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百七話

シュバルツ提供により食料事情が回復したマルセイユ王国では終戦の前祝として宴が設けられていた。

建前としては合流した王太子であるサイファーがマジックバックで食料と酒を持ってきたということになっている。

シュバルツは王太子であるサイファーはじめ軍の偉い方々と共に食事をとっていた。

サイファーは偉い方々にシュバルツのことを良き友人と紹介していた。

道中、様々な話をしたりトランプで遊んだりと親しくなったとは思ったがこういう扱いを受けるとは思っていなかった。

父親であるシュタイナーは浮かない顔をしている。

10男であるシュバルツには自由に生きてほしい。

そう思っていたのによりによって王太子であるサイファーに捕まるとは予想外だった。

だが、悪い話でもない。

王太子であるサイファーがシュバルツの後ろ盾になるということだ。

これで敵視している者も迂闊にシュバルツに手を出せなくなる。

下手に手を出せば王族を怒らせ一族が罰せられることになりかねない。

そこまで馬鹿でないことを祈るしかない。




その頃、フランとミミ、シズノの3名は特別に設けられた天幕にいた。

料理は他の兵士達が食べている物と同じだが軍ということで男が多い。

間違いが起きないようにというサイファーの配慮だった。

「暇ですねぇ」

「そうね・・・。シュバルツ様もいないし・・・」

ミミとシズノはシュバルツに依存している。

シュバルツはまだ幼いが危機から助けてくれた白馬の王子様に見えているようだ。

フランとしてもシュバルツのことを嫌っているわけではない。

だが、職務上2人よりは引いた目で見ている。

まだ負けることはないが正直、今のペースで強くなれば自分より強くなるだろう。

異空間で自分達以上に修練を重ねているのだろう。

仕える主人が強くなるのは構わないと思う自分と負けてられないと思う自分がいる。

そういった意味ではフランもまだまだ若いということだろう。




食事を終え、それぞれ眠りについた。

翌朝、ドラの音で目が覚める。

これからマールタル王国への本格的な侵攻がはじまる。

攻城戦がはじまり、3時間ぐらいだろうか。

大きな歓声があがる。

城壁を突破してマルセイユ王国の軍勢が街を一気に進んでいく。

城を攻め始めて5時間ほどでマールタル王国の城は陥落した。

シュバルツ達は王太子であるサイファーに付き添うだけの簡単な仕事だった。

最前線で暴れていたのはシュタイナーであった。

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