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【完結】虐待された幼子は魔皇帝の契約者となり溺愛される  作者: 綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢をよろしく
本編

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60.初めてがいっぱいで溢れてるよ

 昨日のお花は枯れる前に押し花にする。朝ご飯を食べた後、花瓶に入れてお仕事の部屋へ持っていた。


 曲がらないように気をつけながら、白い紙の上に白いお花を置く。見えなくなると心配したら、押し花は作った後に違う色の紙に移動させるんだって。白い花を広げて可哀想だけど紙に押し付けた。


「平らになった時、綺麗に見えるように置きます」


 アガレスが先生で、押し花を作った。パパはアガレスに渡されたいっぱいの書類を片付けている。昨日お休みした間に、増えちゃったみたい。


「パパ、見て」


 これでいい? 確認したら手を止めて、椅子から降りたパパがしゃがんで確認する。僕は椅子じゃなくて、クッションの上に座ってるから床で作業してたの。少しだけ花びらの角度を動かして頷いた。


「よく出来てるぞ、楽しみだな。カリス」


「うん! 出来たらパパにあげるね」


「それも嬉しいが、宝物の机に置いて欲しい」


 僕の宝物の机に飾ることになった。お花の上にまた紙を置く。それから厚い本の間に挟んだ。さらに本を上に積み重ねた。


「後はどうするの?」


「数日動かしません。出来上がったら出すだけですよ。魔法でも作れますが、手で作った方が楽しかったでしょう?」


「うん、ありがとう」


 アガレスが片方だけ目を瞑って笑いながら言うから、僕は真似してみた。上手に出来たと思ったけど、両目がいっぺんに閉じちゃう。難しい。アガレスは簡単そうにやったのに。頑張って練習していたら、パパが手招きした。


「大きくなったら出来るさ。それより、手伝いをしてくれないか? これに印を押すんだ。こうやって」


 パパがやって見せてくれる。真っ赤な台でぽんぽんした塊を、紙の上に置いてぐっと押し付ける仕事だった。


「こう?」


「そこでいいぞ。上に体重を乗せて、そうだ」


 僕がえいっと重さをかけて離したら、綺麗に赤い色がついていた。何か模様が入ってる。手にした塊をひっくり返したら、同じ模様があった。でも反対向きになってる?


「よく気づけたな、偉いぞ。こっちにも押そうか」


 パパと一緒に何度も押して、重くて疲れたところで終わりになった。僕もパパの役に立てたの。お仕事を手伝ってありがとうと言われた。すごく嬉しい。お昼を食べるまで時間があるから、床に戻って文字を書いた。アガレスのお手本を見て、ガリガリと黒い板に白い棒で書く。アガレスの名前、後少しで書けると思う。


 お昼は長細い、つるつるしたご飯だった。麺っていう名前で、緑のソースが掛かってる。横にお肉もあった。顔を近づける。いい匂いがした。セーレが作ってくれたのかな。作ってる姿を想像しながら口を開ける。パパがくるくるって巻いてから僕の口に入れた。いろんな味がして、お肉も甘くてしょっぱくて美味しい。


 つるつるしたご飯は初めてだけど、いろいろなソースの味があると聞いた。次は違う色の違う味のを頼んでくれるの。僕はゲーティアに来てから、初めて美味しいものを食べたけど、まだたくさん食べてない物があるんだね。全部、パパと一緒に食べたいな。

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