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過去1
「あのね、、、話したくないわけじゃないの。でも、口から言葉が出てこなくって。」
「そ、そうですよね。すみません。催促するようなことして。」
「嶺斗」
「なんですか?朔羅さん」
「あのね、寂しいの。」
「寂しい?」
「そう。なんか、心の中がすっからかんでね。私の中には今何にもないの。私ね、、、」
朔羅さんはゆっくりと僕に話してくれた。なんで、あそこで自殺しようとしたのか、どうしてこんなに綺麗な人が自殺をしようと思ったのか。
「私には、婚約者がいたの。でも、その人他の女の人を好きにちゃったんだけど・・・・」
「そ、そうなんですね」
話す朔羅さんは今にも泣きそうだった。それでも、僕に少しづつ話してくれた。僕はその気持ちが嬉しかった。