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記憶

有無も言わず


わけも分からずに 私達に弓矢を放った 

忘れられない 嫌な記憶


マリーンが、一番 泣きはらした日の、記憶 

カイトの 血だらけの 怪我を 思い出す。


お役人様の

記憶って、どうなんだろう?

 私達を 覚えて 居るかしら


あの時 顔を 見られたかしら?

球馬大会で勝った南部の 優勝者が


あの宿場での 私達だと 気づくかしら


カイトは この お役人を 覚えてる?

カイトを見るマリーン


カイトは まだ奥にいる お役人さんに 気がついてなさそう


この 通行書の 優遇は、、


マリーンの 出した通行書を

前の係の人が 確認した


「どうぞ お通りください」


侍女と カイトと マリーンが 

お城の 警備を通過


カイトに ちょっと手を触れ

奥を 目配せするマリーン

カイトが奥を見た


目を 伏せたカイト 

きっと、思い出した記憶 あの顔を


お城の警備を 抜けて曲がった所で


マリーンは カイトの左手を 強く握った

握り返すカイト

見つめ合う2人 二人の目に不安が色づく


王様の謁見を 待つ部屋に、通される


待っていると

この前の 廊下に出るな と言った 侍女が 来た

彼女が 王様付きの 侍女なのだ


「 王様の家来の者が 会われるか

王様が直接 会われるか お聞きしてきますので

もう少し お待ち下さい」


2人に お茶が出る


ため息つく 2人


「覚えてた?あの お役人様の 顔」

「マリーンに 言われるまで 気が付かなかったけれど

例の宿場の 弓矢の お役人さんだよね」

 

「この通行書を 出すたびに あの人に合うのかな、、」

「目線を 合わせなけりゃ、、覚えてないと 良いけれど

まさか お城に来る 僕達が あの時の僕達だと 気が付かないと良いけれど」


「あの時の みすぼらしい服じゃないしね 」

「球馬大会に 出る人たちは 血筋も 家柄も 優れた人達の競技だから」

「まさかと こんな所で会わないと 思ってくれたら 良いね」

「そう願うばかりだわ、、」



 敵でなく 味方、、が、ほしい


マリーンが ここまで連れてきてくれた 侍女に 話しかける


「あの、、私達 南部の者で 誰も知ってる人 居ないんですが

わたしが 気を失ってる時に 看病してくださった 方ですよね」

「 試合に間に合って良かったですね」


 「ありがとうございます。

わたしは 南部のマリーンと言いますが

何の係で お名前を聞いていいですか」


「紫 接待係 エイラです」

「紫? エイラさん」

「北部では 係ごと 色で 区別されてるんです」

と腰につけた 紫の紐を見せる


「台所に居た人は 橙色 だったわ」


「 よくご存知で

この通行書にも 紫の紐が ついています」

紫は 一番 上位の 貴人の 方を お世話する係です。」


紫に黄色が 入った あの侍女の方は

 紫と黄色は 王様 帰属付きの 係の方です


2年に1度の 球馬大会優勝者の方たちの 金銀細工の紐は 

通行書の紫だけでなく

紫と黄色だと 存じます」


カイトの腰に ついている

紐の 紫と黄色を 見るマリーン


「 ひょっとして あの侍女の人も 球馬大会の優勝者?」

「はい 大活躍された方です

あの大会優勝者は 優先的に皇室 騎馬関係に配属される方が多いです」

「ありがとうございます」


カイトに話す


「思ってる以上に 球馬大会って すごいんだ

ミア姫様が 真剣に なるだけあるわ」


「そうだね よく僕達を 出したよね」


「城主の む す め だ か ら」


「マリーン!やめてくれよ」


「ごめんなさい だからミツキ様も 絵もかける私を 押すのね」


「この国の王様も、大会優勝で絵を描ける私を 気に入ってくれるかしら?」



「1時間は、待ったから、、ひょっとするよ」


「会わないなら もう帰らせてるの?」


「 多文ね マリーンの絵を見せて」


「一生懸命 描いたね」

「もう一枚 軽く描いたのと 迷ってもらって

何度も、ここに来れるように と」


「これは、、?」


「実は どうせ王様しか 見ないから

南部の ミツキ様が 私に 見せてくれた場所

あの場所を この国の王様が ご存知か どうか知りたくて」


「本当に好奇心 旺盛だね マリーンは」


「王様も 好奇心旺盛よ 神の島、、じゃなく

 風の島 に行ったかどうか 私に聞くんだもの」


「ふぅ~ん」

侍女が来た

「 王様が、後兄妹 お二人でも、構わないそうです」


緊張する2人


相変わらず 王様は すだれの向こう はっきり姿は見えず

「マリーンです」

「兄の カイトです、初めて ご挨拶します」


「早速 描いてきたか 大会で忙しかっただろうに」


挨拶したカイトの鈴のなるような声に 

続いて出された 王様の声が 少しダブル マリーン

声質が カイトに、似てる、、

今 姿は見えないから 声に集中してるから 分かる


大好きな カイトの声 ずーっと 

近くで 聞き慣れている声に、王様の声が似てる


どうしたんだろう 

声の良いカイトまで 位の高い人のように 思える

横にいる カイトの顔を しっかり見るマリーン


人の少ない 浜辺では 気がつかなかったけれど

あれから色んな人に 会ったけれど 

カイトほどの人と 会ってない




家来の人が マリーンの絵を取りに来て

王様に見せる


北部の 雄大な 小高い お城と 森と空


岩肌をバックに 真っ青な湖に 架かる 

どこにもなかった これでもかと手のかかった繊細な 橋の絵



「まだ下絵ですが どちらか王様が 気に入られたのを 

描きたく思います」


王様の 声が まだ、ない

しばらくして

「時間をかけて 2枚は描けるかな?」


「はい もちろんです!喜んで」

「どこで 仕上げましょう?」


家来の人が 王様に近づいて お伺いしてる


「私が ご案内します」

やったーっ 住むところ困んないわ

カイトと目を合わす


その時 すだれの向こうの 王様の後ろに 

一人の姿が 近づいて 王様の 後ろの席に座った


マリーンには シバとしか思えない姿の人物

カイトの目も 変わった


 王様の後ろで 静かに下を 向いたままの青年


「王様 後ろの方は どなたですか?」


本当に恐れを知らないマリーンが 王様に 聞いた。

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