18 処分
裕一が薬で寝ている頃学校では
麗奈が職員室に呼ばれていた
緒方が
「君の処分が決まったよ」
と告げる。
どうやら先日の裕一の事故の処分が決まったようだ
「はい...」
「君は反省文一枚だ」
「君は特に関わっていないが止めることもできた立場だと学校は判断した」
「はい...」
一枚の原稿用紙を渡す
「今回は一週間待つからその間に書けそれじゃ」
「はい...失礼しました」
職員室を出る
「麗奈!」
博が呼び止める
「あっっ博...」
「どうだった?」
「反省文立場的にどうとか」
「そっか...」
「でもよかったじゃん謹慎とかの補講じゃないやつで」
「それはね...」
二人は駐車場までの歩く
「やっぱり裕一のこと気にしてる?」
「うん...」
「あんまり気にすんなよ...」
「でも御木本どうなったか先生なんも言わないもん」
しばし沈黙があったが
「じゃあさ期末終わったら裕一の見舞い行こうぜ!」
「あんた面会謝絶だったんでしょ」
「でも今はわからないじゃん行ってみなきゃ!」
「...そうねいいよ行こ!」
博と麗奈は車に乗り込み帰路についた
事故から一か月が経ち11月になった
「今日から工場の喚起がやっとできるので車両はエンジンを掛けて入れて構いません」
本山が言った
「ですが搬入のときはおふざけなしで、事故などあったらすぐ報告以上」
裕一の事故以降全科の車両搬入が厳しくなった。
事故は愚か車両搬入の開始、終了報告が義務図けられた。
「よーし京一出すよー」
「ほーい」
本山に
「第五班車両搬出します」
「はい気おつけて」
博と京一二人は報告をし車両を出した
車両置き場に車を置き工場に向かった
「なぁ京一」
「なに?」
「期末終わったら裕一の見舞い行こうって河合と話したんだけどお前も行く?」
「行きたいけど...でも面会謝絶だったら...」
「二人で行きなよカップルはカップルらしくさ」
「なんだよ気使ったのかよ」
博と麗奈は実は裕一の事故以降に恋愛関係になったのだ
(見舞いも行きたいけど美人看護師さんと話せないのつまんないしなぁ)
などと下心3割で考えていた
「第五班車両搬出終了しました」
「はいご苦労様」
その後実習が終わりHRを済まし帰路につこうとした時
「相澤ちょっといいか?」
緒方に呼ばれた
「なんすか?」
「御木本のこと何か聞いてるか?」
「いや全く」
「そうか...わかった呼び止めてすまなかった」
「はぁ...じゃあ失礼します」
学校に出たとき
「相澤君」
今度は本山に呼ばれた
(なんか今日は呼ばれるなぁ)
「なんすっか?」
「御木本君のことなんか聞いてる?」
(またか...)
「いえなん知らないっす」
「そう分かった...」
「先生もあれから行ったんですか?」
「行ったけどやっぱり面会謝絶って」
「そうすか」
「まぁいいやごめんね呼び止めて」
「いいっすそんじゃ」
学校を後にする
(しっかし裕一学校どうすんだろやっぱり辞めるのかな...)
「さっき聞いとけばよかったなぁ...」
京一は後悔した
車に乗り込み
エンジンを掛ける
バッッバリーー
(やっぱガスケット抜けてるのかな)
京一のキルビアがうなりを上げ学校を後にした
いつもつるんでる三人は裕一が学校を去ることはまだ知らない