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オルテンシアの瞳  作者: 香葉
第1章 目覚めたら、魔王でした・・・
23/74

(23)天界の天使様・1

 


 さて、お風呂に入ってさっぱりして、何かつまめるものを、とルチアがサンドウィッチを用意してくれました。


「ふふふ~、美味しいです。」私は無類のポテトサラダサンド派なのです。ルチアのサンドウィッチはポテトサラダに角切りチーズ入りです。また、リンゴも入っているんですよ。


 まじ美味しい。


 パンにはやはり牛乳が飲みたいのですが、魔界には牛乳がない。魔獣の乳から作った脱脂粉乳みたいなものしかないのです。そのお陰でかなりのお菓子作りが制限されるのですよ。生クリームも手に入れるのが難しいのです。


「牛乳飲みたーい。」ゴクゴクってね。

「牛乳?ココアではダメですか?」ルチアはココアなら美味しいのがありますよ~っていってくれます。ココアなら牛乳で溶いたものがいいです。


「ウーン、やっぱり紅茶にします。」ココアも大変貴重なものです。魔王といえども、わがままいけませんね。


「あの、天使どもはココアばかり飲んでいるぞ。しかも、超甘くしてな。全く遠慮というものも知らないらしい。」っと言って、お兄様も紅茶を飲んでいる。砂糖もまた貴重なのです。


 朝食まえのティータイムは終わり、会食が出来るムーンルームに移ります。

 席が6つほど用意されています。魔族側は私、お兄様、カミーユさん、と後でお父様も来られるとか。天界側は、熾天使(セラフィム)様と智天使(ケルビィム)様がいらっしゃるとのこと。それぞれ護衛の騎士がついてお話しするらしいです。


 席に掛けて待っていると、いらっしゃいました、天界の天使様達が。熾天使(セラフィム)様と智天使(ケルビィム)様です。


 私は席を立って、お出迎えです。

「この度は大変ご迷惑をお掛けしてしまいました。私は魔王オルテンシア・ペルラと申します。」と膝を折り、胸に手をあてて淑女の挨拶をする。正式に魔王になったので、私の名は、オルテンシア・ナバレからオルテンシア・ペルラとなりました。


「これはこれは可愛らしい魔王様だ。ご丁寧にどうも私は天界で智天使(ケルビィム)を賜っておりますセリムディアスと申します。こちらは熾天使(セラフィム)のアルトシオンです。以後お見知りおきを。」と言って智天使様に手を取られ、チュッと手に口付けられた。


 ギョッとしましたが、ここは騒がずニコ~と微笑んでおきました。


 無駄にキラキラしてるな・・流石天使様だけあってお美しい。カミーユさん程でないけど。


 聞いていた話だと、天使は魔族に触りたがらないということでした。首を傾げていると智天使(ケルビィム)様が手を離さない。


「あ、あの~~?」いい加減離して下さいよ~。


「「おいっ!」」とお兄様と熾天使(セラフィム)様から同時に地を這うようなお声が・・・カミーユさんは何も言いませんが、ぺりっと引ったくるように私の体を後ろに引っ張ります。


 あっ、カミーユさん、目尻もピクピクと動いて智天使(ケルビィム)様を睨んでいます。



「ああ、すいません、余りにも可愛くてつい。」智天使(ケルビィム)様は悪びれた様子など無く、にこにこされている。


「セリムディアス、お前なぁいい加減にしろっ!」

「え~だって、アルトシオン。彼女でしょ?君の紫陽花(はるか)ちゃん。」


 ─── はい?私には()紫陽花(はるか)と聞こえたのですか?


 なぜその名を知っているのです?



 それは私の前世の名前ですがっ!



 すると、熾天使(セラフィム)様が更に爆弾を落とす。スッと私の前に膝つきになって目線を合わせて言った。この人は、きれいというより、精悍な男らしい、鼻筋の通ったお顔と切れ長の瞳をしている。


「 ─── 紫陽花(はるか)、ずっとお前を探していた。」


「 ─── あ、あのう?どちら様で?」見たことも会ったこともわからないのに、いきなり前世の名を呼ばれた!?探していた??


 カミーユさんがぎゅーと私の手を握る。見上げるとなぜか悲しそうな苦しんでいるようなお顔をしていた。


「カミーユさん・・」


お兄様も目を丸くしている。


「俺だ、俺。有斗(あると)だ。柏木有斗。紫陽花(はるか)俺のことなど忘れたか?」また、声をかけられて、熾天使(セラフィム)様の方に顔を向けた。



  ──── ん!?あると、あると、ある、・・と!?かしわぎあると・・!!


覚えているような、聞いたことがあるような・・・


「はあぁぁ~~!?有斗ぉ~!?嘘でしょ!貴方なぜここにいるのよっ!?」突如、ハッと思い出した。


「お前だって!なんだって魔王になんか生まれ変わっているんだ?何、幼女って。何、そのロリータ衣装。コスプレ?」前世と口調が変わっていない。



「いっ、いいでしょ!まだ6歳なんだからっ。服はお母様の趣味。って貴方こそ、天使!?天使!?まじで~!?」


 笑える~~!とヒーヒー笑っていたら、あっと叫ぶと同時に腰が引っ張られてカミーユさんに抱っこされていた。


 目の前に超絶美貌 ─── あ、あれ?こわーい顔で笑ってる。


「オルテンシア様、どういうことか説明していただけますね?」

 私はこっくんこっくんと頷くことしか出来なかった。


 怖い~。


 今、無表情より怖い笑顔になっています。でも、目は全く笑っていません。




 そうです。私が前世の記憶があることを、言っていませんでした。





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