長いまつ毛
満月の日が来て
マリーンは 砂浜から 北方向を見た
北部の方の海岸
いつか自分が カイトの怪我の時に 海辺に出た
海岸を探す 多分 あそこだろう と思う
そして もっと北のほうを見る
はるか遠くまで
急に北方向の 右と左がちょっと違う
カイトに聞いてみる
「たぶんそれって 隣の国の領土じゃないかな
北の方は隣の領土に繋がってるって話だよ」
「陸地 続きなの」
「うん」
「色々 聞いたんだけれど
ほら あのマリーンが 絵に書いた
神の島が、どの国にも属さない昔は 南部と仲良くって
それが隣の国が南部にまで、手を出さない理由だって」
「神の島から
不思議な力のある 運を上げる宝物も 持ってきて
南部は とても栄えたそうだよ」
「それを北部の方へ、持って行ったら
北家の方が栄えちゃって 今があるとか」
「ふーん」
「で、神の島が 隣の国に、属して 返して欲しいと言った時
北家が 何かで 返せなくって
北部と隣の国が 争いに なったんだって」
「どうして 返せないの?」
「何が あったんだろうね」
「それを恨んで 北家の 血筋の人を、途絶えさようと して
王様だけが 無事 残って
それ以来 王様は 鳥の羽の仮面で、顔を隠して
みんなの前では 顔を見せないそうだ 」
「隣の国と争いの
多い北の方は 武芸に秀でてる人が多く
武芸と共通する 球馬競技も強いんだって
南部よりも」
「この国の都だもの」
「そうだねぇ」
マリーンは 争いより
「ねぇ、カイト、わたし 一つ気になる事があって」
「お母さんの あの、、隠してる綺麗な服
私の目が 良く見える今日のうちに 見たいんだ」
「聞いてみてば」
「お母さん この頃 元気ないし 聞きにくい」
途中から来た クロスが、横から
「お母さんの 服か どうかわからないけど
この前 お母さん 燃やしてたよ
なんか綺麗な 生地をね」
「えっ」
「燃やすと パチパチって、ちっちゃい星が 出てさ
それを燃やすのに 一日かかったんだ
あんなに 燃えにくい服は 初めてだよ」
「お母さん、、」
「あの、、前に扇子の時に もらった布地
燃やしたの?」
「あ、、あれはね もう 今までの ただ一つの思い出だったけれど、」
「もう そんな思い出がなくても
マリーンも 大きくなって」
「カイトと南部に行く決心できる歳になって
あなたの姿を見て
あんな 昔の思い出が なくても 生きて 行けると思ったの」
「昔の思い出、、」
なくても良いのかなぁ
「ねぇ カイト、ひょっとしたら お父さんのは」
「お父さんのって?」母が聞いた
「お父さんも 同じようなもの持ってたのよ
知らないの お母さん」
「お父さんのことを 詮索しないように してたから知らないわ」
床を開けると 何も入っていない
「お父さんも 持って行ったのかな」
「そうだね 前はあったものね」
ふとカイトの、姿を見ると
「カイト あなたの足元も 丸太の継ぎ目のところから
かすかに 隙間が見えて 床が取れそうよ」
床をあげて 開けて見るが 何も入ってない
「何を入れてたのかしら」
これは この長さから見て 刀かもしれないと、思うリン
「私たちの 家の床は 床下に いろんなものが、あったのね
だから、、父は何か理由があって 出ていったのかしら」
ふと、 タグさんの家も 同じようなの作りだから、、
床の下、、と思うマリーン
何か この浜辺の 小さな集落に、、
父とシバが 居なくなった理由が あるのかしら
いろんな事を考えても わからないので体を動かすマリーン
のっぽと モンタと一緒に 遊びに来て
球馬をやる
大暴れのふたり
「うまくなったなあ 二人とも」
「タイジさんが 結構 本気でさ
今回は 初参加で本戦に出れなかったけれど
次の大会で勝てば 都での大会に出れるからさ」
「南部で一番 強いチームになって
この国の一番にも、なりたいんじゃない 藍色チームで」
「フクロウさん頑張るのね」
「実は 今日さ
南部の城主の 知らせが あって タイジさんの手紙持ってきたんだ」
カイトに手紙を渡す のっぽ
「ねっ、、何て書いてある」モンタが聞いた?
「一週間以内に 南家に戻れって」
「カイトは、期待されて 必要とされて いいじゃん」とのっぽ
「マリーンも お城に行って 可愛いから綺麗になったよ」モンタ
ふふふ マリーンが笑うと
「前のまんまだ! マリーンは」喜ぶ2人
クロスが 喋り出す
「お城の礼儀の お礼を 家で練習してるんだけど
花が咲いたみたいだよ
僕の目の前で お礼してくれるの 大好き
目の前がマリーンで いっぱいになるんだ
カイトの、顔だって 変わるんだよ 綺麗でさ」
「へぇーっ
いいなぁ マリーンが いて」
「お城から早めに 戻って来いって連絡があったんだ」と母に話すカイト
「そうなの マリーンは?」母は いつもマリーンを最初に心配する
「ハナの、毛を揃えるって言ってたから
僕が、、見てくるよ」
馬小屋で ハナの体の毛を とかしてるマリーン
「マリーン」いつものように 呼ぼうとしてるカイト
「カイト、、」 いつものように返事しているマリーン
どうして意識しちゃうのかな僕は 妹に
マリーンを見ないように 努力してるのに
今も マリーンの目線を避けて
「僕は もう少ししたら 南部に行く つもりだけれど」
「呼ばれてるのは 僕だけだったから
マリーンは 僕が誘ったから
無理しなくても
今度、南部に行くのは マリーンの自由でいいよ」
「わたし、、、お兄さんの邪魔かな?」
「そんなことないよ」
そんなふうに 思わせてたのか、、僕は、、
マリーンを見ちゃった、、
僕を 真っ直ぐ見るマリーンの 長いまつげの綺麗な目に 吸い寄せられる
君は どんな目をして 僕を見てるか 知ってるの
マリーン
どんな目で 僕に お礼をしたのか 知ってるの
「カイト、、わたし、、どうしたら良い、、」
泣きそうだ、、
マリーン
悩む妹、、
僕は君の兄、、
なのに 君に手が出てしまう
こんなに 愛しい君を
「泣かないで、、マリーン」
キスマークを付けた首筋から マリーンに、触ってみる
涙が 一筋 流れて落ちた
二人の目線が、離れない
どうして 君の首筋を触る僕の手から 逃げないの この兄から
どうして 僕の手に 君のその頭を 擦り寄せてくるのマリーン
左手一つで もてそうな 小さな頭
左手で 小さなその頭を 僕に近づけても、、
マリーンの顔に 僕の顔を近づけても、、
僕から離れないで、、
僕を見つめて
僕を待ってるのマリーン
良いの、兄の僕でも
僕は もう我慢できないよ、、マリーン
僕の親指が 君の唇をなぞって
残りの4本で君の顎を 僕の顔にゆっくり近づける
マリーンの唇に 僕の唇が 近づいて
マリーンの長いまつげの瞳が閉じて
僕に委ねたのマリーンの体の
力が抜けて
唇が少し開いた
君が広げるから ぷっくりとマリーンの唇が膨らんで
僕の唇に近づくんだ、、
その柔らかさを まだ 知らない 僕の唇が、、




