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第七号「ラブコメ黄色信号」

今回は大事です。ものすごく大事です。誰にとっても大事です。

なので、今回が初めましての人は、一話目からしっかり読んでほしいです。

さて、軽い宣伝はここまでとしますが、本当に重要なんです。

是非とも、魂を込めて読んでください!


 十二時三十分、お昼時のフードコートにて。

 俺はクラスメートが、彼の好きな相手からはっきり拒絶された瞬間を、目撃した。

 言うまでもなく、クラスメートとは小野友也のことであり、小野の好きな相手は空崎遥だ。

 二人は今日デート(仮)をしていて、小野は告白をするつもりでいた。

 では、何故こんなことになってしまったのか。

 話は、計画通り二人が服屋で服を見るところまで戻る。


「明らかに変だろ。あの二人」


「そんなに気になるのかい?」


「あぁ。間違いなく話す回数が減っているし、表情も硬い。まぁ、小野の表情が硬いのは緊張しているからか、最初からなんだが」


「つまり特に空崎遥に異変が見られる、と」


「小野のことを意識的に避けているようにしか見えない。今も、小野から少し離れたところで服を見ているしな」


「分かった。こっちも一通りショッピングモール内を見たが、特に問題はなさそうだし君の方に合流しよう」




「なるほど。これは確かに異変と言わざるを得ないな」


 数分して合流してきた部長は、二人の方を見るなり早速そう言った。

 本来であれば、二人の現状は全然望ましくないものだ。

 この後には小野の告白が控えているというのに、二人の間に距離が生まれるなんてことは当然計画にない。だが、この部長には一切焦りのようなものは見られない。

 そもそも部長が何を考えているのかなんてことは表情から全く分からないが、この状況においても動揺しているそぶりがないというのは、もしかしたらもしかしたりする可能性があるな。


「ひょっとして、この変化は予想済みだったりするのか?」



「頭の中にない成り行きだといえば、それは嘘になるだろうな」


「やっぱりか」


「ちなみに、どうしてそう思ったんだい」


「今の俺たちはラブコメを成就させるために行動している。それにも関わらず、当人たちのすれ違いに対策しようとしないのは普通であれば悪手だ。では、対策をしていない理由はどうしてなのか。それはもう、すれ違うことすら織り込み済みだったということしかないと思ってな」


「どうやら、君もSMITの一員としての自覚が芽生えているようだな。ラブコメを成就させるために頭を働かしていることは、良い傾向にあるといえる」


「それにしても分からないな。どうしてこの状況を予想できていたのに、それでも放置することにしたんだ。普通、仲をいい状態に保ったままの方が良い結果に繋がりそうなものだが」


「そうだな......。ヒントを与えるとすれば、ラブコメにとって普通なんてものは置いてけぼりにするものだ、といったとこかな。まぁ、せいぜい考えてみたまえ」


 一度二人の仲を悪くすることが、グッドエンドに繋がるということだろうが分からんな。

 今の二人を見る限り、小野が告白しても失敗する未来しか見えないが、部長には何か別の結末が見えてるということか?


「お、見たまえ。二人が服屋では久しぶりとなる接近をしているぞ」 


 見ると、空崎遥が小野にいくつか服を手に持って見せているみたいだが、何か違和感がある。


「空崎遥、苛立ってないか?」


「君にもそう見えるか」


 何で明らかに良くない状況なのに、少しニヤついているんだ。

 絶対、今のあの二人の関係にはこの部長が一枚噛んでいる。そう思わざるにはいられない笑みだ。


「一体何をしたんだ?」


「何をした、とは?」


「二人で一緒にいる中で、少し不機嫌になることはあるかもしれない。だが今の状況はとてもじゃないが、少しご機嫌斜めなんていう風には表せない。そうなった原因に一番関係がありそうなのは部長だと、俺はそう思っている」


「つまり君は、私が何らかのちょっかいをあの二人にかけたと、そう言いたいわけだね」


「そういうことだ。それで、実際のところどうなんだ?」


「私がちょっかいをかけたというのは、間違っているとは言えないが、合っているとも言えない考えだな」


「というと?」


「君は気にならなかったかい。どのようにして、小野友也は空崎遥のことを誘ったのかについて」


「確かに気になりはしたが、誘う方法が何か影響を与えるとは思えないな」


「これからに向けて、よく覚えておくことだな。一度恋に落ちてしまえば、その相手の一挙手一投足にとても敏感になることに、っと。どうやら動き出すようだぞ」


 部長の言葉が気になりはするが、まずはあの二人のことを優先すべきか。

 二人は今、計画通りにフードコートに向かっているようだ。

 なんだかんだで一応は計画通りに進んでいることを喜ぶべきか、それとも順調なことを恐れるべきか。


「気を付けておくように。もしかしたらこの後、我々の計画を変更せざるを得ない出来事が発生するかもしれない」


 どうやら、恐れることが正しいようだな。もう既に手遅れなのかもしれないが。


 そんなことを考えていた約一時間後。

 十二時三十分、お昼時のフードコートにて。

 俺はクラスメートが、彼の好きな相手からはっきり拒絶された瞬間を、目撃した。


「まじかよ......」


 フードコートに着いて昼飯を食べているときにも、小野と空崎遥の関係はぎこちないままであった。

 二人から少し離れたところにあるベンチに座りそれを気にしながらも、これからの予定について思い出していたとき、突然、隣に座っていた部長から肩をたたかれた。


「見たまえ」


 言われるままに二人の方を見た俺は、軽く頭がパニックになった。


 今日の目標は、小野から空崎遥への告白の実行とその成功。

 そんな目標があるなかで、これを見てしまえば誰だってパニックにぐらいなるだろう。


「おいおい、なんで小野がビンタされているんだよ、空崎遥から......」


 俺が今後の予定に関する思考を中断した、その直後に目に飛び込んできたのはまさしくその瞬間だった。

 そして空崎遥は、お金をテーブルに置くと駆け出して行ってしまった。


「これも予想していたのか」


「流石に少し驚いている。私にはあいにく、幼馴染と呼べる存在がいなかったからな。これほどのことは、予想できなかった。しかし、問題はない。見誤ったところはあったが、私の予想からは少しずれただけに過ぎない」


「で、どうするんだ?」


「君は覚えているかい? 我々がすることは、原則、見守ることだと私が言ったのを」


「今は原則には当てはまらない、と?」


「その通りだ。さて、ここで君にミッションを課す。十五時までに、空崎遥を一階の広場まで連れてくるように」



「こっちも一つ言っていいか」


「何だい?」



「今まさに人を追いかけている人間に追加の注文をするな!」


 空崎遥が駆け出して行ったその直後、部長に、スマホ、イヤホン、ダッシュ、と言われた俺は、空崎遥を追いかけながら別行動をしていた時の装備になった。

 そして、たった今、この追加のオーダーが入ってきた。

 今だ昼飯を食べていない俺は、一体何をしているのだろうか。


「ブラック待遇改善求む!」


 次回、ラブコメ決着!?


 

 




 












気になる終わり方で、締めくくりました。

だから、次回もきっと読んでくれるはず。たとえ投稿するのが遅くなっても......。と、信じていま

す。

それではまた、次回お会いしましょう!

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