12 事故~裕一編~
サイレンが鳴る救急車が病院についた
「患者は?」
「御木本裕一さん19歳専門学生、授業中車に轢かれたようです。」
「授業中?なぜ?」
「自動車整備学校の生徒さんです。搬入途中の車に轢かれたようです」
「分かった、こっちに移して」
『せーの』
裕一は病院の処置ベッドに移された
「頭の傷が深いなガーゼ当ててCTスキャン入れて」
「足と二の腕折れてるから整形の先生も呼んで」
治療室は慌ただしかった。
待合で緒方は看護師から
「車に轢かれたとのことですが一体どのような」
「実習に使う車がぶつかったと聞いてます。」
「そうですか」
すると治療室から
「緊急オペだ整形の先生呼んで」
と聞こえた
どうやら頭蓋骨にガラス片が食い込んでいるようだ
裕一はオペ室に移動した
緒方もオペ室の外で待つ
すると警察が来た
「すいません警察ですが緒方さんですか?」
「はいそうですが」
「今回の事故の原因を聞いているのですが」
「今警察署に本山がいると思うんですが」
「そうなんですが病院にも先生がいるとのことでお話を聞きたいのですが」
「はぁ...」
その時だった
病院の事務の女性が一人の女性を連れてきた
「御木本さんは現在オペ中です」
「そうですかわかりました」
「あのすいません、御木本さんですか?」
警察が聞く
「はいそうです」
裕一の母親の瞳だった
すると緒方は
「御木本さん今回は..その」
「いったいどういうことですか、実習中に車に轢かれたというのは!」
「どうすれば実習中にこんなことになるんですか!」
「お母さん落ち着いてください!」
警察が二人を引き離す
その時オペ室に医師が二人追加で入った。
その頃オペ室では
「頭蓋骨に異常はないなガラス片を取ろう」
その時二人の医師が入る
「すいません整形です遅れました」
「急がせてすいません」
「足と腕が変に曲がってるのでお願いします」
「分かりました。」
レントゲンの画像を見る
「だいぶひどいな…足と腕切開するぞ用意して」
「了解です」
「すまないが骨固定するボルト少し多めに用意して後ギプスも大きいのお願い、」
「分かりました」
その頃待合では
「お母さんね今回は警察が捜査します。」
「分かりました」
すると手術室から
一人の医師が出てきた
「ご家族の方はどちらで」
「私です。」
「分かりました、学校の先生と警察の方はお引き取りしていただいて構いません」
「後はご家族との話になるので」
「分かりました」
去り際緒方は裕一の瞳に
「この度は申し訳ありませんでした。」
頭を下げ病院を後にした
「執刀医の池間です、裕一君ですが頭蓋骨に異常はありませんでした。」
「そうですか」
「ですが油断はできません、しばらくは集中治療室になります」
「分かりました。」
「まだ整形の手術が終わってないのでお待ちください」
「はい」
医師はその場を後にした
1時間半後
整形の医師が出てきた
「整形の秋村です。」
「大腿骨と二の腕の骨が折れてましたのでボルトで固定しました」
「そんな...」
「しばらくは集中治療室になります。」
「はい...」
「それでは」
「ありがとうございました。」
手術室から裕一が出てきた
そこには頭と腕が包帯が巻かれてた裕一がいた
「あぁ...」
すると看護師が
「お母さん今から集中治療室に行きます」
「そこで改めて池間より説明があるので診察室前でお待ちください」
「分かりました」
診察室へ向かう
「御木本さーんどうぞ」
「失礼します」
「どうぞお座りください」
そこには二人の医師がいた
「改めまして主治医の池間です」
「裕一君の状態としては先ほど申したように」
「頭蓋骨に異常はありませんがまだ油断はできません」
「意識が戻るまでまだかかると思います。」
「なのでしばらく入院となります」
「この後書類を渡すので受付で説明があるのでよろしくお願いします」
「はい。」
次にもう一人が
「整形の秋村です、こちらをご覧ください」
レントゲン写真を出した
「二の腕、大腿骨と分けています両方ともぱっくり折れてるので」
「このようにボルトで止めました」
「歩けるようになるまで早くて大体1か月でしょう」
「分かりました」
「それと今回は学校さんでの事故とのことですので」
「おそらく学校さんで入ってる保険が適用されると思います」
「分かりました、先生方ありがとうございます」
「それでは受付で呼ばれるのをお待ちください」
母は診察室を後にした。
その後、受付での説明を聞き
帰る前に集中治療室に寄った。
「あのぉ御木本なんですが」
集中治療室の看護師に声をかける
透明な壁一命を隔てて裕一を見る
「帰りの際お声がけください」
そういうと看護師は去っていった
しばらく裕一を見た後、瞳は帰宅した
一命をとりとめた裕一は今後どうなるのか
それは本人にしかわからない