【AI小説の作り方】
私なりのAI小説作成の方法論です。
【AI小説の作り方】
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虹色の絆:魔王討伐伝 - 城壁への道
## ターン16 - 道を選ぶ者たち
濃い霧が大地を包み込み、視界は二メートル先も怪しい。五人の戦士たちは虹の村から遠く離れた小高い丘の上に集まっていた。シン(紫の戦士)は風に揺れる紫の髪を指で押さえながら、遠くにそびえる漆黒の城を凝視していた。
「魔王城まで三つの道がある」
シンの言葉に、他の四人が顔を寄せ合った。地図を広げると、そこには三つのルートが赤い線で示されていた。
「北の火山地帯を通る『灼熱の道』は最短だが、火山の活動が活発で危険が多い」タケル(紅の戦士)が指で北のルートをなぞった。彼の赤い鎧は、たとえ濃霧の中でも鮮やかに光を放っていた。
「中央の森林と湖を通る『生命の回廊』は距離的には中間。湖と森で回復できる利点がある」アヤ(青の戦士)が続けた。彼女の青い瞳は、地図上の湖を見つめ、どこか郷愁を帯びていた。
「南の洞窟と砂漠を横断する『暗黒砂塵の道』は最も時間がかかるが、私とマリには地の利がある」シンは静かに言った。
霧の中で五人は黙り込んだ。時間は残り少ない。25ターンの制限のうち、すでに15ターンが過ぎていた。
マリ(橙の戦士)がふと口を開いた。「分かれましょう」
一瞬の沈黙の後、ヒロ(希望の戦士)が眉をひそめた。「分散は危険だ。魔王は私たちよりも強い」
「だからこそ」マリは力強く言った。「魔王の注意を分散させ、二方向から攻めれば、どちらかは突破できる」
タケルは腕を組み、考え込んだ。「確かに一理ある。この霧なら、魔王も私たちの全体像を把握しにくいだろう」
シンはリーダーとして最終判断を下した。「タケル、ヒロ、アヤの三人で『生命の回廊』から。マリと私で『暗黒砂塵の道』から進む」
決断が下された瞬間、濃霧の向こうで不気味な笑い声が聞こえた気がした。
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魔王城の最上階、ケイトは水晶球を通して戦士たちの会話を聞いていた。彼女の赤い唇が微笑みで歪んだ。
「分かれるの?面白い戦略ね」
彼女は窓辺に立ち、霧に包まれた自分の城を見下ろした。「でも、甘く見ないことね」
指を鳴らすと、二体の影のような手下が現れた。
「北と中央のルートに『灰の番人』を、南のルートには『砂塵の群れ』を配置して」
手下たちは無言で頷き、霧の中へと消えていった。
ケイトは冷たく笑った。「さあ、どんな芝居を見せてくれるかしら」
## ターン17 - 別れ道の決意
二つのチームは丘を下り、それぞれの道へと向かった。霧はまだ晴れず、互いの姿はすぐに見えなくなった。
タケルが率いる三人組は森の入り口に立っていた。巨大な古木が連なる森は、霧と相まって不気味な雰囲気を漂わせていた。
「ここから先は警戒を怠らないように」タケルは二人に言った。「魔王は必ず妨害してくる」
ヒロは光る杖を掲げ、周囲を照らした。「私の光で道を照らします。アヤ、あなたは後方の警戒を」
アヤは青い長剣を構え、頷いた。「了解。水の気配を感じれば、近くの水源も把握できるわ」
三人は森の中へと足を踏み入れた。木々の間から漏れる光は、霧によって拡散し、幻想的な雰囲気を作り出していた。
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一方、シンとマリは南へと向かい、すでに洞窟の入り口に到着していた。
「ここから先は私が先導する」シンは暗闇を見つめながら言った。「洞窟の道は複雑だが、最短ルートを知っている」
マリは頷き、自分の盾を調整した。「背中は任せて。砂漠地帯では私がリードするわ」
二人は互いに視線を交わし、無言の了解を交わした。二人とも熟練者であり、言葉以上の意思疎通が可能だった。
洞窟内部は、外の霧とは違う暗闇が支配していた。シンの目だけが紫色に光り、道を照らしていた。
「気配を感じる」シンが突然立ち止まった。「前方に複数の敵…『影の群れ』だ」
マリは盾を構えた。「何体?」
「七体…いや、八体」
マリは微笑んだ。「二人で八体なら、問題ないわね」
シンも薄く笑みを浮かべた。「手加減はしないぞ」
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森の中、タケルたちも進路を阻む敵と遭遇していた。「灰の番人」と呼ばれる灰色の鎧を着た手下が五体、彼らの前に立ちはだかっていた。
「予想通りね」アヤが剣を構えながら言った。
ヒロは杖を掲げ、「光よ、我が味方となれ」と唱えた。杖の先から放たれた光が「灰の番人」たちを照らし、その動きを鈍らせた。
タケルは炎の剣を振るい、「行くぞ!」と叫んだ。三人は息の合った連携で手下たちに立ち向かった。
## ターン18 - 雷鳴の中の進軍
空が突然暗くなり、激しい雷鳴が大地を揺るがした。稲妻が天空を切り裂き、その閃光だけが一瞬、世界を照らし出した。
「雷鳴の天候か…」タケルは呟いた。「全ての行動判定にマイナス効果がある」
森の中で彼らは「灰の番人」との戦いを終えたところだった。五体の手下は倒れ、消滅していったが、三人にも疲労の色が見えた。
「この先、湖までどのくらい?」ヒロが尋ねた。
アヤは目を閉じ、水の気配を探った。「あと十五分ほど。でも…」
「でも?」
「湖の周りに強い気配を感じる。手下じゃない…もっと強いものよ」
タケルは顔を引き締めた。「中ボスか」
三人は森の奥へと進み続けた。雷鳴が轟くたびに木々が揺れ、時折雷が木を打ち、火花を散らした。
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洞窟の中、シンとマリは「影の群れ」を撃退し、さらに奥へと進んでいた。洞窟は次第に広がり、巨大な地下空間へと変わっていった。天井からは鍾乳石が無数に垂れ下がり、床からは石筍が突き出していた。
「もうすぐ砂漠地帯との境界だ」シンが言った。
突然、轟音が洞窟を揺るがした。雷鳴の震動が、岩の壁を伝わって増幅されていた。
「危険だわ」マリが天井を見上げた。「鍾乳石が落ちてくる可能性がある」
二人は速度を上げ、危険地帯を抜けようとした。しかし、前方から奇妙な音が聞こえてきた。カチカチという音、それは無数の足音のように思えた。
「蜘蛛…?」マリが疑問符を浮かべた。
シンは目を細めた。「いや…蠍だ」
闇の中から、巨大な蠍の群れが現れた。その数は数十。体長は人間の腕ほどあり、尾の先には紫色の毒が滴っていた。
「雷鳴の天候で、敵の移動力が上がっている」シンは冷静に状況を分析した。「これは魔王の罠だな」
マリは盾を構え、「背中合わせで進みましょう」と提案した。二人は円を描くように動き、少しずつ前進を始めた。
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魔王城では、ケイトが水晶球を通して二つのチームの苦闘を眺めていた。雷鳴の効果で彼女の手下たちが活発に動き回るのを見て、彼女は満足げな表情を浮かべていた。
「時間稼ぎは順調ね。でも…」
彼女は水晶球を撫で、画面を切り替えた。魔王城の外壁が映し出された。そこでは、数十体の手下が壁の修復と強化に勤しんでいた。
「本当の守りはここからよ」
雷鳴が再び響き、魔王城の尖塔に稲妻が直撃した。その光の中、ケイトの瞳が赤く輝いた。
## ターン19 - 難関突破
雷鳴の天候は過ぎ去り、世界は一時的な平穏を取り戻した。森と湖の境界で、タケルたちは巨大な生物と対峙していた。
それは「森湖の守護獣」と呼ばれる中ボスだった。上半身は緑豊かな木々で覆われた巨人の姿だが、下半身は青い鱗に覆われた魚のような形状をしていた。両腕からは蔦が伸び、その先端は鋭い刃のようになっていた。
「三方向から攻める」タケルは素早く作戦を立てた。「ヒロは遠距離から光の矢で牽制。アヤは水域から側面攻撃。俺は正面から挑む」
三人は頷き、それぞれの位置に散った。
「森と湖の力を借りるのなら、その代償を払え」守護獣が轟音のような声で言った。
タケルは炎の剣を構え、「その代償、俺たちの力で支払ってみせる!」と叫び、突進した。
守護獣の蔦が鞭のように振るわれ、タケルに襲いかかった。彼は剣で何本かを切り払ったが、一本が彼の腕を捉え、絡みついた。
「くっ…!」
その時、ヒロの放った光の矢が守護獣の顔に命中し、一瞬その動きを止めた。続いてアヤが湖から跳躍し、青い剣で絡みついた蔦を切断した。
「三人の力を見せる時ね!」アヤが叫んだ。
タケルは自由になった腕で剣を強く握り、炎を纏わせた。ヒロは光の力を最大限に高め、アヤは湖の水を操って水の竜巻を作り出した。
三つの力が一点に集中し、守護獣を襲った。爆発的な衝撃と光が森を照らし、一瞬の静寂の後、守護獣は倒れた。
「見事な連携だ…通るがよい」守護獣は最後の言葉を残し、光の粒子となって消えていった。
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砂漠地帯に出たシンとマリは、まったく異なる風景に目を凝らした。果てしなく広がる砂の海と、ところどころに点在する岩。地平線の彼方には魔王城のシルエットが見えた。
「洞窟の蠍を抜けてきたけど、ここも楽じゃなさそうね」マリが砂の上に立ち、周囲を見回した。
シンは目を細めた。「砂の下に何かいる」
言葉が終わる前に、彼らの足元から砂が噴き上がり、巨大な砂の竜巻が発生した。竜巻は形を変え、人型の巨人となった。
「砂の巨人…」マリは警戒しながら言った。「私の得意分野ね」
巨人は両腕を振り下ろし、二人に攻撃を仕掛けた。マリは大地の力を呼び起こし、盾に込めた。盾が黄金色に輝き、巨人の攻撃を受け止めた。
衝撃で二人は数メートル後方に吹き飛ばされたが、マリの盾のおかげで無傷だった。
「私が前線、あなたは影から」マリがシンに指示した。
シンは頷き、影のように動き始めた。彼の姿は砂塵の中に溶け込み、巨人の死角を突いた。紫の短剣が閃き、巨人の膝を切り裂いた。
巨人が怒りの声を上げ、周囲に砂の波を放った。マリは盾を大地に突き立て、砂の波が二人を飲み込むのを防いだ。
「思った以上の相手ね」マリの額から汗が流れ落ちた。
砂の巨人は再び形を整え、今度は両手から砂の矢を無数に放った。矢は四方八方に飛び散り、逃げ場がなかった。
シンは紫の光を纏い、「闇の衣」を展開。無数の矢が彼の周りを通り過ぎていった。
マリは盾を回転させ、砂の矢を弾き返した。「このままじゃ時間がかかりすぎる!」
二人は視線を交わし、無言の了解を得た。マリは大地の力を最大限に引き出し、盾から黄金の光線を放った。同時にシンは影から姿を現し、必殺技「影縫針」を発動。紫の光線が黄金の光線と交わり、螺旋を描きながら巨人に突き刺さった。
砂の巨人は輝きに包まれ、砂となって崩れ落ちた。
二人は息を整え、前方を見た。魔王城はより明確にその姿を現していた。
## ターン20 - 外壁到達
晴天の下、魔王城はその全容を現していた。漆黒の石で築かれた巨大な城壁、尖った塔、そして不気味に輝く窓。城の周囲には深い堀があり、その水は緑色に濁っていた。
タケル、ヒロ、アヤの三人は城の北東の壁に到達していた。彼らの前には巨大な門があったが、当然のことながら固く閉ざされていた。
「正面突破は避けたい」タケルは門を見上げながら言った。「上から越えるか」
アヤは堀の水を見つめていた。「水路から侵入するという手もあるわ」
ヒロは城壁をじっと観察していた。「あそこ」彼は一点を指さした。「城壁に亀裂がある。魔法で広げられるかもしれない」
三人は亀裂に近づいた。確かに、城壁の一部に細い亀裂が走っていた。
「よし、三人の力を合わせよう」タケルは提案した。「俺の炎でまず石を熱し、アヤの水で急冷して亀裂を広げる。最後にヒロの光の力で打撃を与える」
三人は手を重ねた。「いくぞ」
タケルの剣から赤い炎が吹き出し、亀裂に集中した。石が赤熱し、わずかに膨張する。次にアヤが水を操り、熱された石に叩きつけた。急激な温度変化で、亀裂はさらに広がった。
最後にヒロが光の力を集中させ、「天光破!」と唱えた。金色の光が亀裂を貫き、爆発的な衝撃が城壁を揺るがした。
轟音とともに、城壁に人一人が通れるほどの穴が開いた。
「よし!」タケルは満足げに言った。「急いで中に…」
彼の言葉は途中で途切れた。穴の向こうから、数十の赤い目が彼らを見つめていた。手下たちが待ち構えていたのだ。
「罠か…」ヒロは顔を引き締めた。
アヤは冷静に状況を分析した。「でも引くわけにはいかない。突破するしかないわ」
タケルは炎の剣を構え、「行くぞ!」と叫んだ。三人は穴に飛び込み、待ち受ける敵と激突した。
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城の反対側では、シンとマリも外壁に到達していた。彼らは南西の壁の前に立ち、上を見上げていた。
「正攻法で挑むのは危険すぎる」シンは言った。「私の『闇の衣』で二人を隠し、見つからないように潜入しよう」
マリは頷いた。「その方が賢明ね。でも入り口は?」
シンは壁を観察し、「守るべき正面は強固だが、裏側は比較的手薄なはず」と推測した。二人は城を半周し、人目につきにくい場所を探した。
そこで彼らは小さな排水口を発見した。堀の水を城外に排出するための穴だった。
「ここから入れそう?」マリが尋ねた。
シンは身をかがめ、排水口を調べた。「狭いが、一人ずつなら通れる」
マリは頷き、「私が先に行くわ」と言って排水口に向かった。彼女は盾を外し、狭い穴に身を滑り込ませた。シンも紫の装備を調整し、後に続いた。
暗く狭い水路の中を、二人は這うように進んだ。水路は城内部へと続いており、やがて彼らは小さな格子のある出口に着いた。格子の向こうは城の地下室のようだった。
「誰もいないようね」マリはささやいた。シンは格子を調べ、錆びた部分を見つけた。紫の短剣で何度か突くと、格子は音もなく外れた。
二人は静かに地下室に降り立った。湿った空気と埃の匂いが漂う、物置のような場所だった。
「中に入ったわ」マリは小声で言った。「あとはタケルたちと合流するだけ」
シンは顔を上げ、天井を見た。「上からの物音…戦闘の音だ」
二人は顔を見合わせた。「急ごう」
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魔王ケイトは高い塔の窓から、北東の壁での戦いを眺めていた。タケルたちが手下たちと激しく戦う様子が見えた。
「予想通りの侵入経路ね」彼女は冷静に言った。「でも…」
彼女は不意に眉をひそめた。水晶球に手をかざすと、球内の映像が城の地下を映し出した。シンとマリが地下室から階段を上がろうとしている姿が見えた。
「まあ、賢いわね。正攻法を避けるなんて」彼女の唇が微笑みで歪んだ。「でも、そこも想定内よ」
彼女は指を鳴らした。地下の階段の影から、黒い霧のような物体が現れ始めた。
「お楽しみはこれからよ」ケイトは静かに言った。「全ては最終決戦のために…」
塔の窓から差し込む日光が彼女の赤い瞳を照らし、不吉な輝きを放っていた。
(終わり)
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この小説は、先日に投稿した連載【白い壁】の終盤エピソードをボードゲームルール化したものです。それをたたき台にして、リプレイを執筆して貰い、プロンプトで
【ターン○○からターン●●までのストーリーをドラマチックに小説で描いて下さい】とだけ指示しました。
基本ルールやオプションルールは既に完成しているので、後は
【プレイヤーは熟練者が多い】
【天候システムの導入】
【ターン制限は25までとする】
と今回だけの設定を追加すれば、ご覧頂いた小説ができます。
※多分、魔王の行動にスポットライトを当てたバージョン、特定の色の戦士が欠けた(?)バージョンも作れるだろうと思います。笑
架空のボードゲームを作る時は、AIと相談した方が良いです。そして、ルールを眺めた時に「面白そう!」と感じるかどうかですね。
あとは感謝です。最も…AIに感謝の言葉はいらない。電力を恐ろしく食うから、という論調もありますけど