第13話 文句?
「...一先ずは里に戻りませんか?」
少女は考えるのをやめて、そう提案してきた。
僕としては、追放したのはそっちでしょ!
..と文句を言ってやりたいのだが...
「...ほんと~うに申し訳ないです!
あのバカ(怒)!..ふぅ~...がやらかした
..した事は里の総意ではないのです(怒)!」
顔に出ていたらしく、先んじて謝られてしまった。
...というか、また、言葉が..
もうこれは確実に怒っていらっしゃる。
ここまでに色々とあったのだろう。
言葉のそこかしこに怒りが溢れ出ている。
少女は語る..
今までの不平不満をぶちまけるが如し...
.........
......
...
要約すると、僕を追放した馬鹿者..じゃなくて、
若者達は里というか、
“世界樹”の〖守り人〗の一族の若手らしい。
若い内は里の外で狩猟をしながら、
一定期間毎暮らし、
経験を積んでいくようだ。
今回の狩猟は、子供から大人へ..
成人と認められる為の特別な儀式みたいなものらしく、
かなりの期間、里を離れていたそうだ。
その間に里の状況も悪化し...
そして、あの未知の老人が現れて、
〈勇者召喚〉へと至った..との事。
そのバカ者たち..ではなくて、
若者達は自分達がいない間の里の事情は知らず、
本来ならば、
自分達の無事な帰還を喜んでくれるはずだった里は、
〈勇者召喚〉の話題…つまりは〈勇者〉としての僕の事…で持ちきりだった。
誰も彼らの無事な帰還を祝わず…少女的にはぶっちゃけ、完全に忘れていたそうだけど…さらには、里の主要人物の殆どが僕との面談中だ。
狩猟で気が昂っていたバカ達…さっきからのこれ、僕の意図じゃないからね、少女は余っ程、このバカ達に..あっ、間違えた!..若者達に腹を立てているようだ!…のリーダーが誰にも止められる事がなく、僕と里との話し合いに割り込んできて、有ろう事か、そのままの勢いで決闘という流れになってしまった。
...まあ、その後は皆さんもご存知の通り、
皆が呆気に取られている間に、
僕がすぐさま簡単に敗れて追放されてしまった..と。
「...私達が対応する間もなく、負けて、
そして、勝手にいなくなる(怒)
..とは思いませんでした!
せ・め・て!少しでもよかったので!!
門の所で!!!粘ってくれていましたら!!!!
助けられましたのに(怒)!!!!!..ふぅー!」
そう少女はちょっと非難がましくも、
溜め息をつきながら言うのであった。
...少女の怒りはバカ者たちだけでなく、
僕にも向いているようだ。
まあ、少し、ほんの少しはね、
僕のせいでもあるかもしれないよ?
確かに調子に乗ってたのもあるし...
簡単な挑発に乗ってしまったのも、
僕ですとも..ハイ。
でもね!僕だってね!
勝手に異世界に召喚され、
いちゃもんな決闘に巻き込まれ、
理不尽な追放までされ..
うん!文句だって言ってやったさ!
...あっれぇ~?..文句?言って..ない..な。
そういえば、僕も気が昂って、そのまま..
後の事なんて何も考えずに門から離れたな~。
その後も色々な事で頭がボーとしてたし、
冷静さもなく、ウサギとバトって、
勝って調子に乗って、後先考えず、
このままイケるんじゃねぇ!
..と里からどんどん離れていったな~。
...あれ?もしかしてもしかしなくても
..悪いのは僕なの..かな?
ちょっと冷静に考えてみると...
腑に落ちないが、
確かに自分の行動は間違いだらけだと思う。
少しでもよかったので、
立ち止まって冷静に考えていれば、
こんな事にはなっていないはずなのに...
僕は何であんな行動を取ったのだろう...
そういえば!あの老人は最初から、
監視してたような事を言っていたよな?
もしかして...まあ、そんな訳ないか!
あの老人の自作自演を疑う僕なのであった...
「面白い!」
と少しでも思ったソコのアナタ!
ぜひ下の評価☆☆☆☆☆をチェックして下さい。
★5でも★1でも良いので、よろしくお願いします。
ブックマーク登録していただけたら、モチベーションにも繋がりますので、
お願いしますm(_ _"m)




