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第11話 ハイテンションな魔神登場


 商人のダイゲンの元で旅支度を終えたタケミ達。

 店から出た彼らを武装した集団が待ち構えていた。


 しかし、その集団は次の一瞬で肉塊と化してしまう。

 そして現れた謎の人物。


「なんだ……あいつ?」

 タケミは構えながらネラにきく。


「へ、さっそくかよ……魔神様のご登場だ」

 ネラが汗を一筋垂らしながら答えた。



「はぁ~あ、バアル様に言われてこの街に来てよ、久しぶりにオレの闘技場を観に来たらよ~、何だこのありさまは」


 ネラが魔神と呼ぶ者、声は男のようで言葉を話している、だがその外見は人間とは大きく異なっていた。


 顔には5つの黒い目があり、ヘルメットのような頭部、そして大きな牙が生えていた。動物の牙というよりは昆虫の牙に近い形状をしている。


 腕がまるで大蛇かのように異様に長く、またくねくねと動いていた。


「ネラ、なんだアイツ、腕が」

 魔神の腕を見てタケミがネラに聞いた。


「用心しろよ」

「うん、分かってる」

 ネラとユイも武器を構え臨戦態勢に入る。


「ソウトゥース?!なんでここに!!」

 まだ先の集団の生き残りがいた、運よく先ほどの攻撃から逃れたのだろう。


 生き残りの者達の目は既にタケミ達ではなくその魔神ソウトゥースに向けられていた。恐怖に怯えている目だ。


「おいおい、目上のもんには”さん”か”様”をつけるもんだろ~?マリスさんが言ってたぜ~。そういうのは大事だってな」


「ひ、ひぃぃぃッ!!」

 生き残りの者達はその場から逃げさろうと散り散りの方向に走り出す。


「まあいいか、お前らはもう終わりなんだしな」

 ソウトゥースはそう言って、ゆっくりと肘を体の後ろ側まで引く。


「く、来るぞッ!!早く逃げろッ!」

「むだって奴だぜ、ほれッ!」


 ソウトゥースは勢いよく両腕を突き出す。

 次の瞬間、逃げだした者達がバラバラに斬り裂かれる。


 四方八方に散って逃げていたのに、ほぼ同時に仕留められてしまった。


(なんて速い目で追うのもやっとだったぞ)

 タケミはその余りにも早い突きに驚く。


「がああッ!!!」

 ソウトゥースは1人を自身の腕を巻き付け締め上げていた。


「女神様から貰った鎧によぉ、似合う勇者にならねぇとダメだろぉ?それが恩を返すってことなんだぜ?」

 相手を締め付ける腕に相手の血が滴る。


「あああああッ!!!」

 なんとかもがき抜け出そうとする男、だがそれもかなわずただ悲痛な叫びをあげることしかできなかった。


「まあ、その鎧はおれの牙の前じゃあ意味ねぇけどな」



「すげぇ……おい!ソウトゥースって言ったか?」

 タケミがたまらず話しかける。


「おお?!お前!!すげぇ強そうだな!!」

 相手を締め上げたまま魔神ソウトゥースはタケミを見てそう言った。


「ちょ、ちょっと!ユキチカ!!」

「なんか惹かれ合っちゃってるな。おい待てッ!」

 ユイとネラがタケミを止めようと追いかける。


「うちの闘士が世話かけたな」

「うちの?そう言えば俺の闘技場って言ってたな」

 フランクに話し始めるソウトゥースとタケミ。


「そうだ、おれと戦った勇者の中から選んだ奴を闘士としてあの場所に送っていたんだ。おれは強い奴が好きだ!闘技場で戦い続けたらよ、弱い奴でも強くなるかもしれねぇだろ?」


 彼の話にタケミは納得した様子で頷く。

「なるほどな」


「けどこいつらは、くだらねぇ賭けなんかしてよッ!!闘いを何だと思ってやがるんだッ!!」

 ソウトゥースはそう言って勢いよく腕を引く。


 そうするとまるでノコギリに切られたかのように相手はバラバラに。

 よく見ると彼の腕には小さい刃のような牙が無数に生えていた。


「こ、このおおおっ!!」

 ソウトゥースの背後から別の勇者が現れ、襲いかかる。


「ッグ?!」

 彼が背後に振り向くよりも先にタケミが勇者の頭を掴んだ。


「邪魔すんじゃねぇよ」

 そう言ってタケミは相手を容赦なく地面に叩きつける。


「っアッハ!!いいねぇ!!そうだよな!そんな奴に構ってる暇あったらよぉ!」

 手を叩いて喜ぶソウトゥース。


「ああ、闘うんだろ?」

 タケミはそう言って構える。


「そうだな、お前はおれと同じ感じがする……闘おうぜ」

 ソウトゥースも構えた。


「闘う前に教えてくれ、お前にとって闘うってなんだ?」

「はぁ?うーん、まあ今までは山で戦う理由は生き残るため、今もそうなのか?うーんよく分からねぇ」

 タケミはソウトゥースからの質問に首を傾げる。


「なら教えてやるよ。お前は楽しんでるんだよ、その山で生き残る為の戦いも今も!何も変わっちゃいねぇ。だからそんないい顔してるんだ」

「楽しんでる?まあ確かに嫌な気分はしねぇな」


 うんうんと頷くソウトゥース。


「おれにとってもそうさ!おれが一番生きている、幸せな時間なんだ闘いってのは!自分の全力をかけて、自分ってやつは何なのか相手に伝えるんだよ!」


「ほお、なるほど、そういう考えもあるのか」

「少し話すぎたな、ついつい興奮しちまって」


 タケミとソウトゥースがお互いの距離を徐々に詰め、そして止まった。



「おれは大領主バアル・ゼブル様直属部隊、第2部隊隊長!!百節のソウトゥースッ!!」

 ソウトゥースは大声で名乗る。


「カヅチ・タケミだッ!!行くぞソウトゥースッ!!」

 タケミはそれに呼応して名乗り、駆け出した。


「カヅチ・タケミィッ!!お前ってやつをオレに教えてくれッ!!!」


 こうして魔神ソウトゥースとタケミの戦いが始まる。



ここまで読んで頂きありがとうございました!


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