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異世界チートコンソール  作者: 鬼頭 輝
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player.addtale 6 初めてのモンスター

コンソールが解除され、世界が動き出す。

強そうなゴブリンの手刀が首元に迫る一歩手前くらいだったが、止まった世界でいくらでも対処法は考える事ができた。

とは言えこの状況からできる事はそうあるわけでもなく、解除の瞬間後ろに体を反らしながらバックステップしようと思っていただけである。


いくら頭では考えていても、棒立ちの状態から動こうとするならそれなりの予備動作は必要になる。最悪当たっても無敵モードだから大丈夫だと思うが怖いものは怖い。

と、思ったがなぜか強ゴブの動きがやたらと遅い。

不思議に思いつつも、ええいままよと右足を踏み切った。


『っ!』


次の瞬間砂浜が爆発したような砂塵に覆われ、俺は空中に浮いていた。


『えっ?ええ?なんで?』


驚いている間にも地面が迫る。

回る視界の中、何とか態勢を立て直そうとするとスッと足が下を向き、スムーズに着地。

うーん、10点満点。って運動神経は悪い方だったがどうなってるんだ。


予想外の展開に心臓はバクバクしているが、強ゴブから距離を取り、ひとまず危機的状況を脱した事で幾分冷静に考えることができた。

考えたところで心当たりといえば弄ったステータスくらいである。

すべてMAXにしたステータスによって超人的運動能力を手に入れたと考えるのが妥当だろう。

全力で踏み切ったせいで地面が爆発して空中に飛び出すとは恐ろしい。

強ゴブが遅く見えたのもそのせいなのだろうか。


納得したところで元居たであろう場所を見てみると、ちょうど砂煙が晴れる所であった。

どうやら強ゴブ君は衝撃で吹っ飛んだらしく、少し離れた場所で倒れている。


何かあっても逃げる分には問題ない事はわかったので、確認のため恐る恐る近づいてみる。

あと10メートルくらいに近づいた所で、強ゴブは淡い光に包まれた。


うおっ、眩しっ…くない。

淡い光が消えるとそこには強ゴブの姿はなく、何やらビー玉のような物がポツンと一つ残っていた。

これはアレだね。モンスターが消えるとアイテムを残して消える奴だね。

バックステップで死ぬとかもう強ゴブじゃないよ。弱ゴブじゃん。


とりあえずビー玉を拾ってしげしげと眺めてみるが赤黒いビー玉としかわからない。


『うーんわからん、フィオに聞くか。

 っていかん、あの爆発に巻き込まれてないか?!

 おーい、フィオー!』


「(ご主人~、ここっス!埋まってるっスよ~!)」


爆心地から少し離れた所からくぐもった声がする。

どうやら無事らしいが砂に埋まっているようなので掘り出す。大爆発の後によくある展開である。


「ぷはーっス。

 死ぬかと思ったっスよ。まあわたしも無敵モードなので死ぬことはないんスけどね。

 酷いっスよご主人。あんな事するなら前もって言っておいて欲しいっス。」


『悪かったよ。まさかバックステップであんな事になるとは思わなくてな。

 ステータスの効果も聞きたいんだが、とりあえずゴブリンらしきものが光って消えてこれが落ちてたんだが、倒したって事でいいのか?』


「それは魔石って奴っスね。モンスターのノーマルドロップっス。

 モンスターは死んでしばらくすると死体が消えてドロップアイテムが残る仕様っス。

 死体残っちゃうと衛生面とか色々面倒っスからね。」


『それじゃあとりあえず一段落か。

 チュートリアルにしては何も試すことなく終わっちまったな。

 って事でステータスの仕様について説明してもらおうか。』


「あー、面倒くさいのがついにやってきてしまったっス。

 まあお役目なんでやるっスけど、概要で勘弁して欲しいっス。」


俺が頷くとフィオは説明を始めた。

一通り聞いた所ではステータスはこのような仕様になっているらしい。


「ステータスオープン」念じて発話するとステータスウィンドウが開く。他人には見えない。

「ステータスクローズ」で閉じる。うーん、お約束だな。


レベル制を採用していて99上限、1レベルでステータス・スキルポイントが1ポイント、10レベルごとに10ポイント貰える。という事は普通ならレベル99で189ポイントが最大値か。


STR VIT AGI DEX MAGの5つ。最大99ポイントまでで初期値は1。

HPはVIT、MPはMAGの値で増減するが、個人差がある。


STRは筋力が上がる。それに伴い耐えられるように皮膚や骨格等も強化される。攻撃だけじゃなくて防御も上がるのかよ。

VITは持久力というか代謝能力が上がる。ケガの治りが早く、長時間動けるようになるし、取り込んだ毒素等の分解もできるようになるとか。アルコールに酔わなくなるのは考え物だな。

AGIは反応速度。素早さじゃないかと思ったら動くの自体はSTRの筋力上昇でできるそうだ。こちらは反射神経とか動体視力とかが強化され、高速に動くものを捉えられるようになるとか。

DEXはそのまま器用さだった。ただし細かい作業だけではなく、空間認識とかそのあたりも拡張されるそうな。

MAGは魔力が上がる。魔法使わないと意味がないそうで、上げるとMPが上がる。威力はスキルの方で上げるんだと。


「はー、疲れたっス。しばらくしゃべりたくないっスよ…。」


『お疲れフィオ。しばらく検証してみるから休んでていいよ。

 次はスキルについて説明して欲しいし。』


「うえ~っス。」


というわけで「ステータスオープン」っと。


レベル 23

ステータスポイント 44


HP 891

MP 990

STR 99

VIT 99

AGI 99

DEX 99

MAG 99


[スキル]


アビリティ 「チートコンソール」


なんともちぐはぐなステータスだな。


説明回1

これまでも説明回な気がする。そして次回も説明回。もうずっと説明回かもしれない。

ステータスウィンドウを開くのに発話が必要に改訂。まさかここを修正することになろうとはな。

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