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~異世界転移?~勇者召喚されたけど、本当は〇〇〇だった!?  作者: くろにくる?
第1章 異世界到達編
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第9話 イヌ?

 ゴブリンに今にも食べられそうなスライムを救う為、


 行動に移った僕こと時任技術(ときとうあーつ)




 僕の力で投げ切れるかどうか分からないが、


 この方法しかないと思い、


 竹刀袋(しないぶくろ)(しば)ったウサギを手に取った。




 ゴブリン達は僕に背を向けている状態(じょうたい)だ。


 ゴブリン達の頭上(ずじょう)()えて、


 目の前にこのウサギが落ちれば、


 ゴブリン達はそれに気を取られるに違いない!


 ...第一球(だいいっきゅう)..振りかぶってー、投げたぁー!


 ..まあ実際は()(なわ)要領(ようりょう)で投げたんだけどもね。




「よし!上手くいった!」




 ..となれば良かったのだが、


 現実(げんじつ)(きび)しいものだった。


 竹刀袋で縛られたウサギはゴブリン達を越える事はなく、


「しまった!失敗した!」と言いかけたが、


 ()ろう事か、ウサギは(おとり)になるどころか、


 そのまま凶器(きょうき)になってしまったのだ!




 そう、このウサギはただのウサギではなかった!


 (ひたい)(つの)が生えているウサギであったのを(わす)れていたのだ!!


 (いきお)いをつけられた凶器..ウサギはゴブリン達の頭上を越えるのではなく、1体のゴブリンの頭に突き刺さり、竹刀袋が他の2体のゴブリンを巻き込んで首を縛っていくのだった。




 あれ、何で?と思い、


 過去(かこ)を振り返ってみるとそう言えば...




 このウサギは普通のウサギ..僕が見知っている一般的なウサギよりも大きく、そして、重い。


 普通に縛って(かつ)ぐだけでは重たくて...じゃなくて、


 持ちにくかった為、バランスを取ろうと竹刀袋のもう片方の先にその辺に落ちてた石を巻き付けて(むす)んでいたのだ。


 しかし、スライム?を助けねば!との(あせ)りから、


 そんな事は頭から抜けておりそのまま投げてしまった...という事だ..です、はい。




 (よう)するに、初めから囮ではなく、


 凶器を投げていたのだ…捕獲武器(ほかくぶき)…ボーラの(ごと)く。




「...まあ、結果オーライ?」




 何とも()まりのない結果となってしまったが、


 ゴブリン達を倒し、スライム?を救うのに成功した。


 しかし...竹刀より活躍(かつやく)する竹刀袋。


 今の所、剣術(けんじゅつ)は役に立っておらず、


 竹刀袋で3体、ウサギの角で1体と武器とは呼べないもので仕留(しと)めている。


 ...結果良ければ、全て良し?..と頭を切り替えて、


 竹刀を(ひろ)いつつ、助けたスライムの(もと)へと歩いて行く。




「スゥ~イ♪」




 ...まるで「ありがと~う♪」とでも言っているような気がする。


 ..いや、まさかね~、そんなことないよね?


 発声器官(はっせいきかん)ないけど、


 鳴き声?が聞こえるのは...まあ、一旦(いったん)置いておこう。


 何故(なぜ)か何となくではあるけど、


 このスライム?の言っている事が分かるのは気のせい?


 ...幻聴(げんちょう)、そう、疲れのせいで幻聴が聞こえている!


 ...そういう事にしておこう。


 だがしかし、これは...?


 (あき)らかに僕の方を見ているようなんだけど..目ないけど。


 ..ここはファンタジーの世界っぽいし、


 なんでもありかな?




 ...と投げやり的に、


 現実逃避(げんじつとうひ)していた頭を()ましたのは、


 (まさ)にその鳴き声?であった。




「ズィィ!ズゥィィ!」




「うしろ!あぶない!」と聞こえる声で、


 反射的(はんしゃてき)に後ろを振り返る!


 倒したはずのゴブリンが1体、立ち上がっていた。


 短剣(たんけん)を持ったリーダーらしきゴブリンで、


 他のゴブリンよりも生命力(せいめいりょく)が強かったのかもしれない!


 まだ、()られてはいないぞ!


 と言わんばかりの敵意(てきい)を向けている!!


 ヤバい!完全(かんぜん)油断(ゆだん)していた!!


 今からでは、


 竹刀を(かま)えても迎撃(げいげき)には間に合わない!!!


 ゴブリンは短剣を振りかざして、


 先制攻撃(せんせいこうげき)仕掛(しか)けてきた!?




「ズィイ!ズィイィイイ!」




「ちがう!そっちじゃない!」と言わんばかりのスライム?の鳴き声。




「えっ!?」




 僕とゴブリンはその迫力(はくりょく)のある鳴き声で動きを止め、


 お(たが)いに見つめ合うことに...




 それは少しの時間ではあったのだが、


 その少しの時間でゴブリンは息絶(いきた)えた。


 その瞬間(しゅんかん)(ねら)っていたのか、


 ()()がゴブリンに(おそ)()かったのである。


 その()()(きば)がゴブリンの首に深く食い込んでいた。


 絶命(ぜつめい)したゴブリンを(くわ)えたまま、


 その()()は僕に視線(しせん)を向ける。




「...イヌ?」




 僕は目まぐるしく変わる状況(じょうきょう)についていけない中、


 ただ、そう(つぶや)くのみであったのだ...



「面白い!」


と少しでも思ったソコのアナタ!


ぜひ下の評価☆☆☆☆☆をチェックして下さい。


★5でも★1でも良いので、よろしくお願いします。


ブックマーク登録していただけたら、モチベーションにも繋がりますので、


お願いしますm(_ _"m)



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