自称最強アニメオタク。異世界に爆誕。
自称史上最強アニメオタクの隠岐田 誠は異世界へと転生した。
そして、その世界で自身の秘められた力に興奮を隠せず?
オタクはモテない。オタクはキモい。オタクは雑魚。
常識全て覆しまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁす!
オタクが無双します。始まり〜始まり〜
俺は自称〈最強アニメオタク〉の隠岐田 誠。25歳。独身。アニメ・ゲーム一筋の人生だ。
「はぁ、最悪だ。滅龍騎士と伝説龍の最新話。見逃した。もう辛い。今すぐネットで見るか。」
滅龍騎士と伝説龍というのは今、誠がはまっているアニメである。簡単なあらすじは龍を滅する騎士の主人公が伝説の龍と出会いそこから自分を変えていくストーリーになっている。
「にしても滅龍伝説は(滅龍騎士と伝説龍の略)はマジで面白いなぁ。つーか、こんな技とか使えたら俺モテるんじゃね。」
そう言いながら誠は近くにあった木刀を手に取る。
「喰らうがいい。ワイバーンよ。我の逆鱗に触れたこと、後悔しろ!!」
と言うと滅龍伝説と同じように剣(木刀)を構える。
「ー紅の雷ー。はぁぁっ!!」
おもむろに剣(木刀)を振り下ろす。
「ふっ。ワイバーンなどこの最弱の技で十分だ。みてぇな、展開に何年経ったらなるんかなー俺の人生は。」
多分一生ならないだろう。うん。
そんな自問自答自己完結を済ませた誠はアニメを見ていた。
彼が今まで見てきたアニメは50000作品以上。
中学一年生の時に既にアニメの虜になっており、気づけばアニメ三昧の生活を送り、アニメのゲームにも手を出しニートになっていた。
誠はこの前友人に「お前さ、本当ニートやめとけよ」と言われた際こう言ったそうだ。
「俺はただのニートじゃない!完全なるニートだ!!!!」
と。友人は「結局ニートかよ。と言って呆れていたそうだ。
「あー腹減った、コンビニ行こ。」
誠は親のすねをかじり生活していたため金はあった。
夕食の買い出しにコンビニに行くことにした。
「いらっしゃいませー。」
いやマジでなんなんだここの店員さんの可愛さは!
極まってるだろ。究極だろ!いや、アルティメットだろ!!!でも絶対付き合えねぇわ。俺じゃ無理無理。
誠はこのコンビニに来る際必ずこうして一喜一憂していた。
「とりあえず、今日はこれとこれとあとアイスも買おう!」
カゴ中に食品を入れていきレジに持っていった。
「計3点で756円になります。」
あ、声も可愛すぎる、ダメだこれ死んだ。
「ありがとうございました、またお越しくださいませー。」
可愛いすぎる店員さんにそう言われコンビニを後にした誠だった。
コンビニの目の前には少し小さな交差点がある。
ここはかなり小さな事故が多い場所だった。
誠を横断歩道を挟んで正面に一人の女の子が小さなボールを持って立っていた。
「こんな時間に危ないな。このご時世、小学生でもいつなんどき狙われるか。この町もだいぶ治安悪いしなぁ。」
そんなことを思っていると女の子のボールが道路に転がった。そして女の子は道路に飛び出す。ボールを拾ったあと歩道に戻ろうとしていた。
「おぉ、危ないなぁ。ヒヤヒヤさせるぜまったく。」
そんなことを思っていたら右のほうから車のライトが近づいてきた。
「おいおいおい、まじかまじか!!やばい!!」
誠は考える前にコンビニの袋を投げ捨て走り出していた。そして女の子を軽く押して飛ばした。」
「はぁ。助かった...なっ、しまっ!」
もう既に近づいていた車に誠は気づかなかった。
キィィィィーーー。バンッ!!!
誠と車は衝突した。
誠が目を覚ますとそこは病院のような場所だった。
「こ...こ...は..?」
「誠!!目が覚めたのかい!?」
「母...さん...。」
なんだ母さんじゃないかどうしてそんなに泣きそうなんだよ。そんな言葉は視線を下に向けた誠の口からはっせられなかった。
ーーーー足がない。
それを理解した途端。意識が朦朧とする。
あ、これやばいやつだ。やばい、意識がだんだん。
遠のいて........。プツンー。
ピーーーーーーーーー。
隠岐田 誠は確実に死んだ.....はずだった。
あぁ。とうとう俺も終わったか。みじけぇ人生だったなぁ。
ヒュー。
ん?風の音?なんだこの落ちているような感覚は。
そして誠は自分が目を開けれることに気づいた。
誠は少しずつ目を開けた。
すると誠は。落ちていた。空から地上へー。
「いや、落ちてる場合じゃねぇぇえええぇえぇぇ!!」
そのまま速度を上げて誠は落ちていく。
「いや、まて!やばいやばいやばい!!これもう一回死ぬぞ!てか死んだのか俺?!いや状況が理解できねぇぇぇぇ!!!!!」
そこで誠は閃く。
もしかするとこれは異世界転移か?と。アニオタの感がそう伝えたのだ。極めて楽観的な発想だが。
この世界ではその発想が最強だった。
「もし、ここが異世界なら。俺のアニメ知識を使えば。」
そう言いながら誠は念じる。そして何かを言い始めた。
「我、汝に命ずる。風の精霊達よ我に力を。」
そう言って誠は叫んだ。
「エアフォール!!」
そう言うと地上ギリギリだった体はふわりと浮いて
すっー。と地上に立てた。
「うわ。まじか。できちまった。」
そして沈黙する。
「できちまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
さらに叫んだ。
「まじかまじかまじか!!ここ異世界か!異世界転生キタァァァァ!!!」
誠はなぜか喜んでいた。それもそのはずだろう。
自称〈最強アニメオタク〉なのだから。
「さっきの技は俺が昔見てたアニメ。〈死に損ないのエルフ族〉の主人公が空を飛ぶ時に体を安定させるのに使った魔法。もしかすると。なんでもできる...のか?」
そう思い。
自分の今の容姿を確認したかった誠は呪文を唱えた。
「全てを見通す鏡よ。我の前に現れ。我の姿を示せ。」
そう言って前方に手を出す。
「万物の鏡。」
そう言うと目の前にとても大きな鏡が出てくる。
「アニメで見たとおりだ。にしてもデカすぎるだろ。なんだこのサイズは。」
そう言って自分の容姿を確認した。
髪は透き通るように白く。
瞳は全てを飲み込む大海のような青。
顔つきと髪型は現実の自分と同じだった。
体つきは細くも太くもなくそれでいてガッチリしていた。
服装はいかにも初心者冒険者と言わんばかりの服だった。
「これは服がダサいな。致命的だ。」
そう言って服を触る。
「にしても本当にすごいなこの世界。〈美しき姫と呪われし魔女〉にも出てきた万物の鏡まで使えるなんて。」
現状、誠が見てきたアニメの技は全て使えている。
「これはすごい。とんでもない異世界に来ちまったらしいな。おれ。」
そう言いながら誠は頭をかく。
「くっそ。何をするにしても手段がない。どうする。」
誠は考えた。そして1つの仮説にたどり着いた。
「もし仮にこれがゲームと似ているとすればペルプがあるはず。マップもあるはずだ。それら全てを教えてくれるはずの案内人がいるはずだが。どこだ?」
周りを見渡すが誰も出てこない。
「まさか、これも出せるのか??」
そう思い、自分がしていたゲームの案内人の出し方を実践する。
「プレイヤーID。いや、まて。名前どうしよう。」
誠はここでまた悩む。もしかするとこの名前が今後の異世界でずっと使われるかもしれないからだ。
「ここは無難に。名前でいいか。どーせおれもう死んでるしな。」
そういうとまた呪文を唱え始める。
「プレイヤーID。マコト。案内人よ。今こそ姿を現し我を導きたまえ。」
すると目の前が光り出す。
「くっ。眩しっ。さて、いったいどんな子かな?」
すると光の中から小さな精霊のような女の子が出てきた。
「お呼びでしょうか。マスター。いいえ、マコト様。」
「き、きみはっ!!!」
誠が驚いたのはそこに現れたのが誠が可愛いと言っていたコンビニの店員の女性にそっくりだったからだ。
「私はこの世界の案内人No.00。ナビゲートフェアリーズの1人。シャルルです。」
「お、おう。えっとこーゆー時は。」
少し間を置いてから誠は喋り始める。
「それじゃあ、シャルル、俺のことはマコトでいい。これからこの世界について色々調べながら一緒に活動してくれないか?」
「はい、かしこまりました。マコト。」
「その敬語もやめてくれ、なんかくすぐったい。」
誠がそう言うとシャルルは不思議そうに誠を見た。
「私は、手は触れていませんよ?」
シャルルはその疑問通りに言った。
「まぁ、なんて言うか感覚の話だよ!」
少し恥ずかしくなった。うん。普通に。
「マコト様。わたしをお呼びしたということは何の要件でしょうか。」
シャルルは不思議そうにマコトを見つめた。
「あ、あ、あぁ!そうそう!この世界のマップとか無いのか?」
「分かりました。マコト。マップを表示します。」
そう言うと誠の目の前にとても大きな球体が現れた。
「ん?、球体ってことは惑星なのか。このマップ大陸的な感じに出来ないか?」
「はい、大陸マップを表示します。」
シャルルが球体のマップに触れるとマップが大陸マップになった。
「おぉ、こんな感じの大陸なのか。これはまるで。」
まるでその大陸は地球そのものだった。
「シャルル、俺たちの現在地はどこだ。そしてこの惑星の名は?」
「はい。質問に答えます。この惑星の名前はジ・アースです。現在地はこちらです。」
シャルルがそういうと大陸マップに赤ピンが立った。
「そうか。そのまんまか。」
マコト達の現在地は見慣れた大陸。
マコトの覚えている名前で言うならそう。
それは日本。
「ここの名前は?」
マコトがシャルルに問う。
「お答えします。現在地の名前はこの惑星でも数少ない島型移動大陸。パシフィスです。」
シャルルは全く知らない名前を答えた。
「そうか。ってはぁ?!島型移動大陸?!動くのかこれ!?」
マコトが愕然としているとシャルルは不思議そうに言った。
「え?大陸が移動するのは当たり前です。しかし、島型は数が少なく争いが絶えないのが現状です。」
「ん?争い?なんの争いだ?」
「マコトは本当に不思議ですね。どうしてこちら側にこられたのですか?」
「ん?こちら側?任意的に来れるのか。そして争いがある。なんだこの世界は?」
「マコトのすべての質問に答えます。まず、こちら側の世界というのはこの世界〈ヴァルハラ〉のことです。マコト様がいた現実世界から死んでしまった方はご自由に自身の判断で第二の人生としてこちら側に来ることができます。そして争いとは。〈領土拡大戦争〉別名:ラグナクロス。です。」
シャルルが勢いに任せてたくさん喋った。
たくさん喋られたマコトはもちろん。
頭がパンクした。
「ふぁぁぁぁ〜〜?頭が追いつかねぇぇぇ。。」
〈ヴァルハラ〉?〈領土拡大戦争〉?
ラグナクロス??もうなにそれ。
異世界転生にしてはだいぶ頭つかいませんこの世界?
それに、第二の人生ってどういうことだ。
それに俺この世界に来ること望んだか?
自身の記憶が曖昧でなかなか思い出せないマコトだった。
「マコト?これからなにをしていきますか?」
シャルルは妖精から人間に姿を変えた。
「おぉ!?ますます似て....じゃなくてすごいなそれ!」
マコトは驚いていた。ますますコンビニのお姉さんにそっくりになってしまったからだ。
「そんなにこの姿がお気に召しませんか?なら先ほどの姿に......」
「だ、だ、大丈夫だから!!気にしないで!むしろ似てるからそっちの方が……じゃねぇわ!!そ、そうだ!!ここから一番近い街はある?」
「は、はい。調べさせてます。」
う〜ん。なんとなくあの子に似ているせいか悲しそうな顔をされるとすごく困るなぁ。色々と反則級だ。
マコトが少し頭を抱えているとシャルルが付近の街の一覧をウィンドウで見せてくれた。
「おぉ。Windowシステムか。ハイテクだなぁ。どれどれ?」
一番近いところを選択して位置を確認する。
「マコト、移動手段はどうしますか?」
「ん?いらないさそんなもの。」
「はい?」
シャルルはなにを言っているかわからない様子だった。
「まぁまぁ、見ててよ。」
マコトは右手を前に伸ばし掌を大きく開いた。
「一番近い街は、カライリスか。よし。我、空間の祖なり。空間を繋ぎ。命ずる。現れよ。カライリスへの扉よ。」
そう言うとマコトの目の前には扉が現れた。
「こ、これは?」
シャルルは驚いて声があまり出ていなかった。
「空間と空間をねじ曲げて繋げて作った扉だよ。向こう側にはきっとカライリスが広がってるよ。」
「マコトさん。あなたは一体。」
「俺はただの異世界大好き自称最強アニメオタクの史上最強転生者だ!」
マコトはニッと歯を見せて笑いながらグッと親指を立てた。
オタクが無双します。を読んでくださった皆様。
ありがとうございます。どうも、治崎 龍也です。
連載中に新たな作品書くのは少し不安なんですけど
どっちも面白くなるように努力したいと思います。
これからもっともっと面白くする予定なので
引き続きお読みくださいっ!
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これからもごひいきに!
ちざき りゅうやでしたっ!