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異世界チートコンソール  作者: 鬼頭 輝
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player.addtale 21 衝撃の事実と食事

ハンターギルドを後にした俺達は、同じ大通りの武器防具屋に行って砦から強奪した装備類を売る事にした。何か買おうと思ったが、置いてあるのは普通の鉄の剣などが多く、今持っている物以上の物は無かった。大型の斧とか大剣もあったけど、でかい武器はハンマーがあるし…。うかつに出せない割に場所を取るがその辺に放置もできないので困り物。


結局ケイに大振りの短剣と着替え二人分を何点か買って銀貨2枚のお支払い。

衣服は高いものだと思っていたが、スキルで生み出せるらしくそんなに高くなかった。


道具屋の方も覗いてみると、キャンプ用品店のような品ぞろえにポーション類が追加された感じであった。生産スキルは武器、防具、錬金術だったが、錬金術はその他みたいな扱いらしく、ポーション・薬品類以外にも特殊な効果を持つ道具を作れるとの事。首輪とか腕輪も錬金術で作られるみたいだ。


並べてある品の中に鏡らしきものがあったので覗いてみると、そこには最近売り出し中の若手俳優のようなイケメン男性が。いや、よく見ると目つきは悪いし、なんかダルそうだぞ。


『おいフィオ、俺がイケメンだぞ、どうしよう。』


「自分の事をイケメンとか鏡見てから言ってくださいっス。

 …えー、まあこの世界、やたら美男美女が多いっスよね? 

 最初に入植した人たちは、ご主人の世界の平均値だったんスよ。顔の造形も。」


『確か、全人類の顔を平均化すると、結構美男美女になるんだったか。

 なるほどな。でもなんで俺まで?』


「そりゃご主人、元の顔のままだと珍獣扱いっスからね。

 もしかしたらモテたかもしれないっスけど、そっちのがよかったっスか?」


『…いや、これでいい。』


鏡はたまたま置いてあったようだが、他はギルドの近くにある事からハンター向けの品ぞろえらしく、野営用品が多かった。基本方針としてどこか宿を探して寝る事にしているので、今回はポーション類をいくつか買うにとどめておく。

ヒーリングポーションは飲むか振りかけると徐々に傷が治るよくある奴の下級と上級を数本で銀貨3枚也。まあ、何かあった時のアリバイ用だね。


そうこうしているうちに日が沈んであたりは赤く染まっており、食事処を探すことにした。

兵舎に食堂はあるものの、急に増えた分、大した物は用意できないから他で食べてきた方がいいと言われていたのだ。兵舎の近くには兵隊さんやハンターを目当てにいくつか居酒屋みたいな店があったので、その中で入りやすそうな店に入ってみる。


中はカウンターとテーブル席という構成で、厳ついマスターっぽい親父さんとかわいい村娘っぽい格好のウェイトレスで切り盛りしているようだ。

テーブル席に案内されたので席についたが、メニューは日替わりらしい。

ボアの煮込みとかふかし芋とかパンとかそんな感じらしいので、銀貨1枚で2人前の食事と飲み物を頼んでみたら多すぎると苦笑いされてしまった。

確かに日給を夕飯で使い果たす奴はどうかと思う。結局二人で銅貨30枚でそれなりの食事が出るようなのでそのままお願いする事にした。


しばらくして運んできてくれた食事は、一口大の肉と根菜類がごろっと入ったポトフのような深皿とバゲットのようなパンに漬物のような小皿。そして飲み物はビールかな?

洋風の定食って感じだが、入っている物は転移前の世界と見た目は同じだった。ポトフはニンジン、ジャガイモ、タマネギあたりで、漬物と思ったのはピクルスみたいだな。

とりあえず食べてみると現代人には少し薄く感じるが、ちゃんと塩も効いた優しい味わいである。

ピクルスもちゃんと漬かっているしバゲットも噛み切れる硬さだった。

とりあえず食事については今後心配はなさそうである。


ビールらしき飲み物はエールだった。陶器のジョッキに常温で出されているが、ホップを使っているようで、ちゃんとフルーティーさと苦甘い味が出ている。ケイは大丈夫なのかと思って見てみると、最初は驚いていたようだが、イケル口らしく、グビグビ飲んでいる。後が怖い。


全部食べ終わるとかなりの満腹感になった。久々にまともな食事をした気がする。

ケイの方は若干顔が赤くなっており、ろれつが怪しい割に良く喋るようになりつつある。

「レオ兄さんは~小さい頃から女の子たちの憧れらったんらよ~」とか。

「わらひたちが作ってた麦が~こんなにおいしい飲み物になるなんれ~」とか。


かわいい生き物ではあるが、これ以上飲ませるとかわいくない物を口から出しそうなのでこの辺で止めておく。ウェイトレスを捕まえると、何か甘いものと酒以外がないか聞いてみる。

はちみつを使った焼き菓子とお茶があるとの事なので追加で頼むと、銅貨20枚。食事より高い。


焼き菓子をそろそろ何言ってるかわからなくなってきたケイに食わせると、感動のあまり泣きながらリスの様に齧っていた。まあ、甘みは特に食べられなかっただろうしな。

食べ終わってお茶を飲み干すと、テーブルに突っ伏して寝てしまった。


『さて、フィオ。ケイはいい感じに寝てくれたし、ここに報酬も用意した。

 椅子とテーブルに紙と書く物もあるからな。モンスターに襲われる心配もない。

 いい加減聞きたい事も溜まってるし、洗いざらい吐いてもらうぞ。』

誤字報告ありがとうございます。めっちゃ便利…。

書き溜めが減ったままなので見直す時間が少なくなっている点は反省。

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