。

驚いたことに素早く舌を伸ばしてくる。

まるでお前なんて丸飲みにしてやると言わんばかりだ。

シュバルツはそれを避けていく。

囮としてはこれで十分だろう。

他の3人は手慣れた様子で普通の牛蛙を倒していく。

しばらくすると山のような牛蛙だけが残った。

「さて、どうしますか?」

「シュバルツ様。フォローしますので脳天に剣を突き刺して雷魔法でお願いします」

山のような牛蛙と言っても所詮は生物である。

脳天に剣を突き刺し電気を流せば死ぬだろうという判断だ。

「では、行きます」

シュバルツは気配を殺し素早く山のような牛蛙の後ろに回り込む。

そのまま、体を駆け上がり脳天に剣を突き刺す。

剣は無事突き刺さり、そこに雷魔法を発動させる。

山のような牛蛙は痙攣して気持ち悪い動きをしていたがしばらくすると動きが止まった。

無事討伐できたようだ。

アイテムボックスに放り込み迷宮を転移陣で脱出する。

シュバルツ達はそのまま冒険者組合を目指した。

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