第1話 新たなる物語?
この物語はある若者の伝説から始まる。
この若者は異なる時空間を超え、今、私たちがいるこの世界【ユグドラシル】を救ったとされている。
しかし、この若者は世界を救うと同時に姿を消してしまった。
ただ“聖典”と呼ばれる書物を残して...
後に、この若者は功績を讃えられ〈救世主〉と呼ばれるようになり【ユグドラシル】を救った時から…随分と昔の事ではあるが…今に至るまで語り継がれてきた。
しかし、今再び、世界崩壊の危機が差し迫ってきた。
人々は〈救世主〉の再来を待ち望んだが、
一向に〈救世主〉は現れる気配を見せなかった。
この世界【ユグドラシル】は、負の感情…恨み、妬み、怨嗟、自棄、破壊などなど…に埋め尽くされるつつある。
人々の望みは絶たれた..かに思われた時、
ある老人がとある場所に現れた。
その老人はある事を伝えに来たのだと...
「このままでは世界は終わる..〈救世主〉が現れる前に...だから、別の方法..ある秘術を試す時である」
と...
その秘術は〈勇者召喚〉..
ある特別な場所と特別な儀式によって成り立つ特別な太古の秘術。
特別な場所とは、
ここ【世界樹の守り里】の“世界樹”であり、
特別な儀式はこの里に古くから護り、
伝えられてきた杖術による〈巫舞〉であった。
しかし、
祭りなどの特別な時にしか行われなかった儀式ではあるが、
殆どが“世界樹”近くの祭壇で行われていた。
それなのに、
召喚などということは起きた例はなかった...
その事を老人に伝えると..
「今が時と空、そして、繋ぐ力が揃った」
老人はそう言うだけで、後は急かすばかり。
里の者は胡散臭そうにしつつも、
その老人に神秘的なものも感じていた...
祭壇で儀式の準備が整った。
里一番の〖杖術使い〗が〖巫女〗として、
〈巫舞〉の準備を終えた。
〈巫舞〉の始まりと共に、老人は何やら唱え始める。
すると、
今までの儀式ではあり得なかった力の奔流が祭壇を廻り、
〈巫舞〉は光舞う踊りへと昇華していった。
儀式の終わりが近付くにつれ、
力の奔流と光は激しさを増し、
〈巫舞〉が終わると同時に老人の詠唱も終えて、
祭壇は光の渦に包まれた。
光が収まった祭壇には〈巫舞〉を完遂した〖巫女〗と召喚されたであろう若者が倒れ伏しており、いつの間にか、老人は姿を消していた。
新たなる物語?..は、今、ここから始まる...のかもしれない。
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