Apologize
「先程は失礼したね。」
授業後、呼ばれたのでネクローシスと一緒にベルサーチの所に行った。
「いえ。無茶振りには慣れてますから。」
[そうなのか?]
まあな。色々あるのさ糞餓鬼にも。
「ははは。しかし感心したよ。操脳についての基本的知識をしっかり持っている。これは期待の新星が来たと思っていいのかなジェイク?」
「いいんじゃないんですか。彼は私達より優れているのは確かですよ。」
そりゃ言い過ぎだ。
と思いつつ苦笑することしか出来ない。
[言い過ぎだと思うなら、反論してみてはどうだ?]
うん。日本人ってのはさ、謙虚が売りだと未だに思われてる。
だから謙遜としか取られないんだ。結局無意味だから言わない。
「君は。」
「はい?」
ネクローシスとべらべら話していたベルサーチが話し掛けてきた。
「“同化”はまだだよね?」
「へ?ど、同化?……って何ですか?」
[うむ。それでいい。]
おう。
「ああ。いくらなんでも知らないか。ジェイク、第七閑談所は空いていたかな?」
「…ええ。空いていますね。」
ネクローシスが宙を見ながら答える。
なんとか所が空いているかを、ベリネで確かめたんだろう。
「じゃあ閑談所に行こうか。ああ、君が良ければ、だけどね。」
……午後は特に何もないな。
ベリネに書いてあるスケジュールを見ても、見ても……。
[ガラガラだな。]
喧しい。
「大丈夫です。暇ですから。」
「よし決まりだ。君も行くだろ?」
「ええ。一緒させて頂きます。」
斯くして俺達は、第七閑談所に向かう事になった。