クロスの想い
南部の、都への行く城主のアレキ様とミツキ様の
準備は 慌ただしかった
ノア様に呼び出されて、ミツキ様の侍女として
世話をすることの 注意を受けた
[あらっ
マリ-ン、痩せたわね、大丈夫]
ノア様は
マリ-ンの不調を気づいた
「ミア姫も飲んでいる
白華糖があるわ
ちょっと飲んでごらんなさい」
「毎日飲んでみると良いわ」
「貴重な物を
ありがとうございます」
「あっ、それとミツキが、毎朝 飲んでいる お茶があるの、
マリーンも 毎朝一緒に 相伴するといいわ」
「お茶 ひとつと思わないでね 本当に体の弱かった息子が とても強くなったのよ」
「はい」
あの、ミツキ様が屋根の上を すんなり 軽く歩くんだものね
白華糖が 体が 暖かくなったと、感じるマリーン
「 ノア様 ありがとうございます」
ミツキ様が 命の保証しないと言った時
クロスが
「僕がマリーンを 守る」と、すかさずに言った
ミツキ様の配慮でクロスも、一番下の家来として付き添う
どうせ この国で、私が隣の国の人間と分かったら
私の命は、無いわ
都に 行く道中
ミツキ様の馬車に 同乗するようにと
マリーンが 居ても 居なくても 同じ雰囲気の佇まい
「都まで 時間があれば、、
私を、描くと良い」
「えっ、ミツキ様を」
「良い出来なら マリーンの描いた絵を 絵皿の絵にする」と
この前の、女の人の後ろ姿の絵皿を、思い出す。
ミツキ様を、描くのならの、私も、後ろ姿を 描こうか、、
風流な前姿は イメージにあるけれど
後ろ姿は、、
描いていると、カイトの後ろ姿になってしまう
カイトなら後ろも前も横顔も 目を つむって いても描ける
それだけマリーンの頭に 残ってる、、
後ろ姿の肩の広さ 首筋の、逞しさ 、、うなじの先まで分かる
カイトを描いている 自分に気が付き
その紙を そっと4つに 折って 胸元に入れた
ミツキ様は 知らん顔で クールな目は、半眼のまま
馬車の窓から 外を見る ミツキ様
この角度の、ミツキ様が良い
肩にも筋肉は ついていない 細さ、、
腰や下半身なんて ミツキ様をゆっくり見たことがなくて 描けない
あの絵皿の、女の人の後ろ姿は いつも その人の後ろ姿を見ていたから
ミツキ様は書けたのかな、、、
「急がなくても、一緒に南部に帰った時に 出来ていれば 良い」
「はい ありがとうございます。」
北部の都は、相変わらず賑わっていて
城内に入るのは 普通の人の 南門でなく
東門の 12mの道幅に10mの両方の高い壁が 200m も、続いている
王族、御三家しか入れない 特別な道だろう
お城の東側の 10部屋くらいある 一棟
隣にも 同じ棟が あり
御三家で3棟 30室は、使うのだろう
ミツキ様も 忙しく
王様に会われる支度をして
お世話した後に ホクリュウの家に行く承諾を頂いた
ホクリュウの家に 行くマリーンとクロス
しかし カイトの兄弟だと 言っても
ムツミ様や 北家のユリヤさんの名前を 出しても
家来の人は 取り次いで もらえない
「今日は忙しい、帰りなさい」の一点張り
門前払い にされ
途方に暮れる2人
ホクリュウ様の家の周りに 人が集まってきた
聞いてみると
ホクリュウ様が 国境から 帰ってくるという話
ホクリュウ様が そのまま王様の お城に行くか
ホクリュウの家に 先に来るか
分からないらしいが、
一目見ようと 迎えに でている人達
南門の 大きな道には
人が多い
向える人が、だんだん集まった頃
「ホクリュウ様だ」 という声
馬20頭くらいの集団が
城門をくぐり 城内を走ってきた
先頭の 人一倍 がっしりした 大きな体
勇ましい 顔立ち
あの馬の手綱さばきに、見覚えがある
「お父さん!お父さん」
クロスが、人混みの中 構わずに 父の名を 大きな声で呼んだ
マリーンとクロスの横を 追い越して 2,30m先で
手綱を引いて、馬を 勢いよく止めた
クロスが その先頭の馬 ホクリュウに 駆け寄る
道の両脇に 出迎えの人混みの中
ホクリュウの足に クロスが しがみついた
弟は どんなに 父に会いたかっただろう
その しがみつかずに 居られない気持ちの クロスの必死さ、
みんなが 不思議そうな好奇心で 見つめる
帰ってきた ホクリュウの馬を止めて 走り寄る男子の姿
何事かと、、
ホクリュウが 手を 出した
その手を しっかり掴む クロス
クロスを 引き上げ 自分の馬に 乗せた
「お父さんだ、、、」
やっぱり ホクリュウは お父さんだ
独特の鎧を かぶり
こんな勇ましい人が 父だったのかと 思うほど
こんな 大きかった人に 育てて もらったのか、、私達は、、
クロスが 父の馬に乗り
マリーンを 指差し
「お父さん、マリーンも いるんだ」大声で言った
マリーンも 父に 一歩踏み出し 近づいた
足に力が 入らない 必死で もう一歩 前に進む、
歩けるかしら、、あの父の ところまで、、、
ホクリュウの 目配せで
父のすぐ後ろの 家来の人が マリーンを 馬に乗せた
ホクリュウとマリーンを載せた馬が
ホクリュウの家に向かい
今さっき 門前払いを 受けた家に
ホクリュウと一緒にマリーンとクロスが
入った
前のムツミさんが 出てきて
ホクリュウを 迎えた
ホクリュウが 馬から降りて クロスをおろし
クロスは 父に抱きついた
「お父さん、、」「クロス」父がクロスを抱きしめ
マリーンも 父に近づいた
「マリーン」
なんと懐かしい 父の声
父の手が マリーンの肩を抱いた
「お父さん、、、お父さん、、、」
3人が 抱き合った
クロスも 涙が止まらずに
マリーンも泣いた
「何も言えずに 出てきて 悪かったな」
「お父さん、、、」
「お父さん」
「どうして この城内に 入れたんだ?」
「私達 南部のミツキ様の、お供で お城に来てるの」
「 ミツキ殿の、、 今 御三家で 王様達と会議をされている」
「その間の 時間をもらって、、」
「そうか、、実は、私も すぐに 着替えて
王様のもとに 戦況を 伝えに行くんだ」
「カイトは? この家に居ないの?」
「カイトの 怪我は直ったの?」
「怪我が 治ったら 戻るって言ってたのに 戻らなくて」
マリーンが 勇者のような父の顔を 見て、聞いた
「元気だが 会えるかどうかは、、分からない」
「どうして?」
「ここで待っているか
ミツキ殿の お城の方でも どちらでも 良いぞ」
「カイトは、今、どこにいるの?お父さん」




