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ExtraMaxWay  作者: 凩夏明野
第四章-新たるは欲望の彼方より-
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生じるは使命と責任

ベレトの空間である“ロード・デス・ウォーヘル”から、鉄張りの部屋に帰還する。

…あの。

[なんだ?]

あれ?ベレトは?

[……ああそうか。ジェイカー・リットネスは教えていなかったか。そうだな、まさかいきなり名を冠す悪魔を呼ぶとは思わんからな。それに悪魔を既に飼っている事も知らんか。]

なんだよ。勿体振らずに教えてくれよ。

[名を冠す悪魔を二体以上入れた場合、同時に意識を表出することは出来ん。そんなことをすれば、宿主は直ぐに狂うぞ。容量不足でな。]

成る程。

ということは、ベレトとあんたの意識をチェンジするってのは出来るんだな?

じゃなきゃおかしい。

二体目は体に宿されている限り全く自由が無くなるんだからな。

それはアンフェアだし、そんな契約を結ぶとは思えん。

[ああ。貴様の言う通り、ベレトと代わる事は出来る。代わるか?]

いや、いいよ。

別段話す事はないし、変な話だが何処にいるのか気になっただけだから。

[そうか。安心しろ。私とベレトはいつでも話せる。暇を余す事はない。]

へえ。安心した。

[うむ。ではそろそろこの陰欝な空間から出たらどうだ?ジェイカー・リットネスも待ち侘びているだろうしな。]

そういやそうだった。

此処に入ってどれくらい経ったんだ……とそうだ、ベリネで計ってたんだった。

えー……え?

此処に入ったのが11447。

そしてただいまの時間は、161718。

かれこれ5時間もいたのか俺……?

[時計が狂っていないのであればそうなのだろう。]

…こういう精神的なやつって、時間掛かってる様に思えて、実はそうでもなかったってのがお約束じゃね?

これはまるっきり逆じゃねえか。

[名を冠す悪魔の召喚だぞ?そう簡単に事が進む訳なかろう。]

そりゃそうかもしれんが……。

こんなに時間経ってんじゃジェイカーさんも……ってお前さっき待ち侘びているとか言ったか?

[言った。奴は扉の前で待っている筈だ。]

……まさか。あ、いや有り得なくもないか。

飯を食いに行く暇はあったろうしな。

とにもかくにも、さっさと出ないと悪いな。

俺も腹ぺこだし。

鉄の扉に手を掛け、思い切り押す。


「……ん?ああ、やあ更月君。随分掛かったね。」


「ええ済みませんジェイカーさん。5時間も待たせて……?」


なんだ?

16時にしては随分静か……!

……あ、やっぱり。

さっき見たのは16時じゃない。

俺ストップウォッチ使ってたんだ。

しかも召喚する時に邪魔になるかもしれんと、表示に時、分、秒が書いてないシンプルなやつを。

つまり16時じゃなくて……。


「うん。今は夜中の3時さ。」


「な、ななな。なんてこった……。」


俺は16時間もあの中にいたのか。

[相手はベレトだからな。それくらい掛かってもおかしくはなかろう。]

……じゃあ何でさっきそう言わなかったんだよ。

[過ぎたことをあーだこーだ言っても仕方なかろう。]

そうかもしれんが…。


「さて、待った甲斐は無論報われるんだよね?」


「へ?」


「これだけ時間が掛かったということは、ただの者を召喚した訳じゃないんだろ?」


「あ、いやそれは……。」


どうしよ?

[知らん。]

いやいやそんな無体な……。


「脅す訳じゃないけど。」


ずいとジェイカーが顔を近づけて来る。


「名を冠す者を呼び出した場合、ある責任と使命が生じる。力ある者は、それだけ束縛もされるということを知らなきゃならない。」


「……それで、その責任ってのは何なんです?」


「簡単なことさ。少しばかり記入するだけだから。召喚者の名前、召喚した者の種類と名前を書くだけ。簡単だろ?」


「はあ……まあ確かに。……もし、もしなんですけど、名を冠す者を呼び出したのに、W.W.Sに申し出なかった場合どうなるんです?」


「特に罰則なんかはないよ。警戒指定はされるけどね。報告しないのは孤立狼くらいだから。」


「成る程。」


……じゃあ俺が悪魔を呼び出したことがばれたら。

[やはり面倒な事になるな。まあいいじゃないか過ぎたことだ。ベレトの事は素直に話しておけ。]

言われなくてもそうするさ。


「えーっと、はい。実は、名を冠す者を呼んだんです。ベレト、王悪魔の『ベレト・ソロモン』を。」

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