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女王様の憂鬱 共通①
「嫁ぐだけのお姫様が羨ましい」
私の姉ライムリアは協力者のラフラントの建国から領地拡大によりカンキルツ領の女王となる筈だった。
『ごめんね妹姫、姉は王ではなく女を選びます!』
なんて手紙を残して、姉はオサトース帝国の第1皇子キデストリー=ナンショウカと駆け落ちした。
つまり私は女王を継ぐことになってしまうし、国の名はレモリアになるのだ。
「仕方ないですわよ姉姫様は駆け落ちなさいましたから」
侍女のミカエラが私をなだめる。
「ああ……姉様なんで駆け落ちしたのよ!お姉様の馬鹿ああ!」
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「駆け落ちして恋人とラブラブか~妹である貴女が女王を継いだと、不出来なキョウダイを持つとお互い苦労するわね~レモリア陛下」
彼女はベルヴィリーヌ=オランドビア同じくラフラントの協力者で姉の友人で皇帝である。
「ええまあそれなりに……姉とは親しくなされていたと聞きますわオランドビア陛下」
「固いわね~もっと気楽に気楽に~」
「オランドビア陛下はフリーダムですわね」