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18歳の5か月の片思い   作者: 沢城 健也
19/28

17 回復

入院して三週間がたった

病室に朝日が覗き込む

「ん...あぁぁ...」

ベッドから上半身を起こす相変わらず頭が痛むが

「少しはマシになったかな...」

そんな気がした

「おはよう裕一君」

「あっっおはようござんます」

若い男性看護師が入って来た

「どう体調は?」

「やっぱり頭が痛いっす...」

「分かったりょーかい」

軽く言い後にした

「にしても...頭いてぇ...」

一か月入院しているが痛みは愚か

まともに飯も食べてない

病院食が出されても

(味しないんだよなぁ...)

と思い食べてない

しばらくすると朝来た男性看護師が来て

「やっぱりつらい?」

「えぇ...はい...」

「意識戻ってから毎日言ってるよなぁ...」

「少し強く言ってみるか、あのくそジジィ」

「おいおい...」

看護師が部屋を去る

裕一はベッドに寝そべった

「あー痛てぇ..こりゃもうだめだな...」

裕一は何もする気が起きなかった

昼前に池間が来た

「午後CTの検査入れたから、その結果見て薬を少し強めの物に変えるよ」

「へいへい...」

「他になんか違和感ある?」

「味覚っていうんすかね...あんまり感じなくなってきました...」

裕一はここのところ味覚を感じないことを言った

「たぶんそれは頭を強く打った後遺症だよ」

池間は告げた

「そうすっか...」

「こう言うのも変だけど味覚だけでよかったよ」

「人によってはもう寝たきりの人もいるからねぇ」

「分かりました」

「じゃあ午後よろしく」

池間は病室を後にする

病室に食事が運ばれたが手を付けなかった

「味しないもんなんて食いたくねーよ...クソ...」

担当の看護師は

「いいの?食べなくて?」

「いいっす...」

と言いつつ病室を後にした

午後CTの検査をした

「神田どうだ?」

「異常はないですね出血もないですし」

「そうか」

「やはり事故の後遺症かと...」

「ん~難しいなぁ」

「でも池間先生らしくない彼のことでずっと悩んでますね」

「あぁぁ..まだ19だろ何とかしてやりたいと思ってなぁ...」

「まぁ頭打った老人よりマシですからねぇ」

池間と技師の神田は悩んでいた

病室に戻り一息ついたがすぐ池間が来た

「裕一君今から点滴で少し強い痛み止めを打つから」

「分かりました...」

「ただ強いからおそらく吐き気や眠気が来ると思うからなんかあったら看護師さんに言って」

「はい...」

「それと夜は絶食だからよろしく」

「別にいいっすよ...」

薬が打たれたしばらくして裕一は眠ってしまった。


次の日

「ん...あぁぁ...」

「今何時だ」

と言い時計を見る、どうやら17時間寝ていたようだ

「おっっ頭がすっきりしてる」

どうやら薬の効果はあったようだ

若干の痛みがあるが我慢できる程度だ

「やっと楽になった」

一時間後看護師が入って来た

「あら?お目覚め?」

「えぇぇ....まぁ.....」

「気分はどう?」

「だいぶ楽になりました」

「了解なんかあったら呼んで」

と言い残し部屋を後にした

(後は腕と足かぁ...)


回復の兆しが出てきた裕一

だが彼はまだまだ入院することになる


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