20年後
深山自動車では
現在4人の整備士が働いていた
「裕一さーんこれどうしたらいいですか?」
「あぁ..そしたらインパクトで外してみて」
「その後手で絞めれば交換できるから」
「了解っす」
するとまた
「裕一さんブレーキのエアが抜けません...」
「あー..そしたら俺が踏むからいったんリフト降ろして」
すると事務所一人の女性が
「お義父さーんゴンダから電話―」
と言った
「へーい」
「優里悪いが隆一のブレーキ手伝ってやってくれ」
「はいはい」
電話を受け取る
「お電話変わりました...えぇ持ってきていいですよ。お待ちしてます」
事務所を出て
「耕史!すまんが午後板金一台来るからそっち頼む」
「終わんなかったら俺が変わるから」
「了解でーす」
現在の深山自動車では
博の次男、耕史(24)
京一の長男、隆一(20)
裕一(49)
そして義理の娘の優里(23)が働いていた
優里の母親は本山だ。裕一は本山と18年前に結婚したのだ。
裕一は引退した祖父に代わり深山の跡を継いだ
そして博と京一の息子二人は親の跡を継ぐため深山自動車で修行している。
「さぁてみんな昼にしよう!疲れただろう!」
『はーい』
三人が事務所に入った後一台の車が入って来た
「おう裕一元気か?」
「おー京一どうした急に?」
「車検の帰りにさ。」
「それと急でスマンが一台修理頼めないか?リフト入れ替えで一台できないんだ」
「物は何?」
「マーク5オイルパン交換とタイベル交換だ」
「おっ了解いつ頃持ってくる?」
「明日にでも持ってくるよ」
「おっ了解」
「それとうちの息子はどうだ?」
「あぁ細かい作業が得意らしくて助かるよ」
「そうか...」
「じゃあ裕一明日10時には持ってくるから」
「はいよー」
京一が去る
(いい機会だから隆一にやらせてみるか)
事務所に入り妻の弁当を食べた。
午後になりゴンダが来て車を置いていった
修理は耕史が担当だ
「やるか...先に引き出して明日には形を整えるか」
と考えてる横で、隆一と優里は言い争っていた
「だからぁー何回言えばわかるの!」
「優里さんの言う通りやったんですよ!」
「どうした?」
「あっ耕史さん...実は...」
事の成り行きを話す
「そりゃ優里が間違ってる」
「何でですかぁ~」
「そもそもの構造はこっちだ」
「む~」
「む~じゃない!いい年した女が...情けない...」
「なんですってー!」
「まぁまぁ二人とも落ち着いて餅ついて」
「そういや餅つきやりたいなぁ」
「いいですねぁやろう!やろう!」
一部を見ていた裕一が
「お前ら!いい加減仕事せんか!何が餅つきだ!」
そこには仁王立ちで三人を叱っている裕一がいた
『...すいません...』
普段温厚な裕一が起こると非常に怖い
仕事終わり隆一を呼んだ
「なんですか」
「実はな...」
「あの..やっぱり裕一さんも餅つきやりますか?」
「餅はいまは関係ない!」
「明日お前の親父さんとこから一台車が来る」
「いい機会だ親父には俺が話しておくから、お前一から全部やれ」
「いいんですか!」
「うちに来てもう半年くらいだろ、いい機会だ」
「ありがとうございます!」
隆一は事務所を後にした
「なんだった?」
「明日うちの親父のとこから一台来るらしくて..俺が担当しろって」
「おっ!よかったなぁ!あのガサツからようやく卒業だな」
すると耕史の首が突然締まり
「だーれーがガサツだって!」
「う...ギブギブ」
「あー耕史さん!あーちょっと優里さん!」
(この人ガサツな性格だけど見た目はいいんだよなぁ...)
「ちょっと本当にやばいですって!」
三人の年齢はバラバラだが仲は良い
その後それぞれ帰路についた
「あー疲れた...」
「お義父さんも年ねぇ..」
自宅に向かう車の中で親子はたわいもない会話をした
自宅に着くと
「たっだいまぁー」
「ただいま」
すると奥から一人の女性が出てきた
「二人ともお帰り!ごはんで来てるわよ!」
優里の母で裕一の妻でもある優香だ
「いつもあんがと」
「いえいえ」
「こら優里!つなぎは洗濯機よ!」
「ママごめーん」
「全く誰に似たのかしら?」
「俺でないのは確かだな」
リビングに入り
「おっお帰り親父」
「凌大、帰ってたのか」
その後、家族四人で夕食を取った。
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今日があれば明日が来る
また何も変わらない日常が来るその繰り返し
その中に素敵な出会いがあれば別れがあります
皆さんにも経験があるのではないでしょうか?




