5.5 担任とは 実習編
午前の座学が終わり食事後
実習が始まる。
実習前本山がみんなに向かってこう話した
「今週中にエンジンを組み上げてベンチテストを行います。ベンチテストで不具合がなっかたら
各自レポートをまとめて提出してください」
周りは
『はい!』
と返事する。
ちなみにほとんどの専門学校ではレポートの提出が成績を決めるといっても過言ではない。
各自、自分の持ち場に移る
「ベンチテストやるのかぁどおりでへんてこな配線があるわけだぁ..」
京一がぼやく
「まぁさっさと終わらしてレポートやるか」
裕一が答えた
ちなみに裕一と京一二人のエンジンはほぼ組みあがっている
後はバルブのシム調整をすればほぼ終わりなのだが二人ともこの作業が苦手なのだ。
「あーイライラするシックネスゲージ脆すぎだろ」
「でもやんないと怒られるしなぁ」
二人してぼやく
ふと黒板の方を見ると
本山がファイルを見ている姿と緒方が各班にアドバイスをしているのが見えた。
(なんかほったらかしにされてない?)
数分後
緒方が来た
「二人ともどうだできる頃か?」
京一
「シックネスゲージがふにゃふにゃして図れません」
「は?どういうことかね」
と言いながら緒方はシックネスゲージを持ち二人のエンジンを見た
「二人ともこれは詰めすぎだ!こりゃだめだどっちがやった?」
「御木本です」
京一はそう答えた
「いやいや待てIN側は俺がやったがEXはお前だろ!」
裕一は反抗した
「詰めすぎなのはIN側だ!御木本お前じゃないか!」
「すっすいません」
裕一は思わず謝った。
さらに緒方は
「むしろよく入れたな...抜いてシムの薄いのからやり直せ」
「はい..」
もはや裕一は瀕死だった
だが緒方はこう言った
「二人ともこのクラスの中では進みが早い方だ、だが早くても正確にやらなきゃだめだいいな」
二人は返事をし
シムを調整し組みなおした
その後、休憩に入った。
「しかし緒方の説教は響くなぁ...精神的に」
裕一がぼやく
博は
「でも二人は進みが早いから様子見たいって言ってたよ」
「まぁほとんど京一が組んでくれてるおかげなんだけどな」
裕一が答える
「そういえばさ本山さ博のところ来た?」
京一が聞く
「ん?来たけど?どうかしたの?」
「なんかさ俺らの隣の班には来てたけどその後ほとんどファイル見てたからさぁ」
「あぁ確かにファイルにでもアンチョビ的なの見てたんじゃない?」
博はそう答えた。
裕一は
「どーせ現場にいなかったんじゃね?」
と言った
二人は笑った
「たしかにな」
「あり得るかも」
二人は話した。
その後実習が始まった。
再度緒方の指導のもと測定し
実習があと15分で終わるところででエンジンをくみ上げた
裕一と京一はエンジンをくみ上げた後はベンチテストに向けて配線をつけるのみだ
その時本山が来た
「二人ともはやいねぇ」
二人は
『なんか早くできちゃいました』
と言った
「私なんかこんな早くできなかったから二人の速さがうらやましいよ」
といい二人に
「まぁ私のことはいいよそれより明日このエンジンベンチテストにかけるから
ある程度整理してレポートまとめてて。」
『はい』
その後整理をして
レポートを書くところで実習は終了した。
帰りのHRのとき本山は
「進みが早いので終わった班はレポートをまとめて提出すること以上!」
こう伝え
皆は帰路についた
初めて本山と言葉を交わした裕一
だが彼はあのファイルと本山の秘密を知る。