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ExtraMaxWay  作者: 凩夏明野
第一章-Wizard-
17/106

Second

{お早うございます。HAJACK第九地区に2224年2月25日の朝が来ました。今日のお天気をお伝えします。今日は概ね晴れでしょう。しかし気温が低く冷たい風が吹きそうです。防寒具はしっかり着用して外出しましょう。降水確率は30%。最高気温4度、最低気温-3度。これ以上の詳細はお天気発信地にて確認して下さい。アドレスは、hmjc://wws.otenki-hasshinti/22240225。アドレスは、hmjc://wws.otenki-hasshinti/22240225です。}

[起きたか。]

……ああ。

体中が痛い。

おまけに冷たい。

一体俺は……どう、なっちまったんだ?

[深夜3時48分36秒、貴様は寝所をベッドから床に変えた。ただそれだけの事だ。]

成る程。説明ご苦労。

目を開けば、確かにベッドと並んで横たわっているのが分かった。

床の硬さと寒さで強張った体を起こし、伸びをする。


「……っふう。あのさ、落ちたのに気づいたのなら起こしてくれよ。そうすりゃ朝をハッピーに迎えられるんだから。」


[随分気持ち良さそうに寝ていたのでな。貴様、案外望んでそっちに行ったのではないか?]


「そういう深読みはいらないから。次からは起こしてくれ。」


[了解した。]


契約した所で下に向かうことにした。

一昔前はどうだったか知らんが、今の家屋の断熱は凄まじい働きを見せてくれる。

エアコンなど点けずに冬を過ごすことはよくある。

炬燵は永遠に不滅だがな。

朝の諸々の準備を済ませ、家を出た。


「う……。寒風吹きすさぶとはこのことか。」


[“火”を使ってやろうか?不可視の火、燃えぬ火くらい出せるぞ。]


いや止しとくよ。目立つ可能性もあるだろ。

[嘗めているのか?他人にばれない様使うなど朝飯前だ。]

それでもだよ。それに、少し経てば服が順応してくれる。

まだあーだこーだ言っている悪魔の戯れ事を聞き流しながら、歩を進める。

今日は何の授業を受けようかな。

[昨日の今日なのだから、ジェイカーの“腐食”を受けたらどうだ?]

“腐食”か……。

[乗り気でないなら別に無理強いはしない。]

いや、そういう訳じゃないけど。

やっていたら受けさせてもらおうかな。

やってなけりゃ他の面白そうな授業を受ければいいし。

[そうだな。私も現代に呪文が、どういう具合で伝わっているか気になる。いや、確かめねばならぬ。]



結果から言って、ジェイカー・リットネスの腐食講座は開催していた。

さあ、本当の意味での初授業だ。


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