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銀の天使と金の獅子  作者: BlueBlue
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白雪姫?

 学院祭の季節になった。今回は作り手側だ。

レオ様たちから誘われて、一緒に組むことになった。私たちのクラスに、レオ様たち数人の三年生が合流するという形になった。


最初はレオ様、リナルド様、お姉様の最強トリオが集結していることに動揺しまくっていたクラスメイト達も、話をしていくうちに落ち着いてきたようで、今は何をするか真剣に悩んでいる。


なかなかこれという案が出ないでいると、三年生の女子生徒が劇はどうかと提案してきた。意外にも反対はなく、スムーズに決まった。お題は『白雪姫』


どうせなら男女逆転でやろうという事になった。が、主人公の白雪姫が見るに堪えないのはちょっと、という事で白雪姫はお姉様、王子は私に。七人の小人はアニエラ、サンドロを含めた男女。クイーンをレオ様、魔女の方をリナルド様がやることになった。


 何故だか役者以外の生徒たちがノリノリで、特に女子生徒のテンションが凄い。それが功を奏してなのか、それはそれは立派な衣装が出来上がった。

早速、皆で衣装合わせをする。


「お姉様!凄く、凄く綺麗」

もう、本当の白雪姫より綺麗なのでは?と思ってしまう。

「ふふ、ありがとう。ルーナもとっても素敵よ」


後ろで衣装担当の女子生徒が

「ルーナ様の王子、とってもカッコイイですわ。あぁ、これはダメだわ……ルーナ様、何故男性ではないのですか」

なにかわからない言葉が聞こえる。


アニエラとサンドロが色違いの同じ衣装を着てきた。

「アニエラ、可愛い。サンドロは……小人ではないような」

「身長だけはどうにもならないよ」

サンドロがこぼす。


「ルーナ!やっぱりルーナの男装は素敵ね。これはまたもや大変な事になりそう」

アニエラが言うと、後ろから

「ほお、どれどれ」

とレオ様が来た。


「お、なかなか男前になっているじゃないか」

そう言われるが、それどころではない。

「レオ様?」

「ん?」

「とってもお綺麗です」


これは予想外。筋肉質の身体が衣装で上手く隠されて、鬣をカツラで隠してキッチリメイクまでしている。迫力のある美女だ。まさにクイーン。一番ないと思っていたのに。


「ね、意外だよね。絶対に夢に出そうな怖い結果になると楽しみにしていたのに」

そう言って魔女の姿で来たリナルド様。


「リナルド様も似合ってます」

「でしょ。俺ってばなんでも着こなせちゃう。ルーナちゃんは相変わらず凛々しいねえ。あ、ねえねえ。魔女が白雪姫に毒リンゴあげる時、口移しであげるってどう?」

「お姉様に面と向かって言えるならどうぞ」

「やだ、義妹が意地悪」


あれから、ちゃんとお姉様に告白をし、つい先日、無事に婚約する事が出来たリナルド様は幸せオーラ全開だ。私の事もルーナちゃんなんて呼ぶようになっているし。

毎日がハッピーらしい。


お姉様と一緒にいる姿を見ていると、なんとなくお父様とお母様の関係を連想する。きっとそんな感じになるのだろう。


皆の衣装が整ったところで稽古に入る。


「ねえ、白雪姫。リンゴを食べるより、私に食べられちゃうっていうのはどう?」

そんなセリフあったっけ?


「嫌だわ、魔法使いさん。そんなこと言うとその毒リンゴ、あなたの口にぶち込みますわよ」

ええ!?そういう展開?


「白雪姫を食べようとしている、悪い魔法使いめ。俺たちで成敗してくれる」

七人の小人ならぬ七人の侍?


「ねえ、王子様。こんな小娘の白雪姫なんてやめて、私にしなさいな。白雪姫よりも楽しませてあげるわよ」

女王に口説かれて抱きしめられる王子様。


なんだか私の知らない白雪姫が出来上がったのだった。


 そして学院祭当日。

会場にはすでに溢れんばかりの人だかりに。見る事が出来ないと不平不満が爆発しそうな状態だったので、急遽、先生方が空に大型の投影魔法を施す事態にまでなった。


そうして私たちの劇は、後の伝説になる程盛り上がって失神者が続出したのだった。


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