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第三話 仮面①
皆はあたしの何を知っているのだろう?
そんなことをずっと考えている。
だって、そうでしょ?
所詮、皆はあたしの一部しか見ていない。本当の姿を見たことがないし、あたしも見せたことがない。
それも、分厚い仮面で覆われたあたししか知らないし、その仮面を好いて、あたしと関わっているはずだ。
その仮面を外したとき、皆はどのような反応をするか……?
友人であり続けることは分かっているが、そのままの関係が続かないことは明確だ。
人間は変化を嫌う。
きっとあたしの変化も、皆は嫌悪し、あたしから離れる可能性も大いにある。
本当のあたしを見て、皆はそんな反応をするのだろう。
カサブタをはがしたくなるような衝動が襲ってきても、脅えて大胆な行動をとることができない。
諸行無常のこの世の中で、変化することはやむを得ないことだが、せめてこの高校生活の間は、この仮面を被り続けるつもりだ。
既にこの仮面があたしのアイデンティティになってしまったのだから。




