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~異世界転移?~勇者召喚されたけど、本当は〇〇〇だった!?  作者: くろにくる?
第1章 異世界到達編
2/117

プロローグ?

「...行ってしもうタカ?」




 彼女は今、目の前で起きたばかりの現象を、


 ハァーと長い息と共に、そう吐き出している。


 後には何も残されておらず、


 喧騒から一変し、辺りは静寂に包まれた。




 その静寂(せいじゃく)を破るのは、


 パチパチと()ぜる篝火(かがりび)の音。


 それと、タンタンタンという彼女の足音のみ...


 ヒューと風に乗って、料理や酒の匂いが通り過ぎる..


 彼女が見上げる先には、


 篝火に照らされた大樹の幹。


 彼女は旅立った者たちの無事を願うかのように、


 その場で手を合わせ、目を閉じた。


 そんな彼女に下から声を掛ける赤ら顔の男。




「...様、これが...の運命なのですか?」




 ビューと一陣の風が吹き、


 彼の言葉をかき消す所があったのだが、


 彼女にはそれだけで伝わったようだ。




「そウジャ、運命の歯車は動き出してしまったノウ~...」




 その遣り取りを聞いていた者たち全てが察して、


 大樹へと(ひざまず)き、祈るように手を合わせている。




 そんな中、松明(たいまつ)を持った数人の者が、


 タッタッタと駆け足で近付いて来た。




「...そうか...これが...言われていた...」




 駆けつけて来た者たちの中で、


 一番の年長者らしき人物は、辺りの様子を察して、


 気付き、その次の言葉を発しようとしていたのだが..




「おい!何があったんだ!!すんげ~光ってたぞ?」




 その場で一人だけ、


 状況を理解していない駆け付けた若者が、


 辺りの静寂を破く...いや、それだけではなかった。


 ドッゴ~ン!と凄まじい音と共に、地響きが起こった。




「...痛ってぇな!急に何すんだ!!」




 年長者の(こぶし)によって、


 地面に頭をめり込ませていた若者は、そう叫んでいた。


 ...痛いだけで済むこの若者は相当な体力の持ち主なのであろう。




「この馬鹿者が!...お前だけだぞ!!...この状況に付いていけてないのは(怒)!!!」




 周囲で寝ていた者達まで、起き出す程の地鳴りと怒声。


 しかし、その若者はあっけらかんとしているようだ。




「いや、分かんねぇーから聞いてるんじゃねぇか!」



「...お前という馬鹿者は!...ふぅー...何も話を聞いておらんかったのか?...よく周囲を観察しろ!」




 (しか)られた馬鹿者..ではなくて、若者は周囲を見渡し、


 何かに気付いたようだ。




「...(クルッ)...(クルッ)...んっ?あいつらがいねぇなぁー..どこ行った?」



「「「...」」」



「...こんの馬鹿者がぁ~~~(怒)!!!...そこまで分かっておきながら...何故...結論を導き出せん(怒)!!!!...あの話を聞いて...理解しておらんではないかぁ~(怒)!!!!!」



「...それにしても、いい匂いだな!腹も減ってるし、何か食べていくかぁー」




 そんな遣り取りに、皆はアハハ..と苦笑いしている様子。


 しかし、先程までの不穏な静寂はどこへとやら?


 辺りはまた陽気な雰囲気へと様変わりし、


 みな思い思いに料理や酒を口へと運び、


 夜が更けていくのであった...




 ...だが、迫りくる不穏な影。


 運命の歯車は()()回り出しているのだから.........



 

「面白い!」


と少しでも思ったソコのアナタ!


ぜひ下の評価☆☆☆☆☆をチェックして下さい。


★5でも★1でも良いので、よろしくお願いします。


ブックマーク登録していただけたら、モチベーションにも繋がりますので、


お願いしますm(_ _"m)



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