花
金色に輝く城
南部の 昔の都の豪華さを残す
その城の 上から
マリーンとカイトが、 休暇で、出ていくのを見るミツキ
花も
咲き始める時が
一番ワクワクする
どんな花か 見るのも 楽しみだ
マリーンは、
私が育てて 咲かせてやる
兄の お前には できないことを
私が してあげる
この城に 妹を 連れてきたことに 感謝するよ
君への褒美が 気に召さなかったかな ふっふっ
今度は マリーンの兄の君にも十分 君の望む褒美を 渡すつもりだよ
楽しみにして 帰ってこい カイト
カイトと2人で 馬で走るのは ひさしぶり
マリーンの、走るペースは、分かってる
早く帰りたくて 今回は 山岳地帯の方を 選んだ
最後の峠の上で
下に タイジさんの広い領地 夏祭りの ある神社
その森の向こうに 海が見え 小さな浜辺が、いくつも見える海岸線
「ここまで来れた もう少しだ」
「急ぎすぎたかな わたし」
「シューとハナ 休ませようか」
「うん」
「ふーつ」大きな溜息を ついて座るカイト
あれ、こんな 大きな カイトの ため息、、
マリーンは、カイトの
どれくらいの距離で 座るか、、
初めて そういうことを 迷った
カイトが 両腕を 広げた足につけて
迷ってるマリーンを振り替える
目が合う ふたり
なんだか カイトと目が合うと まだ照れくさい
「やっぱり 横に座っちゃお!」何を意識してるんだろう私
と、カイトの腕のそばに 当たるくらいの 横の
いつもの場所に 座るマリーン
やっぱり カイトの傍は 落ち着く
「ふぅーっ」
あれっ わたしまで ため息出ちゃった、、
まだ マリーンを見つめてるカイト
峠の風が 流れる
風の 穏やかさで
マリーンは 自分を見つめるカイトを 見つめ 返せた
あごの線が しっかり出て 細くなったのかなカイト
「今は 横にいる マリーンが、、
ひょっとして ひょっとしたら どうしようかな 兄の僕は」
「どうしょうかって カイトも なにか心配なの?」
「、、マリーンは?」
「私はね
ミア姫様が お気に入りの カイトを 離さなくて
私をカイトの そばから
もっと 離しちゃったら どうしようかなって 思ってた」
膝を抱くマリーン
その手に カイトの手が 優しく伸びた
「マリーンにも、我慢させちゃったね」
マリーンの目を、まっすぐに見て
「僕は 本大会試合が終わったら もう南部には 行かないよ」
「カイト!
本当 やったーっ」 カイトの言葉が嬉しい
峠の風が 急に 気持ちよく感じた
「お父さんを 捜すために、協力しあってる だけだもの
今回の休暇のように いつでも 帰れるよ 僕達」
「そうだよね 」
カイトに 任せておけば 大丈夫だよね
浜辺の 家が見える
なんだか 本当に 懐かしい
お母さんと クロスがいる 家
お母さんが マリーンを見て 目を輝かせた
「おかえり!」とクロスが抱きついてきた
「少しお休みをもらいました」
お城の生活が この二人には まだ 合わなかったんだと 感じるリン
「嬉しいわ 二人が戻ってきてくれて」
「でも また 試合の一週間ぐらい前には戻るんですけど」
「それまで ゆっくりしなさい 元気で よかったわ
なんだか 二人とも 顔つきが ひきしまったみたい」
特に カイトは あごの線が 出てきて 前より男らしくみえる
「お母さん 私 お城の 礼儀作法が 全然わかんなくて
怒られっぱなしだったの 辛い きつい」
「あー、、、そうね
マリーンには そういう事 何一つ 教えてなかったわね」
「まだまだ だと思っていた けれど 独り立ち していく 年代なのかしら
お母さんが 知ってること みんな教えるわ」
「カイトは 割と上手いんだよ そういうの」
「カイトは お父さんが よく教えていたもの」
「お父さんからは 何の連絡もないの」
「でも帰ってくると 思うわ
何か 言えない理由が あったんだろうけれど」
「お父さんとの 思い出だけで 私ずっと ここで住んでいける」
母の強い意思が見えた
コナが お土産に 持たせてくれたものを 開けると
ミツキが 見繕った服が 入っていた
嫌だ 思い出したくないのに
「いいじゃない あなたの 礼儀作法の練習に その服を着ればいいわ」
何も 知らない 母が言う
「まぁ とても似合ってる 良い見立てだわ」
「服の持つところ とかも あるのよ ここを もって 腰を屈めてね
相手に、礼をするの」
母が 丁寧に教えてくれる
コナの 簡単な教え方と えらく違う
「すごく かわいい すごい この家に 合わないよ
マリーンの周りに 花が 咲いてるみたいだ
どっか 世界が変わって 天国にいる みたい!」
クロスが、ベタ褒めする
ちらりと カイトを見ると まんざら でもなさそう
で、カイトの 真ん前に行って
「カイトも 見ていてね」
カイトのために 気持ちを込めて お礼をする
母に教えてもらったように できるだけカイトに 自分の お礼の気持ちが届くように
私の心を 込めて カイトだけに
一瞬 部屋の空気が 止まる
マリーンの 姿に 息が 止まった
カイトが 何も言わないで 座っている
「クロスも 褒めてくれたんだから カイトも 何か言ってよ」
「どう言えばいいんだよ」
「素敵とか 可愛いとか あるじゃん」
「マリーン、素敵 可愛いよ
ほら言ったよ」
母が笑ってる 久しぶりに4人が揃って 嬉しそう
誰か来たみたいだ
タグさんが
「カイトが 帰って きてるんだって
顔だけ 見たくて、良いかい」
「タグさん お久しぶりです」
「おーっ 元気そうだね 怪我の、方は どうだい」
カイトの左手の 傷を見る
本当に もうわずかな線しか 見えなくて
切り傷 特有の 皮膚の盛り上がりも 消えている
こんなに綺麗に、治るのを見たことがない あの深い傷跡が
「よかったこれなら、、」
マリーンとタグさんと 目があう
マリーンも タグさんに 練習した お礼をした
「綺麗になったね 」
「カイトの顔を 見に来ただけ だから
また 今度ね おやすみ」
ドアを閉めて
タグは思う
リュウさんは どうして何も聞かないで
行ったんだ
息をのむような 美しさだ
あの嵐の日に 漂流してきた二人は
どう見ても 只者じゃないよ、、




