認められる力
「ま……こうなりますよね当然。」
メタトロンが放つ“星の火”の前に立って、普通の魔術師が勝てるはずない。
「……確かに当然の結果だ。」
右腕が吹っ飛び、腹も抉られた。
現実構造にいれば確実に死んでいる。
所々火傷しているしね。
「さ……どうしますか?殺すなら早くしてください。結構辛いんだ。」
「……だろうね。未来予言完了……。君は僕に負けた。」
「そうですね。」
完膚なきまでにやられた。
最早再起不能だ。
「一つ……君は僕をまんまと騙し人として見れば致命傷になるであろう怪我を負わせた。……二つ、先ほどの衝突の事だが、君は僕の“星の火”に自らの“大地両斬。雷
撃抜刀”が敵わないと見るや否や、押し切る事ではなく弾く事を考えた。それにより君は死を免れた……。」
確かに。
本来なら“星の火”とぶつかっていたであろう私の放った衝撃。
それを衝突させず自らの周りに纏った。
それにより“星の火”を弾く、または流そうと思ったが、やはり神懸かった力は恐ろしい。
衝撃の右側を破られこの様だ。
「しかし……瞬殺を免れたのはかなり評価出来る。“星の火”は天をも焦がすというのにな。……いいだろう。」
「……え?」
「認めよう君の力。人として、よくこの僕の攻撃を受けきった……。それは祝福すべき戦果だ。」
……確かにそうかもしれない。
けれど一つ気になる。
「私にもねメタトロン。」
「……ん?」
「私にもプライドという物があるんです。同情や憐れみならいらない。」
「……君は評価出来る。結果僕は君を認めた。……問おうか。この中のどこに同情の余地がある。どこに憐れむ要因がある。……全ては君の考えすぎだ。」
「そう、ですか……。」
その言葉を吐き出した所で、既に限界に達していた私の体から力が消えた。
支柱を失った体は仰向けになり、必然私は天井を眺める事になった。
気分は爽快。痛みは不快。
何にしても、私は目標をクリアしたんだ……。
「ふ……疲れたろうが、早く僕と同化しておいた方がいい。そうすれば、その傷も癒せる。」
「また“修復”で……ああ、そういう事ですか承知しました。ですが、座ったままで失礼します。」
「どうぞ。」
上体を起こし座り込む。
何かをねだる様にメタトロンに向け手を差し出す。
……今日はとても長かった。
「神天使『メタトロン』。貴方は我が前に真実を晒すか。」
「……いいだろう。僕が見せる真実は、全て君の真実だ。此処に同化の契りは成立した。」
「……繋援は誕生した。貴方を私の住人として受け入れます。」
向けた手に、上から別の手が重なる。
暖かい……人間でないのが信じられないほど人肌だ。
……そして私とメタトロンは同化を果たした。
少ししたら魔術師を勢力毎に分けて書いていきます




