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異世界チートコンソール  作者: 鬼頭 輝
22/32

player.addtale 22 この世界の種族

フィオはにっこり微笑むと、背中を向けて逃げ出した。俺は反射神経に物を言わせてつかみ取る。


『ふっふっふ。ステータス最大をナメるなよ。』


「ギャー、胸やら尻やら、むしろ全身触られてるっス!セクハラっス!」


『やかましい、凹凸が少なすぎてどこがどこかわからんわ!』


「と、とりあえずこの態勢ヤメにしないっスか? 

 このままだと数十秒見つめ合った後首がポロっと取れそうっス。」


『もう逃げない?』


「逃げないっス。」


俺はテーブルの上にフィオを放してやる事にした。

あんまりいじめるとうなじの肉を削ぎ取られるかもしれん。


「はー、まさか色々はぐらかしていたツケがこんな所で帰ってくるとはっス。」


『まあ聞かなかったし、聞いている暇がなかった事もあるからな。

 で、どうなってんのこの大陸。こんなに人類同士で争ってて大丈夫なわけ?』


「知らねっス。あっ、ちょっと待って本当っス。初期の設定以外の事はほとんど知らないっスよ!

 最初の入植は種族を同じ数、均等に同じ位置に配置して、最初の数年はアナウンスでサポートしながら集落を作らせたはずっス。この辺は何回かの試行の際に定型文を作るなり、自動化してるっスから、こんなに尖った文化になるはずがないんスけど。」


『転移者は来たばっかりだろうから、やらかすにしてももう少し先だろうしなぁ。

 ちなみに種族ってどれだけ差があるんだ?』


「見た目とアビリティで若干差はつけてるっスけど、ステータスとスキルの補正の方がでかいス。

 寿命も身体能力も、どれかの種族が突出して強いとか繁殖力があるとかはないんスけどね。」


『ちょっと差異を書き出してみるか、全部言えよ?』


観念したのかスラスラ話し出すフィオのいう事をまとめると、こうだ。




種族について

ヒト、エルフ、ドワーフ、獣人の4種類を人類としており、寿命等に差はなく見た目とアビリティのみで差別化を行っている。各種族間で交配可能で、生まれてくる子供はどちらかの両親の種族となる。



ヒト

転移前の現代人と同じような体格。アビリティはレベル10まで経験値取得量10倍。


エルフ

ヒトと比べて色素が薄めで、耳が尖っている以外同じ。

アビリティは満10歳でMAG+10、魔法スキルが各+1


ドワーフ

少々矮躯で耳は尖っており、身長は1.5~1mの間に収まる。ひげは任意。

アビリティは満10歳でSTR+10、DEX+10、生産スキルが各+1


獣人

耳としっぽがケモノの低ケモ度のタイプで、体格はヒトと同じ。

犬猫その他色々なモチーフの耳としっぽがついているが、能力に差はない。

アビリティは満10歳でAGI+10、VIT+10


モンスター

野生動物から幻想種モチーフまで色々な種類があり、共通項として人類は見つけ次第襲い、死ぬと死体が残らない、繁殖はしない。

基本的に知能は高くないが、見た目的にも物理化学法則を無視しているものが多く、単純に力が強い・酸や炎を吐くなどの特殊な能力を持っている場合が多い。

リポップは人類から1㎞以上離れており、視線が通らないという条件があるが、出現後は各種に固有の行動をとる。周囲の人口密度によって強さが決定される(=人里を離れると強敵が出現する)




ついでにモンスターの仕様も吐かせた。

うーん、アビリティでの差がどこまで響いてくるかわからんな…。

最終的にボーナスのないヒトが不利なような、成長早くて数が揃えられそうな。


『仕方ない、現地の人に聞くか。フィオはその間、世界地図でも紙に書いといてくれよ。

 いちいち地面に書いてもらうの面倒だし。』


「はい、フィオは地図を描きます。」


まずい、酷使しすぎてキャラが維持できなくなっている…。今日はこの辺にしておこう。

俺はウェイトレスの子を捕まえると銅貨1枚を握らせてエルフニア帝国について聞いてみた。


「エルフニア帝国? 私が生まれる前は交流もあったらしいですよ。名前も違ったとか。

 えーと、30年前くらい?に急に王が変わったと思ったら名前を変えてエルフ以外を奴隷にし始めたとか。私のお母さんも元は山脈の向こうの生まれなんですって。

 当時は難民であふれかえってしまって、いくつかあった国もバラバラでは対処できないからって、くっついて共和国になったって聞いています。」


『そんなに人が多いなら集まってその王を倒せばよかったんじゃないか?』


「それがその王本人がやたらと強いらしくて、聞いたこともない強い魔法を延々と撃ち続けたり、切りつけられても平気だったとか。率いられているエルフ達もベテランのハンターや精鋭の軍人さんでも歯が立たないくらい強かったんですって。」


『なるほどな。ありがとう、ためになったよ。』


「どういたしまして。そっちの子は大丈夫?」


『初めての酒でちょっと飲み過ぎたのかもな。水は飲ませておいたし、最悪おぶって帰るよ。』


「あら、酔ってるからって変な事しちゃダメよ?」


『知り合いの妹みたいなもんだからな、流石に何もしないさ。それより君と変な事がしたい。』


「そうねぇ、10年くらい通ってくれて売れ残ってたら考えるわ。フフフ。」


そういうとウェイトレスは離れて行った。看板娘の鏡みたいな対応だったな。

しかし、強い王か…転移者以外だと普通にレベル上げたのかなぁ?


あまり設定を書き出してしまうと後々矛盾点が増えそうで怖い。

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