第8話 スライム?
やっとの事で倒したモンスター?..ウサギを竹刀袋で縛って担ぎ、食料として確保したのは良いのだが...
「...あっ、刃物がない」
解体する道具が何もなかった..
と思いつつもどうにかしたら食えるだろうと深くは考えなかった。
追放されてしまった里以外に、
集落らしき場所はないのか探索しつつ、
歩き続けていると森?林?らしきものが見えてきた。
「ゲームやラノベだとワンランク上のモンスターが現れるよなぁ~」
森?林?...森林には入らないようにしつつ、
平原との境目に沿って、
水を求めながら歩いていった。
「どうにか食料は確保したし、後は飲み水だよなぁ~」
川や泉がないかと彷徨っていた...
その時、何かの叫び声が近くから聞こえてきた。
ビクッとしつつも物陰に隠れ、様子を窺った。
「...なんだあれは?...何かが何かを囲ってる?」
少し遠く、遮蔽物..木などで見えにくい為、
状況はほとんど分からなかった。
普通なら近付かず関わらないのがベストなのだが、
何故か何かに駆られるような気がしてならず、
ダメだとは分かっているのだが出来るだけ物音を立てずに近付いていった。
「...小鬼?..ゴブリンかな?
1、2、3..体で何を囲っているんだ?」
様子を窺っていると短剣を持っているリーダーらしきゴブリンがその何かを掴み上げた。
「...スライム?」
ゲームやラノベでもよく知られる最弱モンスターであるごく普通のスライムに見えた。
「...獲物?スライムを食べようとしているのか?」
過程はどうであれ、
ゴブリン達はどうやらスライムを食べようとしているようだった。
...口から涎が垂れているし、間違いないであろう。
「所詮、このファンタジーの世界でも弱肉強食..かぁ」
自然の摂理を目の当たりにし、
このまま立ち去ろうとした正にその時、
「ズヴィイ~~~!!!」
スライムが助けを呼ぶような悲鳴を上げた。
「...えっ?スライムって鳴くもんだっけ?
いやいや、そもそも発声器官、どこにあんの?...
それに、何故か僕の方を見ているような...
いやいやいや、目なんてないし、そんな訳が...」
そんな訳ない...と言い切ろうとしたのだが、
助けを呼ぶ口も助けを求める目も持っていないはずのスライムが、
確実に僕を捉えていると感じるのだ。
...今の所、ゴブリン達はこっちに気付いてはいないのだが、
このまま叫び続けられると、
僕の存在がバレるのは時間の問題であろう。
どうしても放っとけないし、
このままでは僕の身も危うい。
...よって、助ける事にした。
..今ならハイドアタック狙えそうだしね。
「しかし、どうしたものか?」
偉そうに考えてみたものの良い案は浮かばない。
取り敢えず、
ウサギを担いだままでは重くて疲れ..ではなくて、
身軽に動けないので下ろした。
「...んっ?もしかしたらこれで...?」
竹刀袋で縛ったウサギを見つつ、僕はある作戦を思い付いた!
そして、その作戦が上手くいく事を願いつつ、
早速、行動に移る僕なのであった。
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