別涙
「分かったわ、、お母さん
隣国に行って 私の お父さんに 一度 会ってみたい」
「マリーン よく決心したわ」
「でも、、
カイトは この浜辺に 戻ってくるって、
私に 確かに言ったから
どうして戻って これないか
会って聞きたいわ」
「もう一度 カイトに、会いたいの
お母さん、、私、、」
涙があふれる、、マリーン
「戻ってこれない人の 言い訳を 聞くのは辛いわ」
「辛くても、聞きたい カイトの気持ちを、、」
「分かってるでしょ
もう カイトは 都にとどまる自分の道を選んで 前に進んでるのよ
だから戻らないのよ」
「お母さん、、」
「マリーンも前に 進まなきゃ 自分の道を」
「お母さん、、」
リンがマリーンを優しく抱きしめた
「もし、、
あたし達が 隣国に行くなら、いつ行くの、、」
「今は 両国が争っていて 国境を抜け出すのは 大変なの」
「でも、コウさん達の 情報だと
隣の国は この国に対して 今 休戦を提案したの」
「休戦?」
「たぶん ホクリュウが休戦の要望を この国の上の人達と相談するはずよ
この国は、休戦に、応じるはずだから
休戦で 国境の兵士が 居なくなったときに この国を抜け出す予定よ」
「いつ 抜け出すの?」
「ホクリュウが3日で都に戻って 又3日で 国境に行って
兵を 引くのは それからだから まだ 少しかかる」
「お母さん その間にカイトに
さよなら を 言って来ても、いい?」
「別かれる結果が 同じなら 会わない方が 良いわ
会っても マリーンが苦しむだけよ」
「諦めなさい マリーン
どうせ城内には 私達 入れない
分かってるでしょ
もう カイトには 会えないのよ」
「、、、、」
マリーンも 分かっていた
でも、、
お母さん
ごめんなさい、、
私、、辛くても
会えなくても 会いに行きたい
ミツキ様に 頼んでみる、、
城内に、入れないか
だめなら諦めるから
私の わがまま許して
隣の国に行く前に
もう一度
カイトに会いたい
朝方 日が昇る前
マリーンは 決心していた
カイトに 会いにいく 心を決めていた
気づかれないように 静かに 家を出た
馬小屋のハナの 手綱を引いて
南部への道に出てから ハナに 乗った
薄暗く 誰も 居ない道を、、ひとり
馬を飛ばすマリーン
風が 頬を 冷たく流れる
大丈夫 ハナと 一緒だもの
誰かの 蹄の音が 後ろから、
マリーンの 後をつけるように 馬に乗った人
まだ暗くて見えない
誰?
「マリーン 」
「クロス、、どうして、、?」
「カイトに 会いに行くんだろ
僕も行く」
「クロス、、知ってたの」
「だって、カイトは、帰るって言ってたから
お母さんの田舎に行く事 カイトに言っといた方が いいよね」
「クロス 母さんの田舎が どこか聞いたの?」
「コウさんの島の 近くだって言ってたよね」
「そう、、 コウさんの 近くの島ね」
母さんは クロスには
お母さんの田舎が 隣国だとは 言ってないんだ
言えないよね、
弟には まだ、私達が敵国の人間だなんて きつくて 耐えられないわ
「僕は、マリーンに ついて行くよ」
「クロス」
「てっきり カイトの居る 北部に行くと 思ったのに
どうして 南部の道に行くの?」
「前も、カイトと北部に行った時も
どうしても城内に 入れなくて
南部の城主の、許可が ないと 入れないと思うの
だめでも、 息子のミツキ様に 頼んでみようかと思って」
「大丈夫そう?」
「わからないわ 頼んでみないと、、」
「だから カイトは、、残って
私一 人で 行くわ」
「僕は まだ 頼りないけれど
マリーンの役に、立ちたいんだ
連れて行って 邪魔しないから、、」
「お母さん 心配しないかな、、2人も 居なくなって」
「私は ちゃんと お母さんに 置き手紙 書いてきたよ 」
「そこに 「僕も」 って 書き足しといた」
「もう、、」
「いつも マリーンとカイトが 家から 出ていくのを見送ってたけれど
僕もマリーンに 初めて ついていけて 嬉しんだ、、」
「勝手に ついてきちゃうんだ ものね
お母さんに 怒られても 知らないからっ」
「お母さんは 僕より先にマリーンに 怒るよ」
「もう クロスは!!」
「好きにしなさい」
「ヤッターっ」
一人で暗く思い詰めてた気持ちが、、
そばに居て私を応援してくれる人が 和らげてくれる
弟って 、、
クロスも 成長してきてるんだ、、
時間が 限られているから
なるだけ急がなきゃ
ハナ ごめんね。急がせちゃって
カイトと一休みした峠 南部の北が渡せる場所
もう、 朝日の太陽が勢いよく 昇りだした
「 クロス 休み無しでも 大丈夫」
「大丈夫だよ、マリーン」
金の縁取りが美しい、南部のお城
「相変わらず 南部の城も デッカイなぁ」
「都のように 警戒が すごくないから 助かるわ」
「私の お世話になった 絵のワン・ユ先生のところに 行くわ」
「マリーン、どうした 元気だったのか」
「ワン・ユ先生」
「球馬大会の後、行方不明の お父さんを北部で探して居ると、
聞いたけど、見つかったのかい」
「それが 色々あって、カイトも 戻ってこなくて」
「カイトまで、」
「それで 文芸堂のブンさんに 相談したら、
ミツキ様に 頼むしかないって 言われて」
「ミツキ様に 頼み事かぁ」
「ミツキ様に 頼み事で会うのなら、その格好はな、
侍女の服が あったから 着替えて みなさい」
「僕のは ないですか」
「あの、、私の弟の クロスです」
「クロスは ここで掃除でも していて、
結構 器用で役に立つんです」
「よろしくおねがいします」
「ミツキ様に 渡すものがあるから、
マリーン 持って 運んでくれる」
「これは ミツキ様の書いた絵皿だ」
女の人の 美しい後ろ姿の絵
少女から大人になる 微妙な雰囲気を漂わせた
優しさと 強さと そこはかない色香を 兼ね備えた 女性の絵
「誰かに似てるだろう」
なんか、、
まさか 私じゃ ないわよね
これは、私が、ミツキ様にもらった服に似てる
「ミツキ様が 書かれたんですか? 」
「絵皿に してくれと 頼まれてね
絵にして 残したかった女性なのだろう 多分
君が 持っていくと、ミツキ様も 喜ぶだろう
一緒においで」
「はい」
お城の 長い廊下を、歩き
ミツキ様の部屋
ワン・ユ先生と一緒に入るマリーン
目の前に ミツキ様がいる
ワン・ユ先生が お皿が 出来上がったと
マリーンが ミツキ様に差し出す
あの クールな いつも、何を考えているか わからない 目線
自分の書いた絵皿の絵と マリーンを 見比べて確認したような
ワン・ユ先生を ご苦労と 下がらせて
「フッ、、
本当に戻って来るとはな マリーン」
「ミツキ様 お久しぶりです」
「どうしたんだ」
「お願いがあって 来ました ミツキ様」
「そうだろうな、、」
「分かっているんだろ
マリーンの願いを 聞いたら
私の願いも 当然 聞くんだろうな 」
自分の心を 隠すような半眼の 目のままの ミツキ様
マリーンを いつも まっすぐ見ない
ミツキ様の奥の瞳が 怪しく光って見える
ミツキ様の 私への願い?




